
冷たい雨が一日中降り続いて、まるで11月のような天気だ。
女たちもいきなり冬装束になった。
この前までエアコンかけて仕事してたのに。

寒くなるのと同時に3年間夏休みに働いてくれたアルバイトのタクが大学に帰ることになった。
見た目は今日びの若者だがタクはしっかり者だ。
すでに単位は取り終えているそうで今年の夏は長く働いてくれた。

高校生のころから朝働いてから学校に行くような若者だったそうで、仕事の飲み込みもよく、自分で仕事を見つけては積極的に動いた。
それでいて資格を持っていないフォークリフトやトラクターにはけして乗ろうとしない慎重さも備えていた。
言葉遣いも丁寧で女たちにも受けがよかった。

別れ際、 「たのしかったです」 と言ってくれたのがうれしかった。

たっぷりと「おやじギャグ」は仕込んでおいたので実社会に出てからはきっと役に立つだろう。(たたないか?)

タクがいなくなるのはとても残念だけど。また会えるさ。
親が我々と同年代らしい。きっとアイドルの名前を取ったんだろうな。
タクよ 「明日に向かって走れ」