HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

左手伴奏は 名脇役のように・ラフマニノフ交響曲第3楽章🎵

2022年08月24日 | クラシック曲
べっきー君(大人):
 普段は自分で練習し、時々 単発でレッスンに来ています。

今日は、ラフマニノフのピアノ交響曲2番の、夢のように美しい第3楽章をピアノアレンジにしたものを「クリスマス発表会で弾こうと思います」と持参しました。

べっきー君はこの曲を、長い間ずーっと大切に温めていたのだと思います。
前にもレッスンに持ってきたことがありますが、その時点で既に数年間、自分で練習してました、と言ってた。

オリジナルの交響曲では、一斉に湧き上がるようなストリングス群の甘美なメロディーで曲が始まります。
ロマンチストのべっきー君がお気に入りなのも当然ですね。

甘く優しく、聴いているとうっとり脱力してしまいそうなこの曲。ところがこれを弾くとなると、いきなり厳しい。

8分音符の刻みで流れるように歌われる右手メロディーに対し、支える左手伴奏は終始三連符…
そう、みんなが恐れる「二拍三連」満載なのです。
以前にべっきー君がこの曲を持ってきた時は「二拍三連の練習のために」ということだったんですから、そのニ拍三連詰め込みぶりはハンパない。
それを弾こうっていうんで、前回のレッスンの時は四苦八苦でした。

今日のレッスンでは、ニ拍三連も大分自然に演奏できていて、がんばったんだなあ、と思いました。
さすが努力家べっきー君。

ところがです。
あまりに左手の三連符を一生懸命やりすぎたので、時々、メインのメロディーよりも伴奏がガンガン目立って、主役みたいになっちゃってる部分が。
これでは本末転倒になってしまいます。

どんなに高度なテクニックでかっこよく弾いたとしても、主役を食ってしまってはいけない。
伴奏はあくまでも、主役のメロディーを引き立てることに徹しなければいけません。

伴奏は「名脇役」、アカデミー賞で言えば「助演男優賞」に匹敵する、抑えたシブい演奏をぜひお願いしたいです。
ベテランの名脇役により、主役のメロディーが さらなる輝きを得ることまちがいなし!

べっきー君が次にこの曲を聴かせにきてくれるのを 楽しみに待ってます。
主役と脇役が絶妙に絡み合った、夢のサウンドに期待。



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