自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

サザンカの花,昆虫(1)

2016-12-30 | 昆虫と花

12月29日(木)。曇り。厳しい寒さです。午後2時現在6.5℃。冷たい風が吹いています。

家のサザンカが満開です。蕊の根元には滲み出た蜜がどっさり。舌先でちょっと舐めてみると,甘い!


この寒さに合わせて開花するサザンカに,当たり前のように訪れる昆虫たちがいます。ハエやアブのなかまです。いくら寒くても,活動できる気温に上がると,花の色を見分けてやって来ます。中には,花の中で寒さよけをしているものもいます。

キゴシハナアブがいました。メスです。じっとしています。赤い花にやって来て,蕊の黄色を目印にして蜜源を探ります。赤色の中央にある黄色という色の組み合わせが功を奏しているのです。 

 
この寒さでは動きようがありません。ひらすら耐えるだけ。


別の花にもいました。こちらはオス。もちろんじっとしたまま。


ツマグロキンバエは環境への適応がかなりあるとみえます。メス個体が花弁の外にいました。しかし,動きは鈍い限り。 

 
ほかに生きものの気配はないかなと思って探してみました。見つかったのは,体長5mm程度のごく小さなクモ。同定はしていません。普通ならわたしに気づいてさっさと逃げるでしょう。この寒さでは逃げることも叶わず,といった感じでした。それにしても,寒い季節でも獲物を密かに待ち伏せているのです。捕らえられる側にすれば,警戒を怠るわけにはいきません。


時間をおいて,風が収まった夕方見かけたのが2種。ともにハエのなかまです。花弁の上を歩いて移動していきました。

 


冬の昆虫にことのほか関心を抱き続ける者として,例年どおり今冬のサザンカの花も観察対象にしようと思います。