きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件

2019年08月14日 | 香港・台湾・中国
私の推しの一人であります、シゲが(加藤シゲアキさんね)面白かったと教えてくれたのでチャレンジしてみました。
3時間56分!!
流石に長い~~!
なかなかの歯ごたえのある骨太な作品でした。
まさに映画は経験。

映画館で観たかったけど、実際に初見で観るときつかったかもしれない。
時代背景も詳しくないし、登場人物が多くて名前と顔を把握するのが難しかった。
友情、恋愛、家族愛、政治、歴史、抗争、あらゆる要素が詰まってる。
さらに、、、これは中学生の話よね、、、と何度も確認しましたわ。
スケールの大きな作品でした。



いろんな事件が起きるんですよ。
中学生だよね(何度も言うけど)、いやもう私が生きてる世界とは違いすぎます。

かつて日本の植民地であったため、小四の家族は古い日本家屋に住んでいて、
日本刀や拳銃が子供たちの日常にあり、遊び道具のようにあるバイオレンスな環境。
今私たちはいかに守られた、危険なものから遠ざけられた暮らしなのかと思う。

ビリヤード場を襲撃した台風の日、敵ボスの死に際を懐中電灯で照らす場面は強烈だった。

上海から渡ってきた小四の父はインテリであり、共産党思考ではないかと尋問を受ける。
最後は身を寄せ合って守りあうのは家族なんだよなぁ。

ラスト数十分、予定調和が完全に覆って、まじかーーーーー!という結末を迎える。
この長い長い映画を観終わってから、なんとも言えない複雑な余韻が残るのは、驚愕のラストだったからで、
何故こうなったんだろうと、それまでの出来事を我が身のように振り返ってしまう。

いやややや、これってもしかして愛の不条理を描く作品だったの?
いや世の中の不条理だよね。
しかし中学生だよ(しつこく言うけど)

小明が魔性の女で驚くけど、彼女も時代の波の中で病弱な母を守りながら、誰の支配も受けずに生きようとしてるんだろう。


「この世界はぼくが照らしてみせる」

中学生にこんなセリフを言われたら切ないよなぁ。


羽田圭介さんと又吉直樹さんが芥川賞を受賞したときの直木賞作品が東山彰良さんの「流」で、台湾出身の作者が家族のルーツと向き合った青春小説が絶賛されてたのを思い出すんだけど、時代背景はこの本を読むととても分かりやすいそうです。
チャレンジしてみる、、か、、(知らんけど)




牯嶺街少年殺人事件(英題:A BRIGHTER SUMMER DAY )  1991年  ☆☆☆☆☆
監督:エドワード・ヤン
出演:チャン・チェン(小四)、リサ・ヤン(小明)、ワン・チーザン(小猫王)


1960年代初頭の台北。建国高校昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四は不良グループ「小公園」に属する王茂や飛機といつもつるんでいた。小四はある日、怪我をした小明という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ「217」のボスと小明の奪いあいをして、殺して姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力をかさに着た滑頭が幅を利かせている。小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し小四たちを巻き込んでいく。


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