とうとう孵化を目撃! この瞬間を待っていたのです。わくわくして変化を観察でき,写真の撮れて最高の気分です。 経過は以下のようにたどりました。
タイミングよく,卵(直径6mm)の上部に黒っぽい穴を発見。これまでに見ていた卵なので,確かに変化が起こり始めたと確信しました。
見ていると,穴が次第に大きくなってきました。それにともない,黒い頭が動くのが見えてきました。ここまでで,40分ほど経過。
からだが出始めるまでには,もうすこし時間がかかるのではないかと思っていると,突然頭が飛び出しました。いよいよ出てきそうです。
頭をはっきり外に突き出して,グーッという感じで出てきました。薄い黄色のからだが初々しく見えます。
トリミングしてみましょう。
あとは,スルスルッという感じで,じつに滑らかに出終わりました。長い毛が後ろに向かって寝ているので,殻に引っ掛かることもありません。出ると,その毛が長々と立ちました。毛並みのなんと立派なこと。
観察者の目では,ほんとうは左側に向かって直進してほしかったのですが,個体は向こう側に遠ざかっていきました。殻にはまったく見向きもせずに。
殻をそのまま放置するというのがこの幼虫の習性のようです。
卵の表面にある規則正しい紋様はでこぼこしています。凹んでいる部分は,殻が薄いのです。凹凸面の境の線で,きれいに穴が開きます。開く箇所はどこでもいいわけではなく,幼虫から見ると頭上の天井側ときまっているわけです。そこはちゃんと仕掛けがあって,うまく出口が開く計算です。これには納得。
追い求めていると,いずれはチャンスが巡ってくるようです。今回もまた,その幸運に恵まれました。あとは,羽化場面の撮影を残すだけです。幼虫がそこまでに成長するにはまだまだ。気長に,先のたのしみにとっておきます。