町の企画環境課、朱太川漁協組合さんが中心となって行っている鮎の産卵場作りが朱太川の下流で行われ、私もお手伝いに参加しました!
朱太川の鮎は、全国各地の河川で捕れた鮎を食べ比べてその味を競うイベント、
「清流めぐり利き鮎会」2016でグランプリを獲得するほど評価が高く(2019年には準ブランプリにもなっています!)、
各地から鮎釣りに朱太川まで足を運ぶ人も多いのです。
一昔前まで朱太川では、
本州から持ってきた稚鮎を放流して個体数を維持していたのですが、
外から来た鮎には病気の持ち込みや遺伝子のかく乱という問題もあり、
そのような問題から朱太川の天然の鮎を守るべく、黒松内町では大きな方向転換を行い、
・孵化場で人工的に鮎を増やす
・鮎が卵を産みやすいように朱太川に産卵場を造成する
というように黒松内の中だけで鮎を増やす取り組みがされるようになりました。
漁協の菅原さん曰く、この決断をして1~2年は鮎が釣れなくて批判もあったそうです。
しかし、現在はこの方法で鮎の生息数を確保できており、それが結果的に利き鮎会のグランプリにもつながっているのです。
では早速、現在行わてている取り組みをご紹介していきます。
まずは作開地区にある鮎の孵化場について。
孵化場では親鮎から人工的に精子と卵子を取り出してプールの中で孵化させます。
それが9月初めころから行われます。
しかし、その親鮎を取るためのがらがけという作業がとてもハードなのだそうで…。
というのも、がらがけが行われるのは夜の7時から早朝の5時ころまでで、明かりを灯さずに川で作業を行うそうなのです。クマの恐怖との戦いですね。。。
さらに高齢化で作業できる人が減っており、今ははわずか4人しかいないそうです。。。
き、厳しい。。。
場所を移し睦橋の上流へ。
長年、朱太川の鮎調査をしているたかはし河川生物調査事務所の高橋さんから作業の説明、なぜそれをするのかなどのお話を聞き、作業開始。
鮎が産卵するときは小石の多い平らな場所を好みます。
高橋さん曰く、川底がこんな感じだと小石の隙間に卵を産み付けるのだそうです。
逆に砂が多いところや凹みを嫌います。卵が流されたり、吹き溜まりに砂がたまり卵が埋まってしまうからです。
なので作業では小石を平らにならしたり、砂をどかして小石を敷き詰めたりしました。
事前にある程度までは重機で均しているので、あとの微調整を人力で行っていきます。
レーキで均したり、
足で砂をどかしたり、
作業場所は広範囲でしたが、今回の参加者は30人ほどと人数が多くてとてもスムーズに作業が進みました。
黒松内の漁協組合をはじめ、河川管理や養豚業、鉄道関係といったように各方面で朱太川と関わりを待つ団体が参加していました。
いい感じ!
終了後には専門家の高橋さんも、「今年はとても出来がいい。去年のように大雨で産卵場が流させるようなことがなければ来年は大いに期待できる。」とおっしゃっていました!
作業が始まってから今年で5年目だそうですが、沢山の方々の手が加わって朱太川の天然鮎が守られているのだと感じました。
とても勉強になりました!
…ただ、自分自身の学びだけで終わってはいけないのが地域おこし協力隊の難しいところ。(笑)
色々なイベントに顔を出させていただいている意味を深く考えなきゃなーとアセアセしている今日この頃です(;^ω^)
まりっぺ こと 阿部真理