Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

両刃の剣

2006-01-28 | 想い・雑感
 アザラシ肢症。睡眠薬や胃腸薬として販売され1960年頃薬害として世間を騒がせたサリドマイド。これを妊婦が服用することにより、手足の短い赤ちゃんが生まれた。日本でも300人以上の被害があった。当然この薬はお蔵入り…。

 と思いきや、多発性骨髄腫に対し治療効果があることが分かり、米国などで再度承認され復活しました。日本では未承認であり、個人輸入で使用する医師もいます。しかしその場合、サリドマイドは当然厳重な管理下に置かれるべきであり、そのガイドラインも作成されていると聞きます。

 しかし、このたびの調査で一部の医師は、必ずしも妊婦への使用に対する注意意識が薄かったりするようです。過去に学ばなければ、人類は同じ過ちを繰り返してしまいます。どうか関係する方は、しっかり危険意識をもって、より安全に使用していただきたいと思います。

 いわゆる西洋医薬は、両刃の剣という面が非常に強いですね。毒にもなれば薬にもなる。薬の部分を生かしつつ、副作用などの毒の部分をうまくコントロールするのが難しい。抗癌剤も然りですね。