きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

血の涙

2010年04月04日 | 韓国
血の涙(原題:혈의 누)  2005年  
監督:キム・デスン
出演:チャ・スンウォンパク・ヨンウ、チソン 

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韓国史劇版横溝正史?(笑)
殺され方の残酷さ(描き方)はこちらのほうが断然凄いですが

もーもー、好きな俳優さん勢揃いです
製紙工場の社長でキム・チソン大監の息子キム・イングォン役は私のNo.2パク・ヨンウ☆

そしてお気に入りのパク・チョルミンさんも出てるじゃないですか~
シリアスなサスペンス映画ですからアドリブや笑い一切なし
笑わせないチョルミンさん初めて見たかも(笑)

カン客主に子供の頃に拾われた画工トゥホ役がチソン
史劇のチソンは妙に綺麗で色っぽくて(別にそういう役じゃないですけど)
かつての必殺シリーズの京本政樹みたいでした(例えがヘン?)

キム・イングォン(パク・ヨンウ)と画工トゥホ(チソン)がどう関わるかと思ったら
最後、あらら~~~~、そうだったの~~~
という展開になります(←ネタバレ阻止、笑)

ストーリがとても良くできてます
7年前、村の長(おさ)的存在だったカン客主が天主教徒の烙印を押され無実の罪で家族全員が斬刑にあい、惨殺された同じ方法で次々と殺人事件が起きます

物語は面白かったんだけど
カン客主の娘カン・ソヨン(ユン・セア)がなぜ今頃になって島で死体となって発見されるのかってところがかなりの鍵だと思うんだけど
あの女優さんが影が薄いかな~
パク・ヨンウが切ない役どころを演じるんだけどもうちょっとキュンとさせてほしかった
と、パク・ヨンウ好きの私としては物足りないです(笑)

村人が巫女の存在を信じていて、巫女マンシンがイタコみたいにカン客主の魂が肉体に入り込んで呪いの言葉を発したり、そんな村の風習も興味深かった
村を支配する人と支配され続ける人たちのの階級社会の壁
才能があるトゥホ(チ・ソン)も結局はその壁につぶれていったり
軍官のイ・ウォンギュ(チャ・スンウォン)が事件を解明していくうちに
尊敬する父の過去の行動と現在の自分が置かれている状況がこの事件とかかわりがあることを知って苦悩し、いろんなテーマが含まれてます

いつも体育会系で元気な役をすることが多いスンウォンさんが
深く苦悩するウォンギュ捜査官の役
ちょっと慣れなくてちょっと違和感もあったけど新鮮でもありました
 

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19世紀朝鮮時代後半、製紙業を基盤に成長した人里離れたトンファ島。ある日朝廷に献上しなければならない製紙が船と共に燃える事故が起き、事件解決のために捜査官ウォンギュ一行が島に派遣される。しかし島に到着した日に殺人事件が起きる。毒殺され串刺しにされるという残酷な事件だった。殺人事件と血の雨が降るという噂村の人々は7年前に家族全員が斬刑にあったカン客主の怨みの霊が起こした呪いだと動揺し始める。


あいつの声

2010年04月04日 | 韓国
あいつの声(原題:그놈 목소리)  2007年  ☆☆ヽ(*^ω^*)ノ  
監督:パク・チンピョ
出演:ソル・ギョング、キム・ナムジュ 

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1991年1月29日ソウルの胛鴎亭で発生し
2006年1月の時効が成立したイ・ヒョンホ誘拐事件
幼い子供を誘拐され脅迫電話に苦しんだ両親の44日間の話です

パク・チンピョ監督はこの3つを念頭に映画を撮ったそうです
  「誘拐された子どもが発見される時までの様子を描かない」
  「犯人の行動を想像しない」
  「両親の心情を歪曲しない」

未解決のこの事件が風化しないように
もう一度この事件を広く知ってもらうことは意味があるという思いでこの映画を作ったそうです
「商業主義的と疑われても犯人を検挙するという最終目的を考えれば論議を呼ぶことも必要だ」
それは意味のあることだと思います
でも、同時に映画としてのエンターテイメント的な要素も必要なわけで
バランスが難しいよね

最後に実際に犯人が電話で話した声が流れるんだけど
映画の中でのセリフと全く同じでした

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最初に思ったことは警察の捜査の不甲斐なさ
ノ・テウ大統領が「犯罪との対決」を宣言することから想像できるけど
この頃は凶悪・卑劣な犯罪が絶えなくて
まだ科学的な捜査方法が確立されてなかったってことでしょうか

酷いのよね、腹がたつくらい
自分の子供が生きるか死ぬかって時に
あんなに頼りにならない警察を全面的に信頼なんてできるわけがない
最初はそういう警察を批判する映画なのかと思ったくらいです

本当に事件を解決する意思はあるのか?(サンウを救出する意思はあるの?)って聞きたいくらいなんだけど、犯人とのかけひきを見てもまったく緊迫感がなくて、右往左往する両親の必死さばかりでが伝わってきて
あーぁ、、ってため息ばかり
それをあざ笑うような犯人の声に妙に納得しちゃうんですよね

警察の無能ぶりにイライラした、だって何にもしないんだもん
ここは脚色できないから仕方がない部分?もしくは作られた部分?
担当刑事もサンウ少年を助けることができなかったから警察を辞めると言い出して
理解できないよ、犯人検挙に意欲をみせてくれぃ!
っていうかそこまで警察が酷いのかーーって怒りばかり感じました

担当刑事は「甘い人生」に出ていたキム・ヨンチョル
班長は「私の愛私のそばに」で怪しげな針治療師を演じたソン・ヨンチャン
刑事課長は同じく「私の愛私のそばに」でジウォンちゃんの上司役だったキム・グァンギュ
声紋分析専門家のイ・エスク博士はチョン・ヘジン

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最初はお金でなんとか解決できると思っていた両親が
犯人に振り回されて日にちが過ぎていくなかで
絶望したりかすかに希望を持ったり
熱心に教会に通っていた母親のジソンが絶望し、そこに生じる亀裂と衝突も重く
ひたすら疲弊していくところは胸に迫るものがありました

ソル・ギョングが演じるサンウの父ハン・ギョンベは
9時のニュース番組の有名なアンカーマン
自分の子供が誘拐されて殺されたニュースを自ら報道するんです
それがもう迫真の演技で
あれを見て泣かない人はいないよってくらいすごくて
本当にこれは実話なの?って思ったけど
どうもそこはフィクションらしい
(韓国ではあまりに有名な誘拐事件だからそのあたりはちゃんと知ってるからいいのかな)

「オアシス」を観たばかりなので
ソル・ギョングが演じるキャラクタが全くの正反対で
同じ人だとはどうしても思えません
ほんっとにすごい俳優だわ
サンウのお母さん役のキム・ナムジュは、私はお初だったような気がするんですけど(有名なのでお名前は知ってましたけど)こちらも迫真の演技で余りに生々しい
気持ちが入りすぎるので監督から感情を自制するように言われたそうです
主役2人がとても素晴らしかった

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幼い子供の命を罪悪感なしに取り引きする極悪な誘拐犯
物静かで教養ある話し方に正確な英語発音
知能犯のような犯罪の手口など高学歴のイメージも持つ二重人格的人物
声だけでキャラクターを表現しなければならない難しい役柄で
「あいつの声」ってなんといっても映画のタイトルだしね

カン・ドンウォンはそのイメージにぴったりの声でした

もっと声だけの出演かと思ったけど、意外と出番が多くて
顔を帽子で隠してるけどほとんど実態のある犯人役でした
犯人がカン・ドンウォンだってこと観客は知ってて
あまりにも有名だから顔も当然しっかりイメージできるわけだから
あえて顔を隠す必要はない気もしますけどね
今までにない理知的で残酷な犯人のイメージです

でも実際に起きた残酷な事件の犯人なわけですから
顔を見せて素敵なドンちゃんのイメージにしたら、やっぱりだめかもな~


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放送局のニュースアンカー ハン・ギョンベ(ソル・ギョング)の9歳の息子サンウがある日跡形もなく消え、1億ウォンを要求する誘拐犯(カン・ドンウォン)の脅迫電話が始まる。妻のオ・ジソン(キム・ナムジュ)の届出で夫婦には担当刑事(キム・ヨンチョル)がつく。秘密捜査本部が設置されて科学捜査まで行われるが、知能犯はあざけるように捜査網を潜り抜け執拗な脅迫電話でハン・ギョンベ夫婦に新たな接触方法を指示する。緻密な手法で正体を現さない誘拐犯の唯一の手がかりは脅迫電話の声。教養のある言葉使い、しかし感情のない身の毛がよだつように冷静なそいつの声だけである。事件が発生してから40日が過ぎ、サンウの生死も分らないまま脅迫電話に縛り付けられる。差し迫った心情は徐々に怒りに変わり、ついにハン・ギョンベは自らそいつに接触方法を指示し、息子を取り戻すための正面対決を宣言する。