M子さん(大人):
デジタルピアノの扱い方レッスンを兼ねて、お宅までレッスンに伺っています。
「今日はこれを弾いてみたんです」とM子さんが広げたのは、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」という曲を易しく弾けるようにアレンジしたものでした。
「テレビの『街ピアノ』で、若い男性の方がこの曲を弾いているのを聴いて、とっても素敵だったので・・・でもバッハは難しいですね」と言いながら弾いてくれたのですが、きれいな指運びで、なめらかに弾けていて、とても良いと思いました。
メロディーの音域が広くてあちこちに飛ぶので、フレーズごとにポジションを移動して、1フレーズを一息で弾けるような指の置き方を意識してみて、とアドバイスして、さらになめらかなフレージングができたと思います。
また、コード奏法のテキストでは「復習を、と思ったんですが、新年度だし新しい曲を弾きたいと思って」と、「波頭を越えて」というワルツの曲を弾いてくれたM子さん、きょうはなんか前向きで生き生きしてる感じ。
コードで弾いていた伴奏を、ブンチャッチャ、というワルツのスタイルで弾くように。そして、軽やかに踊れるように、1拍目のベース音を保持しないように、かるく弾むように弾いてもらうようにしたら、見違えるように軽やかなワルツになりました。
「いつもあれこれ忙しくて練習する時間がない・・・と、言い訳ばっかりしてちゃダメだと思って」とM子さん。
「30分とか時間を取って練習することがなかなかできないと、気が重くなってしまうので、それじゃダメだと思って、ほんの少しの時間でも、弾くことにしたんです。」
そう、それが一番ですよ!すばらしい。
「ピアノの部屋も、ドアを開けっぱなしにしておいて。通りかかったときにちょっとだけ弾いたり、合間合間に弾いたり・・・まとめて弾かなくてもいいと思って」
いい考え方だ。私が生徒の保護者の方々にいつもお願いしていることとおんなじです。
ピアノを開けっぱなしにしておいて、気が向いたときにちょこっと弾いたりできるように。
たった10分しか弾かなかったとしても、それを3回やれば30分。
1日10分でも、1週間やれば60分ですからね。
そうか、今日、M子さんがいつもよりずっと生き生きして前向きな感じがしたのは、その練習方法をしていたからなんだ。
何か、今日はいつもと違って輝いてる感じがしていたのは、そのせいだったんですね。
自分でその方法を発見して実践した、M子さんすごい。
「またがんばりますね!自分で楽しくしていくことができるようになったから」と、前向きなM子さん、私もうれしくなります。
次回もどんな風に弾いてくれるか楽しみです。
HP HIBARIピアノ教室
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