きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

キム氏漂流記

2010年01月21日 | 韓国
キム氏漂流記(原題:김씨 표류기)  2009年  ☆☆ヽ(*^ω^*)ノ
監督:イ・ヘジュン
出演:チョン・ジェヨン、チョン・リョウォン

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よくできてる映画でしたね
面白かった
イ・ヘジュン監督は脚本もたくさん書いてきた人なのね
これはヨコズナマドンナを観なくてわ☆
最高

どこに漂流するのかと思ったら
漢江のパム島
漢江の中洲にある無人島で、実際に自然生態系保存地域として指定されているそうです

目の前にはソウル(汝矣島)のビルが並び63ビルが見えて車が走り観光船が通っていく
泳いで渡れるだろーって突っ込むも早々に泳げないことが判明(納得、、、)
携帯電話で助けを求めるが誰も信じてくれない(そのうちバッテリー切れ、、)
そしてそこで野人のように暮らし始めるキム氏(チョン・ジェヨン)

考えつかない発想
無人島で必死なキム氏が可笑しくて可笑しくて(笑)
チョン・ジェヨンの熱演にしばし引き込まれます

自殺しようとするんだけど下痢して便意を催すのよね
まずは自殺するよりそっちが先(笑)
用を足しながら(韓国映画ですからそりゃーリアルです、笑)
目の前にある真っ赤なサルビアに気がついてその蜜を吸うの
そしてその蜜の甘さにキム氏がさめざめと泣くんだけど(やっぱり用を足しながら、笑)
これがいいシーンなんですよね
チョン・ジェヨンさんは良い俳優だ~☆

無駄なものがひとつもないっていうのか
使われてる小道具も全部いいんですよね

人生で初めて持ったマイホームがアヒルのボート
着ていた背広は案山子になって彼の唯一の話し相手
春と秋にある20分間の民間防衛訓練
糞つながりで言うと(笑)鳥の糞さえもそのあと大事なアイテムになります
あひるのボートとお別れするときのキム氏の切ない表情に涙しちゃいました

そしてもう一人のキム氏(チョン・リョウォン)
今まで可愛くて恵まれた女性の役の印象が強かったんだけど
ガラッと印象が変わって、汚くてブサイクにさえ見えた
頑張りましたよね
人を拒否してネットの中だけで存在する引きこもり
ものすごくリアルに描かれてます
人ごとじゃないよね
今の社会、人と関わらなくても生きていけるし
そういう傾向になってる人たくさんいそうだもん

コメディ映画じゃないけどたくさん笑える映画
そして世の中から思いっきりはじき飛ばされたキム氏だけど
二人の心がだんだん変化していって希望があって心が軽くもなる
最後もとってもいい

無人島で孤軍奮闘するキム氏をキム氏が望遠レンズで覗いて
リップルをつけるようにワインボトルでメッセージを送る
(※リップル→ネット上で掲示板やブログにコメントを書き込むこと)
手紙をビンに入れて送るなんて超アナログな行為なのに
二人の関係がネットで人と繋がる今を象徴しててシュールだわ

男性のキム氏は漂流してしまってやむ終えず野人生活を始めて
そのうちそれを楽しみ始めるんだけど
映画の最後になって急展開してアッて思うのよね
いるんだもん現実にこういう人、世の中にたくさん。。。
現実社会に戻ると
キム氏は普通にホームレスなのよ(涙)

韓国だけじゃなくて日本の社会に対する
強烈な風刺の映画でもあったのね
キムさんって韓国では代表的な苗字で
日本でいうと佐藤さんとか鈴木さんとか
つまりどこにでもいる、あなたの漂流記でもあるかもしれないって言いたかったのかなぁ

都会のど真ん中にある二つの不思議な違空間で漂流するキム氏二人
笑って、泣いて
ものすごく楽しめました
これ、久々に満点つけたい映画
10人に会ったら10人に薦めちゃいます☆☆☆☆☆
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自殺を試みたが失敗に終わり漢江の島に漂着した男。助けを求めても信じてもらえず、死ぬことも容易くなく、とりあえず島で生活することにした。砂浜に書いたHELPがHELLOに変わり無人島での野生生活もいいものだと感じ始めた頃。匿名のメッセージが入ったワインボトルを発見する。
自分の狭くて暗い部屋が世の中の全てな女。ホームページ管理、一日一万歩歩くこと・・・彼女だけの生活リズムもある。唯一の趣味である月の写真を撮る事に熱中していたある日。遠く漢江の島に不思議な姿を発見する。