自然学校発 黒松内だより

北海道の道南の小さな町、黒松内にある「ぶなの森自然学校」の毎日と周辺のできごとを自然学校のスタッフ達が紹介します。

8月元気いちば

2021年08月27日 17時28分01秒 | 地域行事

 

今年度一回目となる元気いちばを開催しました!

昨年に引き続き、作開地区にお住まいの方に限定しての開催です。

4月に私(まりっぺ)が作開地域の方々に挨拶に伺った時から

 

「このご時世で、今は地域の人たちと会う機会もほとんどないから元気いちばは楽しみにしているよ」

 

というお声を頂いておりました。

みなさん今日のこの日をとても楽しみにしていたのではないでしょうか。

 

 

 

例年であれば花見や熊野神社の祭りなど、季節ごとにイベントがありその度に顔を合わせていたものが、この2年で激減。

 

元気いちばは地域の人たちが集まる数少ない貴重な機会なのです!

 

 

 

まずは昨年度好評だった函館牛乳の移動販売車でお買い物。

 



 

私自身は移動販売車を見たのが初めてだったので、品ぞろえが豊富で驚きました!

 

 

皆さん買い物を済ませ、あとはゆっくりお話しタイム♪

近況報告やおうちで育てているお野菜の話、

 

さらに自然学校にいるニワトリを見て、

 

昔はうちにもいたなー

昔はニワトリも羊も牛も飼っていたよ

 

などなど、昔のことを思い出しながら話してくれました。

 



 

 

チコは「例年に増して会話が弾んでいた気がする」といっていました。

 

久しぶりにみんなに会えた喜びが溢れたのではないでしょうか。

 


 

 

「次は白井川地区にできたそば屋さんに行きたい」

「新幹線のトンネルを見学したい」

 

などリクエストを頂いたので、それに応えられるようにバックアップしていきたいと思います!

 

(まりっぺ こと 地域おこし協力隊 阿部真理)


鮎の産卵場作り

2021年08月27日 14時21分00秒 | あべまり日記

 

町の企画環境課、朱太川漁協組合さんが中心となって行っている鮎の産卵場作りが朱太川の下流で行われ、私もお手伝いに参加しました!

 

 

朱太川の鮎は、全国各地の河川で捕れた鮎を食べ比べてその味を競うイベント、

 

「清流めぐり利き鮎会」2016でグランプリを獲得するほど評価が高く(2019年には準ブランプリにもなっています!)、

 

各地から鮎釣りに朱太川まで足を運ぶ人も多いのです。

 

 

 

一昔前まで朱太川では、

 

本州から持ってきた稚鮎を放流して個体数を維持していたのですが、

外から来た鮎には病気の持ち込みや遺伝子のかく乱という問題もあり、

そのような問題から朱太川の天然の鮎を守るべく、黒松内町では大きな方向転換を行い、

 

 

・孵化場で人工的に鮎を増やす

・鮎が卵を産みやすいように朱太川に産卵場を造成する

 

 

というように黒松内の中だけで鮎を増やす取り組みがされるようになりました。

 

漁協の菅原さん曰く、この決断をして1~2年は鮎が釣れなくて批判もあったそうです。

 

しかし、現在はこの方法で鮎の生息数を確保できており、それが結果的に利き鮎会のグランプリにもつながっているのです。

 

 

では早速、現在行わてている取り組みをご紹介していきます。

 

 

まずは作開地区にある鮎の孵化場について。

 

 

 

孵化場では親鮎から人工的に精子と卵子を取り出してプールの中で孵化させます。

それが9月初めころから行われます。

 

しかし、その親鮎を取るためのがらがけという作業がとてもハードなのだそうで…。

 

というのも、がらがけが行われるのは夜の7時から早朝の5時ころまでで、明かりを灯さずに川で作業を行うそうなのです。クマの恐怖との戦いですね。。。

 

 

さらに高齢化で作業できる人が減っており、今ははわずか4人しかいないそうです。。。

き、厳しい。。。

 

 

 

 

 

場所を移し睦橋の上流へ。

 

 

長年、朱太川の鮎調査をしているたかはし河川生物調査事務所の高橋さんから作業の説明、なぜそれをするのかなどのお話を聞き、作業開始。

 



 

鮎が産卵するときは小石の多い平らな場所を好みます。

高橋さん曰く、川底がこんな感じだと小石の隙間に卵を産み付けるのだそうです。

 



 

逆に砂が多いところや凹みを嫌います。卵が流されたり、吹き溜まりに砂がたまり卵が埋まってしまうからです。

 

なので作業では小石を平らにならしたり、砂をどかして小石を敷き詰めたりしました。

 

事前にある程度までは重機で均しているので、あとの微調整を人力で行っていきます。

 



 

 

レーキで均したり、

 



 

 

足で砂をどかしたり、

 



 

作業場所は広範囲でしたが、今回の参加者は30人ほどと人数が多くてとてもスムーズに作業が進みました。

黒松内の漁協組合をはじめ、河川管理や養豚業、鉄道関係といったように各方面で朱太川と関わりを待つ団体が参加していました。

 



いい感じ!

 

 

終了後には専門家の高橋さんも、「今年はとても出来がいい。去年のように大雨で産卵場が流させるようなことがなければ来年は大いに期待できる。」とおっしゃっていました!

 

 

作業が始まってから今年で5年目だそうですが、沢山の方々の手が加わって朱太川の天然鮎が守られているのだと感じました。

とても勉強になりました!

 

 

…ただ、自分自身の学びだけで終わってはいけないのが地域おこし協力隊の難しいところ。(笑)

 

色々なイベントに顔を出させていただいている意味を深く考えなきゃなーとアセアセしている今日この頃です(;^ω^)

 

 

まりっぺ こと 阿部真理