WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

カフェ・コロポックル

2019年06月29日 | ジャズ喫茶


 2016年にオープンしたという宮城・栗原市若柳の「カフェ・コロポックル」である。ラムサール条約指定の白鳥の飛来地、伊豆沼のほとりにあるジャズ喫茶だ。半年ほど前、知人に紹介されて行ってみた。最初の訪問ですっかり気に入ってしまった。自宅からは三陸道を車でとばしても1時間20分程度かかるが、3,4度は足を運んだだろうか。

 スピーカーはJBLのDD67000、その他の機材はマスターの自作だそうだ。14時以降は大音量タイムで、結構な音量だが不思議なことに聴き疲れしない。全体的に柔らかく繊細な音で、曲の終わりの余韻がたまらなくいい。

 アナログレコードだけでなく、CDやハイレゾ音源をいい音で聴くのがコンセプトとのことで、実際、かけられる音楽もほとんどがデジタル音源だ。しかし、そんなことなど全く知らなかった私は、初めて訪問した時、生意気にもアナログ盤をかけるようリクエストしてしまった。以来、マスターがそのことを覚えているのか、あるいはたまたまなのかわからないが、私が訪問すると必ずアナログ盤がかけられる。うれしいやら、恥ずかしいやら、アンビバレントな気持ちだ。

 昔のジャズ喫茶と違ってコーヒーがすごくおいしい。また、高台にあるため、テラス席から見る伊豆沼の景色は本当に素晴らしい。気分よく、ゆったりとした穏やかな時間を過ごせる空間である。自宅からは遠いが、時間があれば何度も行ってみたいジャズ喫茶だ。