自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ようこそ,ルリタテハの幼虫(続々)

2013-10-14 | ルリタテハ

間もなく蛹化するというこの時間帯,ちょうど夕食と重なりました。見逃しては勿体ないすぎる変化,出合いです。それで,夕食を食べながら,ときどき変化を確認しました。それでも,気が気ではありません。急いで夕食を済ませて,観察に集中しました。

ファインダーを覗いてしばらくすると,動きが激しくなりました。「蛹化のときがやって来たんだ」と思っていると,尾の方に殻が皺状になって集まりかけました。これが午後7時32分。

午後7時33分。頭部の殻が裂け,蛹が覗きました。 

午後7時34分。殻がどんどん押し上げられ,からだが見えてきました。触覚と脚がくっきりしています。 

午後7時35分。殻がほとんど押し上げられました。棘状突起が密集しています。からだの鮮やかな赤茶色が印象的です。 

同じ午後7時35分。蛹はからだを前後左右に激しく揺すって,殻をひと塊にしようとします。 

午後7時36分。殻が一つに固まった状態になりました。 

午後3時39分。数分間,さなぎは殻を落とそうともがき続けました。突起がからだに接触していることから,脱皮が完結していないとわかるようです。ふしぎ,ふしぎ。しかしダメだとわかったらしく,とうとう諦めました。からだに動きがピタリと止んで,一直線に垂れ下がった光景は神秘でさえありました。

観察のタイミング,幸運を感じる出合いになりました。 

ルリタテハの生活環を調べると,わたしの住む地域だと多化性で年3回(6~7月,8月,10月)の発生だとか。そして,越冬態は成虫と書かれています。そうなら,この個体はまちがいなく間もなく羽化して,それが冬を越すということになります。それに,蛹はツマグロヒョウモンと同じくぶら下がり型。やっぱり! こんな情報を得たら,とことん付き合いたくなってきました。 

 


ヤマトシジミ,幼虫から成虫へ(3)

2013-10-14 | ヤマトシジミ

10月6日(日)。

午後2時28分。表皮に白い筋が見え始めました。縦方向,横方向にも。これは明らかに表皮と,蛹との間に空気の層ができ,脱皮の準備が順調に進行している証拠です。この瞬間を待っていただけに,ワクワク感が広がります。

 

午後3時3分。はっきりと,表皮がからだの後ろ方向に送られていきます。送られた後には,ほんとうに初々しい蛹の表皮が現れてきました。 

 

午後3時4分。 表皮は,帯糸の間を縫うように巧みに送られていきます。幼虫の緩やかな動作で,このような変化が滞りなく進んでいくのです。

午後3時5分。尾端近くに,皮が畳まれていきます。

午後3時8分。 皮がほぼ送られて,からだぜんたいが見えてきました。きれいな,澄んだ緑をしています。黒い斑紋が透けて見えます。前蛹で見えていたものです。気門に関係あるのでしょうか。

 

                                         (つづく)