皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

水仙の花言葉

2022-03-18 22:16:02 | 昔々の物語

庭の水仙が咲いている。私が幼い頃から変わらぬ景色。緑の茎に凛と咲く黄色い花を季節の流れとともにただただ眺めていた。冬から春にかけて咲くスイセンはなぜかうつむくように下を向いて花開く。
「うぬぼれ」「自己愛」
スイセンの花言葉。けして明るく前向きな意味ではない。
その起源となったギリシャ神話があるという

若さと美しさを兼ね備えた少年ナルキッソスは多くの相手からい言い寄られてもなお、冷たい態度をとり続けました。
森の妖精エーコーも彼に恋をしましたが相手にしてはもらえませんでした。彼女は悲しみのあまり姿を失い、声だけの存在になったと言います。
これを知った女神ネメシス怒り、ナルキッソスに呪いをかけてしまいます。彼は水面に映る自分の姿に恋をしてしまうのです。ナルキッソスはそのまま水の中の美少年にの姿から離れなくなってしまい、痩せ細って死んでしまいます。そう、水辺に映るスイセンに変わってしまったそうです。
このギリシア神話は自己陶酔する人を意味する「ナルシスト」の語源となりました。また山びこやこだまを意味する「エコー」はナルキッソスに恋をした「エーコー」が起源となったそうです。
水辺にすむ仙人をたとえて「水仙」と書きます。
悲しい水辺の物語を伝えながらうつむき加減にに今日も綺麗な黄色い花を咲かせています。

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