俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

春風

2012年03月10日 | 俳句

喰って寝て 臍曲がりの胃 春の牛
(くってねて へそまがりのい はるのうし)
13995 【季語】 春 【季節】 三春


雨の日や 梅の里にも 桃が咲き
(あめのひや うめのさとにも ももがさき)
13996 【季語】 桃の花 【季節】 晩春


足の裏 土に残して 春の雨
(あしのうら つちにのこしては るのあめ)
13997 【季語】 春 【季節】 三春


今日こそ 明日こそはの 春気分
(きょうこそ あしたこそはの はるきぶん)
13998 【季語】 春 【季節】 三春


明日こそは 一緒に飛ばそ シャボン玉
(あすこそは いっしょにとばそ しゃぼんだま)
13999 【季語】 シャボン玉 【季節】 三春


川の中 大小取り混ぜ 春の鯉
(かわのなか だいしょうとりまぜ はるのこい)
14000 【季語】 春 【季節】 三春


早一年 想定外の 震災日
(はやいちねん そうていがいの しんさいび)
14001 【季語】 (震災日) 【季節】 仲春


抱っこして ブランコ漕ぐに 妹怖いと
(だっこして ぶらんここぐに せこわいと)
14002 【季語】 ブランコ 【季節】 三春


鞦韆や 主は去っても 揺れ続け
(しゅうせんや あるじはさっても ゆれつづけ)
14003 【季語】 鞦韆 【季節】 三春
鞦韆=ブランコ


鞦韆を 身近に感ず 風の絵師
(しゅうせんを みじかにかんず かぜのえし)
14004 【季語】 鞦韆 【季節】 三春
風の絵師=韓流ドラマ


蘂だけの 梅の花なお 飾らんか
(しべだけの うめのはななお かざらんか)
14005 【季語】 梅の花 【季節】 初春


草や木に 心満つるや 梅の蘂
(くさやきに こころみつるや うめのしべ)
14006 【季語】 梅の花 【季節】 初春


恥ずかしか 春の寝間着ば 見られたとよ
(はずかしか はるのねまきば みられたとよ)
14007 【季語】 春 【季節】 三春


薄目して 見える現も 春の夢
(うすめして みえるうつつも はるのゆめ)
14008 【季語】 春 【季節】 三春


春愁や 臍曲がり故 腹の立つ
(しゅんしゅうや へそまがりゆえ はらのたつ)
14009 【季語】 春愁 【季節】 三春


昔ビール 今チョコアイス 春土産
(むかしびーる いまちょこあいす はるみやげ)
14010 【季語】 春 【季節】 三春


我が心 桃とさくらに 満たされて
(わがこころ ももとさくらに みたされて)
14011 【季語】 桃の花 【季節】 晩春


夢の夢 見ぬよりましか 春の暮
(ゆめのゆめ みぬよりましか はるのくれ)
14012 【季語】 春の暮 【季節】 三春


遊び声 耳に残りて 春の暮
(あそびごえ みみにのこりて はるのくれ)
14013 【季語】 春の暮 【季節】 三春


大阪は 二番でもなし 暮の春
(おおさかは にばんでもなし くれのはる)
14014 【季語】 暮の春 【季節】 晩春


木蓮に 近く親しき 朧月
(もくれんに ちかくしたしき おぼろづき)
14015 【季語】 木蓮 【季節】 仲春


岸の亀 首伸ばしきって 水温む
(きしのかめ くびのばしきって みずぬるむ)
14016 【季語】 水温む 【季節】 仲春


春風の 心地の良さに 酔いしれて
(はるかぜの ここちのよさに よいしれて)
14017 【季語】 春風 【季節】 三春


ほろ酔いの 頬にほろほろ 春の風
(ほろよいの ほほにほろほろ はるのかぜ)
14018 【季語】 春風 【季節】 三春


窓開けて 取り入れがたき 春の風
(まどあけて とりいれがたき はるのかぜ)
14019 【季語】 春風 【季節】 三春


春風や 道路工事の 土埃
(はるかぜや どうろこうじの つちぼこり)
14020 【季語】 春風 【季節】 三春


春風や 北北西に 塵多し
(はるかぜや ほくほくせいに ちりおおし)
14021 【季語】 春風 【季節】 三春


春の風 科学日本に 放射能
(はるのかぜ かがくにほんに ほうしゃのう)
14022 【季語】 春風 【季節】 三春


春風を 詠む気も失せて 日の本よ
(はるかぜを よむきもうせて ひのもとよ)
14023 【季語】 春風 【季節】 三春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長閑

2012年03月09日 | 俳句

無借金 遠く臨まん 菜の花を
(むしゃっきん とおくのぞまん なのはなを)
13975 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


春眠や 暁ととも 訪れて
(しゅんみんや あかつきととも おとづれて)
13976 【季語】 春眠 【季節】 三春


春めきて 口ずさむ歌 子守唄
(はるめきて くちずさむうた こもりうた)
13977 【季語】 春めく 【季節】 初春


春の夢 覚めてしまえば 陽炎よ
(はるのゆめ さめてしまえば かげろうよ)
13978 【季語】 陽炎 【季節】 三春


春の夢 覚めては見れぬ 春の夢
(はるのゆめ さめてはみれぬ はるのゆめ)
13979 【季語】 春 【季節】 三春


山崩れ 土砂崩れに 山笑う
(やまくずれ どしゃくずれに やまわらう)
13980 【季語】 山笑う 【季節】 三春


白酒や 日は過ぎて今 マッコリを
(しろざけや ひはすぎていま まっこりを)
13981 【季語】 白酒 【季節】 仲春
白酒=雛祭の祝酒とされる混成酒。白く濁って甘みが強い。


春暁や 記憶の中へ 一人酒
(しゅんぎょうや きおくのなかへ ひとりざけ)
13982 【季語】 春暁 【季節】 三春


春の川 光集めて やわらかく
(はるのかわ ひかりあつめて やわらかく)
13983 【季語】 春 【季節】 三春


陽炎や 祖母押すリヤカー 愛犬の引く
(かげろうや そぼおすりやかー とものひく)
13984 【季語】 陽炎 【季節】 三春


山の辺に 春を知らせる すみれ草
(やまのべに はるをしらせる すみれそう)
13985 【季語】 すみれ草 【季節】 三春


紙椿 和菓子の椿 玉椿
(かみつばき わがしのつばき たまつばき)
13986 【季語】 玉椿 【季節】 三春
奈良・東大寺二月堂の「お水取り=修二会(しゅにえ)」には、
その本行中に練行衆が二月堂の本尊、十一面観音に
椿の造り花(紙)をささげます。
この紙の椿をモチーフにした和菓子も有名です。


菜の花に つつまれ眠る 幸の時
(なのはなに つつまれねむる こうのとき)
13987 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


老いの身に 日射しも軽き 春日かな
(おいのみに ひざしもかるき はるひかな)
13988 【季語】 春日 【季節】 三春


遅き日や 頭に悩む 作句かな
(おそきひや あたまになやむ さっくかな)
13989 【季語】 遅日 【季節】 三春
遅日(ちじつ)=春の日が遅々として暮れかねること。


SLの 煙に巻かれて 入学す
(エスエルの けむにまかれて にゅうがくす)
13990 【季語】 入学 【季節】 晩春


春暁や 雨後の散策 靴も濡れ
(しゅんぎょうや うごのさんさく くつもぬれ)
13991 【季語】 春暁 【季節】 三春


満月の 形に見えぬ 朧月
(まんげつの かたちにみえぬ おぼろづき)
13992 【季語】 朧月 【季節】 三春


春の風 老い髪乱れ 悪戯す
(はるのかぜ おいかみみだれ いたずらす)
13993 【季語】 春の風 【季節】 三春


長閑さや 不動の亀の 甲羅干し
(のどかさや ふどうのかめの こうらぼし)
13994 【季語】 長閑 【季節】 三春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄水仙

2012年03月08日 | 俳句

黄水仙 ラッパさびしく 黄の音色
(きずいせん らっぱさびしく きのねいろ)
13955 【季語】 黄水仙 【季節】 仲春


白梅や 花見上げれば 虚空あり
(しらうめや はなみあげれば こくうあり)
13956 【季語】 白梅 【季節】 初春


猫の恋 鳴き声だけで 姿無く
(ねこのこい なきごえだけで すがたなく)
13957 【季語】 猫の恋 【季節】 初春


春なれや 風の音にも ドレミファソ
(はるなれやかぜのおとにもどれみふぁそ)
13958 【季語】 春 【季節】 三春


まず一歩 踏み出す一歩 春の暮
(まずいっぽ ふみだすいっぽ はるのくれ)
13959 【季語】 春の暮 【季節】 三春


過ぎ去れば すべてがおぼろ 日一日
(すぎされば すべてがおぼろ ひいちにち)
13960 【季語】 朧 【季節】 三春


毎日が 忌日で埋まる 春朧
(まいにちが きじつでうまる はるおぼろ)
13961 【季語】 春朧 【季節】 三春


春暁や まわりの景色 色付きぬ
(しゅんぎょうや まわりのけしき いろづきぬ)
13962 【季語】 春暁 【季節】 三春


息吹きて 廻る廻るよ 風車
(いきふきて まわるまわるよ かざぐるま)
13963 【季語】 風車 【季節】 三春


たんぽぽや 日頃の性を 忘れさせ
(たんぽぽや ひごろのさがを わすれさせ)
13964 【季語】 蒲公英 【季節】 三春


鳥雲に 入るそれだけの 日常
(とりくもに いるそれだけの にちじょう)
13965 【季語】 鳥雲に入る 【季節】 初春


此岸から 見れば色無き 春の風
(しがんから みればいろなき はるのかぜ)
13966 【季語】 春 【季節】 三春


陽だまりで 微睡む所 春の国
(ひだまりで まどろむところ はるのくに)
13967 【季語】 春 【季節】 三春


地を裂きて 角出し手出し 草萌ゆる
(ちをさきて つのだしてだし くさもゆる)
13968 【季語】 草萌え 【季節】 初春


柿の種 口に残りて 春の雨
(かきのたね くちにのこりて はるのあめ)
13969 【季語】 春 【季節】 三春


泡沫の 夢と消えけり 朧月
(うたかたの ゆめときえけり おぼろづき)
13970 【季語】 朧月 【季節】 三春
泡沫(うたかた)=水面に浮かぶ泡。


春の夢 うつつの中に ある世界
(はるのゆめ うつつのなかに あるせかい)
13971 【季語】 春 【季節】 三春


ここかしこ 工事工事の 春辺かな
(ここかしこ こうじこうじの はるべかな)
13972 【季語】 春辺 【季節】 三春


立て坑も ボタ山もまた 笑いけり
(たてこうも ぼたやまもまた わらいけり)
13973 【季語】 山笑う 【季節】 三春
立て坑=鉱山の垂直の坑道のこと。


沈丁は 花より香り 葉も光る
(じんちょうは はなよりかおり はもひかる)
13974 【季語】 沈丁花 【季節】 仲春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トータル訪問者 十万人達成

2012年03月07日 | ごあいさつ

ブログ立ち上げ以来、昨日までで、トータル訪問者数が
ちょうど 十万人に達しました。
この場を借りまして、御礼申し上げます。

これまでの記録を辿りますと、

2006/01/14 ブログ開設
  訪問者数  71人
  掲載句数   3句

2012/03/06 ブログ開設より、2,245日目
  訪問者数 135人
  掲載句数  20句

  トータル訪問者数  100,000人
  トータル掲載句数   13,928句

これからも、
  くすくす笑いが、生まれるような句作りを
  目指します。
                     千秀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蓮華

2012年03月07日 | 俳句

鴨の群れ 羽繕いに 日向ぼこ
(かものむれ はねつくろいに ひなたぼこ)
13935 【季語】 日向ぼこ 【季節】 三冬


番台に 座りし女の 春目線
(ばんだいに すわりしひとの はるめせん)
13936 【季語】 春 【季節】 三春


昔日の 蓮華の花冠 空蒼く
(せきじつの れんげのかかん そらあおく)
13937 【季語】 蓮華 【季節】 晩夏


臆病に 背押し呉れる 春の風
(おくびょうに せなおしくれる はるのかぜ)
13938 【季語】 春の風 【季節】 三春


亀鳴くや 川筋の人 声呉るる
(かめなくや かわすじのひと こえくるる)
13939 【季語】 亀鳴く 【季節】 三春


春の鷺 孤軍の一羽 さびしかり
(はるのさぎ こぐんのいちわ さびしかり)
13940 【季語】 春 【季節】 三春


ここかしこ 春の兆しの 芽吹きおり
(ここかしこ はるのきざしの めぶきおり)
13941 【季語】 春 【季節】 三春


何せぬに 春の気配の 漂いて
(なにせぬに はるのけはいの ただよいて)
13942 【季語】 春 【季節】 三春


雛あられ 飾りはすれど 食せずに
(ひなあられ かざりはすれど しょくせずに)
13943 【季語】 雛あられ 【季節】 仲春


紙雛で 十分すぎるや 女の祭り
(かみびなで じゅうぶんすぎるや めのまつり)
13944 【季語】 紙雛 【季節】 仲春


春愁い 地震津波に 放射能
(はるうれい じしんつなみに ほうしゃのう)
13945 【季語】 春愁 【季節】 三春


百均の 寿命長き 春手袋
(ひゃくきんの じゅみょうながき はるてぶくろ)
13946 【季語】 春 【季節】 三春


春泥や 靴底洗う 水溜まり
(しゅんでいや くつぞこあらう みずたまり)
13947 【季語】 春泥 【季節】 三春


塀を越え 白梅五分の 姿魅せ
(へいをこえ しらうめごぶの すがたみせ)
13948 【季語】 白梅 【季節】 初春


山道の 野梅のあたり 閑散と
(やまみちの のうめのあたり かんさんと)
13949 【季語】 野梅 【季節】 初春


月朧 雨さえ無けりゃ いいものを
(つきおぼろ あめさえなけりゃ いいものを)
13950 【季語】 朧 【季節】 三春


今日曇り 明日は満月 春雨よ
(きょうくもり あすはまんげつ はるさめよ)
13951 【季語】 春雨 【季節】 三春


梅の花 和菓子に見えて 唾の涌く
(うめのはな わがしにみえて つばのわく)
13952 【季語】 梅の花 【季節】 初春


春の川 流れに流さる 亀も居て
(はるのかわ ながれにながさる かめもいて)
13953 【季語】 春 【季節】 三春


風車 背にさし走る 児の転けて
(かざぐるま せにさしはしる このこけて)
13954 【季語】 風車 【季節】 三春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の酔い

2012年03月06日 | 俳句

月曜は 歯医者混で 春うらら
(げつようは はいしゃこんで はるうらら)
13915 【季語】 春うらら 【季節】 三春


乗り過ごす 電車はキライ 春の酔い
(のりすごす でんしゃはきらい はるのよい)
13916 【季語】 春 【季節】 三春


春宵や 食べてすぐ寝る 幸福感
(しゅんしょうや たべてすぐねる こうふくかん)
13917 【季語】 春宵 【季節】 三春


もう一度 大の字に寝たき 春大地
(もういちど だいのじにねたき はるだいち)
13918 【季語】 春 【季節】 三春


落第は 二度では惜しき 経験よ
(らくだいは にどではおしき けいけんよ)
13919 【季語】 落第 【季節】 仲春


卒業の 証書は郵送 四月馬鹿
(そつぎょうの あかしはゆうそう しがつばか)
13920 【季語】 卒業 【季節】 仲春


ととととと 鶏追い自慢 博多人
(ととととと とりおいじまん はかたじん)
13921 【季語】 ー 【季節】 ー


水温む 赤子の涎 服の染み
(みずぬるむ あかごのよだれ ふくのしみ)
13922 【季語】 水温む 【季節】 仲春


携帯の 電池の切れて 春の雨
(けいたいの でんちのきれて はるのあめ)
13923 【季語】 春 【季節】 三春


「会ってません」 嘘の囀り 想定内
(「あってません」 うそのさえずり そうていない)
13924 【季語】 囀り 【季節】 三春


難しき 納税申告 誰のため
(むずかしき のうぜいしんこく だれのため)
13925 【季語】 納税期 【季節】 仲春


控除の もどりを嘆く 納税期
(こうじょの もどりをなげく のうぜいき)
13926 【季語】 納税期 【季節】 仲春


貧乏が 身に付いてきて 朧なり
(びんぼうが みについてきて おぼろなり)
13927 【季語】 朧 【季節】 三春


雀の子 高きところが 保育の巣
(すずめのこ たかきところが ほいくのす)
13928 【季語】 雀の子 【季節】 晩春


ふるさとの ボタ山の春 緑やある
(ふるさとの ぼたやまのはる みどりやある)
13929 【季語】 春 【季節】 三春


閑なれど 空費でもなし 我が春は
(ひまなれど くうひでもなし わがはるは)
13930 【季語】 春 【季節】 三春


長閑さや 甲羅干しする 岩の亀
(のどかさや こうらぼしする いわのかめ)
13931 【季語】 長閑 【季節】 三春


春愁い オマケにアマリ 先はなし
(はるうれい おまけにあまり さきはなし)
13932 【季語】 春愁い 【季節】 三春


青空や 春の鳥居の 高く見え
(あおぞらや はるのとりいの たかくみえ)
13933 【季語】 春 【季節】 三春


さわらびの 額を飾りて 二十四年
(さわらびの がくをかざりて にじゅうよねん)
13934 【季語】 早蕨 【季節】 仲春
『万葉集』巻第八 志貴皇子 :
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

啓蟄

2012年03月05日 | 俳句

春雨じゃ 傘も持たずば ずぶ濡れに
(はるさめじゃ かさももたずば ずぶぬれに)
13890 【季語】 春雨 【季節】 三春


春の雨 総入れ歯という 侵入者
(はるのあめ そういればという しんにゅうしゃ)
13891 【季語】 春の雨 【季節】 三春


だらだらと 疲れが増して 春の雨
(だらだらと つかれがまして はるのあめ)
13892 【季語】 春の雨 【季節】 三春


春の雨 雀はいずこ 鳩いずこ
(はるのあめ すずめはいずこ はといずこ)
13893 【季語】 春の雨 【季節】 三春


出る前に 手に受けチェック 春の雨
(でるまえに てにうけちぇっく はるのあめ)
13894 【季語】 春の雨 【季節】 三春


春の鴨 着水離水に 波しぶき
(はるのかも ちゃくすいりすいに なみしぶき)
13895 【季語】 春 【季節】 三春


身を投げて 着水したる 春の鴨
(みをなげて ちゃくすいしたる はるのかも)
13896 【季語】 春 【季節】 三春


今日明日と 春雨続くや あぁいつまで
(きょうあすと はるさめつづくや あぁいつまで)
13897 【季語】 春雨 【季節】 三春


椿落つ 昨日のことが 嘘のよう
(つばきおつ きのうのことが うそのよう)
13898 【季語】 落椿 【季節】 三春


椿落つ 残り椿を 目で追いぬ
(つばきおつ のこりつばきを めでおいぬ)
13899 【季語】 落椿 【季節】 三春


ひさかたの 春雨傘に 腕萎えて
(ひさかたの はるさめがさに うでなえて)
13900 【季語】 春雨 【季節】 三春


春雨や 口にはマスク 深くして
(はるさめや くちにはますく ふかくして)
13901 【季語】 春雨 【季節】 三春


春雨や 口を閉じれば 嘘はなし
(はるさめや くちをとじれば うそはなし)
13902 【季語】 春雨 【季節】 三春


春風や 帽子飛ばすな 髪薄き
(はるかぜや ぼうしとばすな かみうすき)
13903 【季語】 春風 【季節】 三春


啓蟄や 出たくて出れぬ 訳もなく
(けいちつや でたくてでれぬ わけもなく)
13904 【季語】 啓蟄 【季節】 仲春


手にかけし 盆梅の主 未だ見ず
(てにかけし ぼんばいのぬし いまだみず)
13905 【季語】 盆梅 【季節】 初春


想い出の ミモザの花の 黄の遠く
(おもいでの みもざのはなの きのとおく)
13906 【季語】 ミモザ 【季節】 初春


飛ぶ蝶は 付かず離れず つがいらし
(とぶちょうは つかずはなれず つがいらし)
13907 【季語】 蝶 【季節】 三春


一面の 菜の花畑 うすがすみ
(いちめんの なのはなばたけ うすがすみ)
13908 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


春愁や 想い出酒の 甘辛く
(しゅんしゅうや おもいでざけの あまからく)
13909 【季語】 春愁 【季節】 三春


春暁や リヤカーの揺れも 子守唄
(しゅんぎょうや りやかーのゆれも こもりうた)
13910 【季語】 春暁 【季節】 三春


春の夢 朧にかすむ それもよし
(はるのゆめ おぼろにかすむ それもよし)
13911 【季語】 春 【季節】 三春


温かや 六十路も半ば 彼の近し
(あたたかや むそじもなかば かのちかし)
13912 【季語】 温か 【季節】 三春


梅が香に 道案内され 山社
(うめがかに みちあないされ やまやしろ)
13913 【季語】 梅 【季節】 初春


木刀の 素振りで聞くや 春の音
(ぼくとうの すぶりできくや はるのおと)
13914 【季語】 春 【季節】 三春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫柳

2012年03月04日 | 俳句

猫柳 ふくよかにして 天に伸ぶ
(ねこやなぎ ふくよかにして てんにのぶ)
13860 【季語】 猫柳 【季節】 初春


さざ波の 川面に隠れ 春の鯉
(さざなみの かわもにかくれ はるのこい)
13861 【季語】 春の鯉 【季節】 三春


ゴミの下 身動きできぬ 春の鯉
(ごみのした みうごきできぬ はるのこい)
13862 【季語】 春の鯉 【季節】 三春


春の鳥 流れに抗し 波高し
(はるのとり ながれにこうし なみたかし)
13863 【季語】 春の鳥 【季節】 三春


さざ波は 陽受けキラキラ 銀の花
(さざなみは ひうけきらきら ぎんのはな)
13864 【季語】 ー 【季節】 ー


手を打てば 一族の郎党 鯉来る
(てうてば ぞくのろうとう こいきたる)
13865 【季語】 ー 【季節】 ー


春光に 鳥とゴミとを 間違えて
(しゅんこうに とりとごみとを まちがえて)
13866 【季語】 春光 【季節】 三春


公園の 出入り計る人 春いまだ
(こうえんの でいりはかるひと はるいまだ)
13867 【季語】 春いまだ 【季節】 初春


昼散歩 朝とは違い 春間近
(ひるさんぽ あさとはちがい はるまじか)
13868 【季語】 春間近 【季節】 初春


入試日に ソフト試合する 女子大
(にゅうしびに そふとしあいする じょしだい)
13869 【季語】 入学試験 【季節】 仲春


春雨に 負けずカラスは ゴミ漁り
(はるさめに まけずからすは ごみあさり)
13870 【季語】 春雨 【季節】 三春


猫柳 その名に反す 存在感
(ねこやなぎ そのなにはんす そんざいかん)
13871 【季語】 猫柳 【季節】 初春


身は老うも 気こそ若きや 春旱
(みはおうも きこそわかきや はるひでり)
13872 【季語】 春旱 【季節】 三春


春よ春 おまけが過ぎる 体重計
(はるよはる おまけがすぎる たいじゅうけい)
13873 【季語】 春 【季節】 三春


何度でも 泣けるよ春の 韓ドラは
(なんどでも なけるよはるの かんどらは)
13874 【季語】 春 【季節】 三春


公園を 梯子したらば 春の汗
(こうえんを はしごしたらば はるのあせ)
13875 【季語】 春 【季節】 三春


叔父祖母に 顔似てきたり 春朧
(おじそぼに かおにてきたり はるおぼろ)
13876 【季語】 春朧 【季節】 三春


ファインダー 覗いて見えそな 春はなし
(ふぁいんだー のぞいてみえそな はるはなし)
13877 【季語】 春 【季節】 三春


それはそれ 卒業できて まあいいか
(それはそれ そつぎょうできて まあいいか)
13878 【季語】 卒業 【季節】 仲春


春泥に 足を取られて 悔し泣き
(しゅんでいに あしをとられて くやしなき)
13879 【季語】 春泥 【季節】 三春


三月や 馴染みに出会う 昼散歩
(さんがつや なじみにであう ひるさんぽ)
13880 【季語】 三月 【季節】 仲春

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

闘鶏

2012年03月03日 | 俳句

梅が咲く 街にも桃が まさに咲く
(うめがさく まちにもももが まさにさく)
13854 【季語】 桃の花 【季節】 晩春


闘鶏に 敗れし軍鶏 夢に出て
(とうけいに やぶれししゃも ゆめにでて)
13855 【季語】 闘鶏 【季節】 晩春


梅桜 桃も加えて 師の庭に
(うめさくら もももくわえて しのにわに)
13856 【季語】 桃の花 【季節】 晩春


杉花粉 杉山因と 山笑う
(すぎかふん すぎやまいんと やまわらう)
13857 【季語】 山笑う 【季節】 三春
戦後、住宅難を解消するため、林野庁は、全国に杉の植樹を奨励した。
杉花粉の大量発生、杉の保水能力の低さが、山崩れを増大させている。


春の宵 値千金 夢無限
(はるのよい あたいせんきん ゆめむげん)
13858 【季語】 春の宵 【季節】 三春


春風や 闘志求めて 散歩出る
(しゅんぷうや とうしもとめて さんぽでる)
13859 【季語】 春風 【季節】 三春


早一年 遅々と進まぬ 余寒かな
(はやいちねん ちちとすすまぬ よかんかな)
13860 【季語】 余寒 【季節】 初春


春寒や 無責任という 想定外
(はるさむや むせきにんという そうていがい)
13861 【季語】 春寒 【季節】 初春
想定外の事に備えるのが、危険予知であり、訓練と思うのだが、、。


春雨や 濡れて行こうと 出れば晴る
(はるさめや ぬれていこうと でればはる)
13862 【季語】 春雨 【季節】 三春


春雨や 降るも降らぬも 変わりなし
(はるさめや ふるもふらぬも かわりなし)
13863 【季語】 春雨 【季節】 三春


春めくも 忘れてしまいし 空の色
(はるめくも わすれてしまいし そらのいろ)
13864 【季語】 春めく 【季節】 初春


春の日に ひねもす睡魔 すいません
(はるのひに ひねもすすいま すいません)
13865 【季語】 春 【季節】 三春



川に鯉 道に鳩ある 春景色
(かわにこい みちにはとある はるげしき)
13866 【季語】 春 【季節】 三春


白酒に 換えて飲み干す マッコリを
(しろざけに かえてのみほす まっこりを)
13867 【季語】 白酒 【季節】 仲春


紙雛を 栞に使い 恋を待つ
(かみひなを しおりにつかい こいをまつ)
13868 【季語】 紙雛 【季節】 仲春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お水取り

2012年03月02日 | 俳句

いかなごの 季節となりて 嫁光る
(いかなごの きせつとなりて よめひかる)
13844 【季語】 玉筋魚 【季節】 晩春


鳩の春 我が前歩き 逃げもせで
(はとのはる わがまえあるき にげもせで)
13845 【季語】 春 【季節】 三春


冬薔薇 蕾がキラリ 露光る
(ふゆそうび つぼみがきらり つゆひかる)
13846 【季語】 冬薔薇 【季節】 三冬


桃の日に おたふく顔を 思い出し
(もものひに おたふくがおを おもいだし)
13847 【季語】 桃の日 【季節】 晩春


会ってない 会っても会ってない 亀が鳴く
(あってない あってもあってない かめがなく)
13848 【季語】 亀鳴く 【季節】 三春


雨が降る 春雨の如 雨が降る
(あめがふる はるさめのごと あめがふる)
13849 【季語】 春雨 【季節】 三春


老い故か 句数の増えし 雛祭り
(おいゆえか くすうのふえし ひなまつり)
13850 【季語】 雛祭り 【季節】 仲春


春めくも 未だに見えぬ 春の空
(はるめくも いまだにみえぬ はるのそら)
13851 【季語】 春めく 【季節】 初春


雨降りは 囀りばかり 姿なく
(あめふりは さえずりばかり すがたなく)
13852 【季語】 囀り 【季節】 三春


もういいよ お水取りだよ 春よ来い
(もういいよ おみずとりだよ はるよこい)
13853 【季語】 お水取り 【季節】 仲春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝寝

2012年03月01日 | 俳句

三月に なれども遠き 春気分
(さんがつに なれどもとおき はるきぶん)
13824 【季語】 春気分 【季節】 三春


月さえも 半分だけは 春気分
(つきさえも はんぶんだけは はるきぶん)
13825 【季語】 春気分 【季節】 三春


三月来る 鍋の薬味に 生七味
(さんがつくる なべのやくみに なましちみ)
13826 【季語】 三月 【季節】 仲春


荒東風や 口の中にも 隙間風
(あらこちや くちのなかにも すきまかぜ)
13827 【季語】 東風 【季節】 三春
荒東風=春先に吹くやや荒い風のこと


春愁い マスク越しにも もう飽きた
(はるうれい ますくごしにも もうあきた)
13828 【季語】 春愁い 【季節】 三春


灯を点けど 心は暗く 春の闇
(ひをつけど こころはくらく はるのやみ)
13829 【季語】 春の闇 【季節】 三春


三月や 梅は咲いたか まだかいな
(さんがつや うめはさいたか まだかいな)
13830 【季語】 三月 【季節】 仲春


朝寝して 昼寝に夕寝 寝てばかり
(あさねして ひるねにゆうね ねてばかり)
13831 【季語】 朝寝 【季節】 三春


朝飯を 喰らって寝れば 朝寝かな
(あさめしを くらってねれば あさねかな)
13832 【季語】 朝寝 【季節】 三春


早三月 もうすぐ四月 時早し
(はやさんがつ もうすぐしがつ ときはやし)
13833 【季語】 三月 【季節】 仲春


ふと見れば 玄関横の 雛飾り
(ふとみれば げんかんよこの ひなかざり)
13834 【季語】 雛飾り 【季節】 仲春


ひな祭 人形店に 元気なし
(ひなまつり にんぎょうてんに げんきなし)
13835 【季語】 ひな祭り 【季節】 仲春


春なれや 歩くつもりが お留守番
(はるなれや あるくつもりが おるすばん)
13836 【季語】 春 【季節】 三春


囀りの 強く聞こえて 恋季節
(さえずりの つよくきこえて こいきせつ)
13837 【季語】 囀り 【季節】 三春


木々により 縄張り有りて 囀りぬ
(きぎにより なわばりありて さえずりぬ)
13838 【季語】 囀り 【季節】 三春


長閑さや バラ園の薔薇 剪定さる
(のどかさや ばらえんのばら せんていさる)
13839 【季語】 長閑 【季節】 三春


街出れば 工事工事で 春行事
(まちでれば こうじこうじで はるぎょうじ)
13840 【季語】 春 【季節】 三春


春の昼 朽ちた葉ばかり 散歩道
(はるのひる くちたはばかり さんぽみち)
13841 【季語】 春の昼 【季節】 三春


三月と 聞けばそれはそれ 気が楽に
(さんがつと きけばそれはそれ きがらくに)
13842 【季語】 三月 【季節】 仲春


鳥の恋 喧騒だけは 一人前
(とりのこい けんそうだけは いちにんまえ)
13843 【季語】 鳥の恋 【季節】 晩春


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする