Y子ちゃん(小5):
「バーナム」で、イ短調の音階が出てきました。
「ラ」の音から始まって、ソの音だけに♯のついた音階、そして最後に、ラドミの和音が転回しながら降りてくるようになっています。
先生:「これが『イ短調』の音階だよ。ハ、ニ、ホ、ヘ、ト・・・っていう音の名前、学校で習ってるよね?」
Y子:「うん、習ってる」
先生:「この音階は、ラから始まってるでしょ。ラは、数えていくと『イ』の音だね。そして、『短調』は、前にバーナムで出てきた『くもり』のこと。悲しい感じの和音のことだよ。だからこの練習は、『イ短調』。反対に、明るい曲は『長調』っていうの。『ハ長調』とか『ト長調』とかって、あったでしょ」
Y子「あー、そうなんだ」
先生:「そして、基本の和音は、最初の音をベースにしたラドミ・・・Amだよ。マイナーって、悲しい音だったよね?」
Y子:「ああ、そうだったのか」
今までに いろんな練習曲やアレンジなどで メジャーコードやマイナーコードを体験してきたY子ちゃんは、短調の調整のことが理解できたようです。
そのあと、ルーレットで選ぶ課題になったとき、♯の3つつく練習に当たったので、先生はきいてみました。
「これは何調だ?!」
Y子ちゃんは、右手を見たり左手を見たり、和音を転回してみたり、よーく考えて ついに答えました。
「イ長調!」
\(^O^)/ピンポ~ン
音階とコード、ちょっとわかったね!
アレンジの曲は、「チム・チム・チェリー」でした。
ちょうど今習った「短調」の曲です。 また、この曲には独特の「お約束」みたいなものがあります。
それは、メロディーに対して「ラ~、ソ♯~、ソ~、ファ♯~、ファ~、ミ~、レ♯~、ミ~」という 半音階の下降音階でできている 独特なカウンターメロディー(もうひとつのメロディーライン)です。
これを、ベースラインとして使ったり、内声でカウンターメロディーとして使ったり、またはソプラノでオブリガートとして使ったり、何かの形で使わないといけません。
これがあっての「チム・チム・チェリー」なので、これを知らないと笑われます。
Y子ちゃんには、「ベースで使ってみよう。どこまでも、半音階で下がっていける音を見つけて」と指導しました。
ジャズやポピュラー界には、こうした「どこにも書いてないけど、ミュージシャンなら誰でも知ってる暗黙の了解」というものが あっちにもこっちにも、いっぱい存在しています。
ヒバリ教室の生徒のみんなには、楽譜をきっちり守るクラシックだけでなく、こうした「自由の中にも暗黙のお約束がある」ジャズやポピュラーの音楽も できるようになってもらいたいと思っています。
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