自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャガイモの真正種子栽培,本実験(その13)

2014-06-12 | ジャガイモ

育苗用平床に密植している株が,それぞれ順調に育っています。といっても,広さと深さが限られているものですから,のびのび成長しているというふうではありません。実験的栽培なので,これも止むを得ないといったところです。

 


さて,茎と葉をかき分けてイモの育ち方を確認しました。前よりも相当大きくなっています。この株も,その株も,あの株も,といった感じです。こうした光景は,ジャガイモの原産地アンデスに行けば,野生種でふつうに見られるのではないでしょうか。

 


やはり,日が当たらないと,ストロンを伸ばす必要がなくなるのでしょう。それで,第1節では地上(地面)すれすれにイモがドカドカとできています。

よくよく見ていくと,第2節にもできているのがわかります。


つまり,茎が暗い環境下におかれると,空中に位置する節にある腋芽がイモに変身し始めるというわけです。

まだ蕾が見えませんから,まだまだ成長して地上イモ,空中イモは太っていくと思われます。この光景を一度でも見たら,「ジャガイモは根が膨らんでできるのかもしれない」なんて,迷う人はまずないでしょう。 

 


ビニルで蛹化

2014-06-12 | ベニシジミ

植木鉢にスイバとギシギシを植え,そこにベニシジミの幼虫を7個体おいていました。すると,前蛹期が近づいた個体の一部が植木鉢から出たくなったようで,その行動を見せ始めました。観察する者にとっては困るので,行方不明にならないよう穴開きのビニル袋を被せておきました。

そうしたら,外に出ようとする幼虫がビニルにくっ付いて,そこで前蛹になろうとする動きが見えてきました。これを防ぐために,何度かビニルから離して元の場所に戻しました。

ところがそれでも,ビニルで蛹化しても構わないと決心したらしい個体がそこに付いて前蛹になっていたのです。すでにそうなっていては元に戻すわけにはいきません。これも観察の対象としては楽な事例になりそうだと割り切って,記録写真を撮ることにしました。

帯糸でしっかりからだを固定した跡が窺えます。一本の糸は単なる一本なのではなく,極細の糸の集合体であることがわかります。一体何回頭を往復させて作ったのでしょうか。

 
深夜から未明にかけて前蛹になっていました。下写真は朝写したものです。からだの位置はほとんど動いていませんが,帯糸がはっきり後ろ側に移動しています。皮が相当な力で送られていったのでしょう。この糸でからだを固定・安定させるという意味が理解できます。


12時間後。色が激変。紋様もくっきり出ています。無事に成長していくようです。


この調子で羽化を迎え,その場面をタイミングよく観察できたら,そのときは報告します。 結果はいずれ。