ヨーロッパで「春を告げる鳥」として親しまれているカッコウですが、その長閑(のどか)な鳴き声からは想像つかないような、驚くべき生態をもっているのです。
それは「托卵(たくらん)」。
自分で卵を温めず、よその鳥にその役目を押しつけてしまうことです。
カッコウのメスは、他の鳥がまもなく卵を産む巣をリサーチし、その鳥のお母さんが卵を数個産んだ直後、スキをねらって自分の卵を1つ、ちゃっかり産み落とします。そして代わりにその鳥の卵を1つ持ち出して捨て、自分は育児放棄してどこかへ行ってしまいます。
そして何も気付かず卵たちを温める鳥の母親に、紛れ込ませた自分の卵も一緒に温めさせるのです。
ズルくな〜い?!
これだけでもひどいけど、さらにひどいのはこれからだ。
カッコウの卵はもともとそこにあった卵より少しだけ大きく、また少しだけ早く孵化(ふか)します。だってそのタイミングを見計らって産んでるんだから。
数個あった卵の中で一番に孵(かえ)ったカッコウのヒナは、あろうことか背中で他の卵を巣の縁へ押し出していき、高い木の上からみんなポイポイ落としてしまうのです!
そして自分だけ残って天下を手に入れたカッコウのヒナは、毎日大口を開けてよその鳥のお母さんから餌をもらい、親鳥よりもデカく育って(だってカッコウだから)、羽根が生え揃ったら、あばよ!とばかり巣から飛び立っておさらばしてしまうのです。
親が親なら子も子だ!
私はもう何年前だか忘れたけど、テレビで巣から卵を落っことすカッコウのヒナの映像を見て、その衝撃がいまだに忘れられません。
みなさん、もし興味が(勇気が)あれば、ネットやYouTubeで「カッコウ」「托卵」を検索してごらんなさい。
その恐るべき画像や映像、そしてカッコウについての解説を見ることができますよ。
昔のヨーロッパの人たち…カッコウを「春告鳥(はるつげどり)」と呼んで、たくさんの歌や音楽で親しんできた昔の人たち…こんなこと知ってたかのなあ?
HP HIBARIピアノ教室
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