K子さん(大人):
バッハの「イタリア協奏曲」を練習しています。
毎週のレッスンは、少しずつ区切って1ページくらいずつ集中して丁寧にやることとしていて、「自分で練習する時も毎回最初から最後まで弾くんじゃなく『今日のポイント』とか『今、この時間で直したいミスタッチ』とかをピンポイントでやってね」と言っています。
たまには全体を通して弾くこともOKですしもちろんそれも大事なんですが、いつもいつも必ず最初からばかり弾いていると、上手になった冒頭ばかりアップテンポで弾いて、新出の後半ページ、特に難しいテクニックが使われている部分はノロノロ・・・ということが起こってきます。
曲の統一がとれませんし、また、曲を弾いている途中で練習する癖がついてしまうのもよくないです。
K子さんにはそういう説明をしてあるので、今日、最初から弾いてもらったら、得意な冒頭もちゃんと後半に合わせたテンポで弾き始めていて、「わー、いいな!クォリティあがったな~」と思いました。
テンポだけではなく、音のタッチやパートの弾き分けなどもとても丁寧にできて、以前よりも数段バージョンアップされています。
メトロノームに合わせて練習したということなので、テンポの不安定さが改善され、それにつれて全体的にも余裕が出てきたのかなと思いました。
ただ、4ページ、5ページと進んで、16分音符の連続で長いスケールのパッセージを弾く時に、指番号が行き当たりばったりになってしまいます。
右手と左手、それぞれのスケールを、片手で弾いてもらうと、ちゃんと楽譜に書いてある番号で弾けているのに、いざ両手合わせて弾くと、音符を追うことに集中するあまり、指づかいは置き去り、になってしまっているようです。
先週、Cちゃんのレッスンの時に「指番号を守るように」という内容のBlogを書きましたが、それと同じことが、今K子さんにも当てはまります。
結局、みんなが陥る「あるある問題」なので、もう一度、ここに引用しておきます。
《 指番号を守らないと、指が足りなくなったり行き詰まったりで、結局その都度止まってしまうことになり、いつまでたっても曲がきれいに弾けません。
指番号は、単に次はどの音をひくか、という「ガイド」ではありません。
指番号ひとつで、曲の表現がガラッと変わったり、スピードが出せるようになったりします。
特に、ソナチネなど長いスケールのパッセージがある曲などは、指番号ひとつ間違えただけで命取りになります。
みんなも、楽譜についている指番号をよく見て、正しい指づかいで弾くようにしましょう。
その方が、絶対早く、きれいに仕上がるはずです。》
指番号を守って弾くのは最初はしんどいですが、勝手な指づかいで弾いていても必ずつまずくはずですし、ちゃんとした指に直すのに二度手間になってしまいます。
みんな、最初からちゃんとした指番号で弾くようにしようね。
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