●今日の一枚 244●
Teddy Wilson
For Quiet Lovers
今日は、久々のオフ。 妻は仕事、長男は部活動で、家には春休み中の次男と二人きりだ。ふと思い立って、次男にちょっと日帰り温泉でも行くか、と聞いてみたら、「行く、行く」との返答。「おかあさんには、秘密だぞ」と口どめをして、男同士の共犯関係を構築し、ファースト・ブレイク(速攻!)で、車で1時間半ほどの岩手県は一関市にある「山桜・桃の湯」に行ってきた。なかなかに多彩な露天風呂・内風呂をもち、眺めも上々、設備もモダンかつ清潔で、お湯は温泉ソムリエ氏によってきちんと管理され、わずか2時間の滞在であったが、心身リフレッシュ、とてもゆったり と寛いだ気持ちになった。ただ、帰り際、入場システムをよく理解せずおろおろする3人組のおじいさん・おばあさんに対する、カウンター・レディーの親切さを欠いた、ややヒステリックな対応を目にし、ちょっと嫌な気分になってしまった。人々に寛ぎを与える仕事には、ちょっと面倒な客でも、優しさと誠実さが必要ではなかろうか。
さて、今日の一枚は、テディ・ウイルソンの1955年録音作品、「フォー・クワイエット・ラヴァーズ」である。最近話題の「verveお宝コレクション」で入手した。限定特価1,100円也である。ご多分に漏れず、ジャケ買いである。美しいジャケットだ。その美しさゆえか、多くのweb 通販では早い段階で入手困難となっていたようだ。なぜかamazonだけでは品切れではなく、なんとか購入できた次第である。
決して革新的な演奏とはいえず、圧倒的な感動を呼び起こすような作品でもないが、私は結構好きである。音の粒のそろった安定した演奏であり、安心して聴くことができる。ジャケットのカップルのように喜びに溢れた、小気味よいスイング感である。軽い哀感もある。ジャケットを見ながら聴くと、恋の喜びのウキウキした感じが表出されているようでもあり、何だかほほえましくなってくる。
しかし、それにしてもLPが欲しい。美しいジャケットを愛でるには、CDはやはり、あまりにも小さすぎる。(ジャケットをクリックすると、少しだけ大きくなります。ご覧ください。)