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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(41)

2016-12-11 | 随想

これまで,段ボール製の立体地球の話題をずいぶん取り上げてきました。これがきっかけになって,入館者に,地球についてこれまで以上に関心をもったり興味を拡げたりしてほしいと願って取り組んでいるからであり,その途中経過の話をしたいからです。そして,この一連の話はまだまだ続くことになるでしょう。

これまでにつくった地球を館内のあちこちに,てきとうに配置しています。子がそれに手を触れている姿を見るのは,じつにたのしいものです。


何げなく置かれている立体地球にこころを寄せてもらえたら,制作者としてもっとたのしさが感じられます。

昨日の話。ある女性が,この地球をわたしがつくったという話を耳にされたようで,わたしに声を掛けてこられました。この方は小学3年生のお子さんと入館されていました。「館長さんがおつくりになったのでしょう? どうやってあんなふうにうまくつくれるのかとてもふしぎです。人が地球に興味をもつようにというこの試みに大賛成です。こんなすてきなミュージアムがここにあるって,もっともっとPRしてほしいです。どんなふうにしてつくられるのですか」と。まことにうれしいお言葉です。

そこで,立体地球をおいている場所に行ってすこしだけ解説しました。解説に加えて,ほんものの展開図をお見せしました。これまでで初めてのことです。すると,「この展開図を展示なさったら,もっとおもしろいんじゃないでしょうか」と提案をいただきました。そこまでする気持ちはまったくありませんが,創作へのわたしの関心をお感じになったようで「おもしろいですねえ。来てよかった」とおっしゃいました。


自身には明確に創作意欲をもっているといった自覚があるわけではなく,ひたすらに,そしていつまでも何がしかの遊び心をもっていたいという強い気持ちがあるだけです。それは知的好奇心と言い換えてもよいでしょう。その心がたまたま,今の立場で生きてはたらいているに過ぎません。

そんな話をすると,「たのしそう。これから,このミュージアムのファンになります。我が子も地球に関心があるんです」といわれました。

たまたま近くに,組み立て用の正四面体地球があったものですから,お子さんに6面を渡しました。すると,赤道と地形を感じながらぐんぐん組み立てて完成! 3年生でこんなにすばやく完成させるとは大したものです。褒美に,四角錐の特製地球をプレゼントしておきました。

入館者とのふれ合いのあるコミュニケーションはいいものだなあとつくづく感じた出会いでした。