癌末期の方を診療することも少なからずあります。
その中で、一部の患者さんは、ご自分の余命を私どもに聞かれます。
「あとどれくらいなんですかね…?」
多くの場合少し唐突に、そして文とすればやや曖昧な表現であることが多いようです。
だからこそ、その質問を実際にされるまでには、多くの葛藤や想いがあったであろうことが強く伝わってきます。この問いかけに対して、誠実に応えなければならないと思いますが、この場合誠実であるということはどういうことなのかなかなか難しいと感じます。
現実を知りたい気持ちはあるけれど、希望を失いたいと思う方は決しておられないでしょう。中には、質問しながらも本心は聞きたくない、答えて欲しくないと思われている方も少なくないと思います。お答えする際に、ただ事実を伝えるのであれば、コンピューターにデータを入れればある程度の予想寿命を応えてくれるソフトがあれば事足りると思います。
普段の会話、家族構成、性格、仕事内容、趣味その他から、その人となりを感じ取った上で、事実をお伝えしていくことが大切だと思います。これが非常に難しい。どんなに考えても、それはあくまで私が判断しているわけですから、よかれと思っても、ご本人の気持ちとはかけ離れていることも多いだろうと思います。でもお互い向き合って、ぽつりぽつりお話するしかないのでしょうね。
なお、癌末期の余命を言い当てることはかなり困難です。人間の体は、ある意味ブラックボックスであり、すべてが分かっているわけではない、いやほとんど分かっていないのです。さらに、癌の拡がり方、癌細胞の悪性度、体力、気力その他がすべて一人一人違うわけですからね。
その中で、一部の患者さんは、ご自分の余命を私どもに聞かれます。
「あとどれくらいなんですかね…?」
多くの場合少し唐突に、そして文とすればやや曖昧な表現であることが多いようです。
だからこそ、その質問を実際にされるまでには、多くの葛藤や想いがあったであろうことが強く伝わってきます。この問いかけに対して、誠実に応えなければならないと思いますが、この場合誠実であるということはどういうことなのかなかなか難しいと感じます。
現実を知りたい気持ちはあるけれど、希望を失いたいと思う方は決しておられないでしょう。中には、質問しながらも本心は聞きたくない、答えて欲しくないと思われている方も少なくないと思います。お答えする際に、ただ事実を伝えるのであれば、コンピューターにデータを入れればある程度の予想寿命を応えてくれるソフトがあれば事足りると思います。
普段の会話、家族構成、性格、仕事内容、趣味その他から、その人となりを感じ取った上で、事実をお伝えしていくことが大切だと思います。これが非常に難しい。どんなに考えても、それはあくまで私が判断しているわけですから、よかれと思っても、ご本人の気持ちとはかけ離れていることも多いだろうと思います。でもお互い向き合って、ぽつりぽつりお話するしかないのでしょうね。
なお、癌末期の余命を言い当てることはかなり困難です。人間の体は、ある意味ブラックボックスであり、すべてが分かっているわけではない、いやほとんど分かっていないのです。さらに、癌の拡がり方、癌細胞の悪性度、体力、気力その他がすべて一人一人違うわけですからね。