Rちゃん(小3):
2週間の「夏休み」のあと、久しぶりのピアノ。
Rちゃんは、カバンの中から去年の発表会で弾いた楽譜を見つけて「これ弾こう!」と弾き始めました。
それはRちゃんの好きな「ありがとうの花」という曲です。
発表会から半年以上経っているので、所々つっかえるところもありましたが、ちゃんと改めて楽譜を読みながら、段々と調子を取り戻してきました。
そうなると楽しくなり「もう一回弾くよ!」「つっかえたから最初から!」「もっとスピードで弾くよ!」と何度も繰り返して夢中で弾いています。
発表会から何か月も経った分、成長してピアノテクニックも上がっているので、本番の時よりもっとキビキビと、確かな打鍵で弾けています。
そうか…
「弾ける」って、そして「メロディーが易々(やすやす)と弾ける」って、本当に楽しいんだね。
そういえば、去年初めて発表会に出たTくん(小1)も、レッスンの合間やなんかに、何かというと「ビッグ・ベンのかね」を弾いちゃうし、子どもたちが、何かというとすぐ「ねこふんじゃった」を弾くのも、それが「簡単に気持ちよく弾ける曲」だからなんだね。
そうだ、大人だってそうなのよ。
私は、この間K子さんが言っていたことを思い出しました。
「右手と左手を別々に練習するように」「難しい所を取り出して、そこだけよく練習するように」とアドバイスしたら、
「そうなのよね。そうしなきゃいけないんだけど、どうしても左手はメロディーがないから、弾いててもつまらなくてつい練習しなくなっちゃって…」
「それに、途中からだとなんかピンとこないので、やっぱり初めからばっかり弾いてしまって、だから初めの方ばっかりうまく弾けるようになって、最後の方はうまく弾けなくて差がついたまま…」
みんなおんなじなんだね。
メロディーは楽しい。
弾ける曲は楽しい。
楽しい所弾くのは幸せ〜
反対に、弾けない所を練習するのはつらい。
問題は、つらい地道な練習を、どのように克服するか、ですね…
それをがんばれば、その曲が「上手に弾ける楽しい曲」になるんだから。