からだ全体が朱色を帯びた,めずらしい昆虫ベニキジラミの話の続きをしましょう。
ごく小さいので,よほど気にかけて観察しないと見逃しそうな,この昆虫をまた見かけました。今度は,食草であるアケビの葉・茎においてです。そこを棲みかとしているので,数匹見かけたのです。これは幸運!
公園にある斜面にアケビが育って,木にもたれかかっています。蔓から出た若葉にとまってじっとしていました。ようく見ると,葉の一部が何かに食されたような痕が残っています。もしかすると,このベニキジラミの食痕かもしれません。おいしそうな色!
目をほかに移していきました。茎で逆さを向いてじっとしている個体がいました。休息でもしているのでしょうか。
茎に先端近くの紫をした若葉にもいました。風が吹いてしきりに揺れるので,この場所では撮影ができませんでした。小さな昆虫を撮るときの撮影環境では風は大敵です。まさに食餌中といったすてきな場面に出会えて,バッチリ写真に残せる日をたのしみに待ちましょう。
今回の出会いから,やはり,意識して観察することが大事だなあと感じた次第です。