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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

昆虫生態写真展(前)

2014-06-21 | 随想

ごく限られた範囲なのですが昆虫の生態に関心をもち,これまでに撮り溜めた写真が数限りなくあります。平凡な風景,とくべつな風景,二度と撮れない風景,あれこれ溜まりました。なかでも,ジャコウアゲハの生態を追った記録写真はわたしの宝中の宝といってもいいものです。

そのなかから,何枚か厳選して写真展示することにしました。会場は市立科学館です。科学館事業に協力するかたちでの展示になります。あくまでわたし個人の写真展ではなく,昆虫の生態をご紹介する写真展示の体裁をとります。展示スペースの関係で,前期・後期の2回に分け,それぞれ2週間という期間です。興味と関心が湧いてきましたら,お訪ねください。ただ,入館するには料金がいります。その点はまことに申し訳ございません。


前期は産卵風景から前蛹までを,後期は蛹化から成虫までと知られざるからだや生態についてご紹介する予定です。ふつうの写真展では写真ごとにタイトルが付してあるだけですが,今回は生態のご紹介なので解説文を付けています。

たとえば,産卵シーン。排卵孔から卵が出てきている,まさにその瞬間をアップでとらえています。たとえば,その場面を『虫の目レンズ』で撮ったコマ。たとえば,卵が数段に積み重なったコマ。なぜこんなに重なってしまったのか,ふしぎを覚える一枚です。それら一枚一枚について解説しています。それも参考にしながらふしぎを嗅ぎ取っていただければと存じます。

なお,わたしは不定期にしか行けませんので,お越しになられてもお出会いできないだろうと思います。もしご観賞いただいた方がありましたら,後日お出会いしたときにご感想をひとことお願いいたします。

【付記】写真は本文とは関係ありません。 

 


ベニシジミ,あれこれ

2014-06-21 | ベニシジミ

ベニシジミの幼虫が孵化する場面を見たくって,卵をいくつか採集してきています。どんなふうに穴が開いて,どんなにして卵から出てくるのか,それに要する時間はどれほどなのか,たとえばヤマトシジミやアゲハ類の例を参考に想像はできるのですが,実際はどうなのかさっぱりわかりません。

それで,不定期に虫メガネで変化を観察しています。そんな中で見かけた特徴ある場面を写真でご紹介しましょう。

まず,孵化後数分と思われる幼虫を見つけたときのもの。卵の上部にぽっかり穴が開いて,近くに幼虫がじっとしていました。体長は1.3mm。あとでわかったのですが,この場所で食餌をしたものですから,溝ができていました。 


次は,二つ並んだ卵の例。一つのものはもう孵化していました。残念! 


次は,上写真の卵から孵った幼虫らしい個体です。葉の裏を歩いていました。 


別の葉には,別の幼虫がいました。生まれて間もないからだつきです。 


おしまいの例です。卵にダニが付いて,興味を示していました。餌にしたいのでしょうか。しかし,ダニの力では食べるには至りませんでした。 

 

 
こんな調子で卵を継続して見ていくうちに,孵化場面に遭遇できるかもしれません。できたら気分はいいでしょうね。