自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

"魚露目"で見たクルマバッタモドキ

2022-08-16 | 昆虫

クルマバッタモドキ(メス)の別個体を,今度は魚露目で覗いてみることにしました。うれしいことに,わりあい静かにしてくれていました。ワーキングディスタンスは2,3cmでしょうか。

カメラはコンデジ。地上すれすれにあるものを撮るのは結構大変です。姿勢もそうですし,太陽の位置を考慮することもだいじです。まずは全身を入れました。

 

バッタが動いたので,頭部を強調した写真を撮ることができました。

 

撮っていると,右手の方から足音が近づいて来ました。遠景が気に入っています。

 

直後,できるだけ前方向から撮っておきました。

 

この個体はまるでモデルになってくれているように感じました。それはもうふしぎなほどの落ち着きぶりでした。

 


'22夏 虫の目レンズは友 ~オニユリ ~

2022-08-15 | 

ここは自宅近くの河川敷です。

洪水による被害が度々起こって,水路が掘り下げられました。その関連工事により河川敷の様子がすっかり変わってしまいました。これまでオニユリがあちこちに生えていたのに,今夏はこの一つだけ。

わたしはオニユリの記事をこれまでほんのわずかアップしただけで,この河川敷のユリを取り上げるのは初めてです。オニユリを見ると,酷暑の夏が浮かびます。花からは情熱ということばを連想します。ギラギラした青空に赤いオニユリが伸びて行く様はほんとうに絵になります。この写真は下流に向かって撮りました。

 

空は空でも,夏の雲が浮かんでいるのが最高です。雲が太陽に照らされて輝いて見える風景からは大自然の雄大さを感じます。

 

上流を向いて撮りました。雲の浮かぶ風景は自然の懐深さを感じさせます。手前の花にハナグモが一匹。雲のある風景,クモのいる風景が同居しています。

 

縦方向で撮りました。オニユリが大空高く伸びていく風景が気に入っています。

 

暑い夏を乗り切るのはたいへんですが,オニユリに出会うと元気が出ます。元気を与えてくれるオニユリに感謝,です。

 


'22夏 虫の目レンズは友 ~クルマバッタモドキ ~

2022-08-15 | 昆虫

N公園にて。

山裾にある公園は,暑いこともあって人影なし。そこはバッタたちの楽園です。草むらにちょっと足を踏み入れただけで,バッタが「あれよ,あれよ」というふうに飛び出してきます。このクルマバッタモドキもその一つ。

個体によって警戒心に差があります。このバッタはのんびり型。コンクリート面に着地したまま,しばらく動きませんでした。わたしは細心の注意を払いながら地面に這いつくばって撮影の姿勢。太陽の位置を考えなくては,視野にレンズの影が入る恐れがあります。なんとかうまく行きました。

遠景が見えます。そこがこの写真のポイントになります。

 

飛んで移動。そこで一枚。草刈りがなされて間もないので,見通しがよすぎるのがちょっと難点。やっぱり程々に草が伸びているという環境がバッタにはぴったりでしょう。

 

まだまだ撮影のチャンスがあります。わたし流の夏をたのしみたい!

 


夏,クロアゲハの孵化(6)

2022-08-14 | クロアゲハ

四つ目も孵化するだろうと思って気にしていたら,やっぱり! 今度は穴の開くところから見ることができました。卵は細い新芽に付いています。

 

穴は見る見るうちに大きくなります。

 

「出るな」と思っていると,あっさり出て来ます。

 

着地点を探るような動きをしながら。

 

ぐうーっとからだを伸ばしながら。

 

誕生!

 

卵殻を食べると,ほんとうに貪り食うという表現ぴったりの食欲!

 

どんどん食べて行きます。このあとも食べ尽くして,卵の跡形だけが残りました。母の贈りものは偉大!

 

すべての卵について撮影ができました。こういうことは稀です。短時間に孵化が集中した結果です。孵化日がはっきりしています。せっかくなので,これからの成長の経過を観察してみようかなと思っています。できれば羽化まで。

 


'22夏 虫の目レンズは友 ~アブラゼミの交尾 ~

2022-08-14 | 昆虫

アブラゼミの交尾を撮ったのは初めてです。セミを撮るのはそう多くはないだけに,早々とこんな幸運に恵まれたことがふしぎなほどです。

 

昼過ぎのことでした。二匹のセミが左右に重なるようにしているので,交尾と直感。このままでは雌雄の判別はわたしにはできません。

 

これを虫の目で覗いてみました。近くの長椅子を持って来て,その上に乗って撮りました。椅子があったことに感謝。

 

池のすぐ傍。

 

ビックリさせないように最大限にレンズを近づけました。このあと,自然な流れで二匹は左右に離れて行きました。

 

偶然とはいえ,観察の宝となりました。

日頃から自然の事実を記載にするのに気負いは無縁だと感じています。身近な自然,我が家の庭,そんなところに宝がいっぱい。それらをこころを澄まして観察し記録するのみ。寺田寅彦が残している次のことばがきらっと光ります。「吾々は心を空虚にして,その自然の物語に耳を傾け,忠実なる記録を作ればよい」(「手首の問題」より)。事実に触れることをたのしむ,そんな好奇心がわたしの変わらぬエネルギーです。

 


夏,クロアゲハの孵化(5)

2022-08-13 | クロアゲハ

続いて三つ目で孵化が。ほんとうに続いてです。同じ成虫が産み付けたので,このように続くのでしょう。

 

若芽の葉柄です。

 

狭いところに降りなくてはなりません。なにか探っているような感じです。

 

安全な足場を探っているのでしょうか。

 

無事着地。

 

真っ直ぐに進むほかありません。

 

しばらくして方向転換。そして習性どおりの行動が始まります。

 

三つ目の孵化も記録できました。

 


発見,ヤマトシジミの蛹

2022-08-13 | ヤマトシジミ

庭にはあちこちにカタバミが生えています。カタバミは種子をわんさか飛ばして勢力を拡大するので,退治するのは不可能です。

カタバミの葉を見ると,もしかすると幼虫なり蛹なりがいるかもしれないという予感がします。その目安となるのが食痕です。食痕はくっきりしているので,いつも注意を払います。

今回もそれに注目していると,幼虫と蛹が見つかりました。蛹は葉に付いていました。葉は小さいので帯糸は外れていました。それで蛹は垂蛹のように垂れ下がっていました。尾端がかろうじて葉に付いたまま。

 

こんな感じです。でもなんだか色が変です。どうかしたのでしょうか。

 

発見翌日は……。

 

羽化まで観察できれば申し分なし,というところなのですが,さて。

 


夏,クロアゲハの孵化(4)

2022-08-12 | クロアゲハ

しばらくして,葉の表の卵で孵化が始まりました。見ると,もう出てこようとするときでした。「間に合ったー!」。

 

今度は横方向から撮りました。頭をぐうーっと伸ばすようにしながら出ます。

 

こんなからだがどう収まっていたのかとふしぎなほどの風景です。

 

束になった毛が立ち上がります。

 

着地!

 

初々しさが伝わって来ます。

 

小さいながら堂々としたスタイルです。二つ目の撮影もできました。「ほっ!」。

 


'22夏 虫の目レンズは友 ~アブラゼミ(続) ~

2022-08-12 | 昆虫

朝です。久しぶりになんとか晴れて,いつもの公園に出かけてみました。アブラゼミが幹の低いところにいました。撮影のチャンスです。

こういうときは,アブラゼミの警戒心に注意を払い,ほんのすこしずつ近寄ります。近くに寄ると,前になったの足の裏側を地面にじりじりこすりつけるようにしながら,さらに前に寄せて行きます。このとき上半身は足よりずっと後方に残したまま,という感じです。とにかく急な動き,大きな動きは禁物です。

 

わたしの目線より高いところにいるセミです。

 

こういう位置にいるときは,比較的気づかれなくてすみます。

 

これは相当近寄りました。翅先がレンズに触れていたかもしれません。

 

横側から撮りました。気づかれやすい位置です。足元の草が刈り取られてしまっています。自然環境としては今一つです。

 

わずかに移動して向こう側に行きました。暗いのでフラッシュを使用しています。ほんとうはもっと近づきたかったのですが,残念。

 

サクラの幹にとまっています。わたしの腰の高さぐらいのところです。警戒心を呼び起こさないようにそっとそっと近づけば,こういう撮影チャンスが巡ってきます。真逆光下で撮影しました。

 

こんなわけですから,セミを撮るのはある意味スリルが味わえることでもあります。

 


夏,クロアゲハの孵化(3)

2022-08-11 | クロアゲハ

一つ目の孵化は葉裏のもの。出方はさっさとしています。程々の穴が開くと,じつにすばやく出て来ます。

 

そのタイミングに合わせて,シャッターを切ります。小さなものを写す場合は,ピント合わせはマニュアルフォーカスにしているので,わずかなズレを気にしておかなくてはなりません。

 

上から撮るのはめったにないこと。

 

こうして見ると,幼虫の特徴がよくわかります。とくに頭部傍に生え揃った毛は,長さといい束の太さといい,からだの大きさと比べて貫禄十分。

 

出終わりました。あとには穴がぽっかり。

 

幼虫はしばらく休んでいます。時間が経ってから180度向きを変えます。もちろん,卵殻を食べるために。

 

一つ目の孵化を見逃さずに撮れました。それにしても,発見から孵化まで短時間でした。