古くは下町と呼ばれ、忍城の北東長野口に位置する愛宕神社は、行田酉の市の発祥神社として知られています。12月6日に行われる酉の市は今でも市内でも最も多くの人が訪れる祭となっています。当初は熊谷高木神社の酉の市を倣って行われていたそうです。
境内の裏手には忍川が流れ、また近くには旧馬車道鉄道が通ったところです。古くは真言宗愛宕山長徳寺の境内地であったと伝えられます。文禄年間建立の長徳寺は忍城の北東=丑寅の方向にあり戦略上の要所とされていました。明治に入り長徳寺は廃され、火之迦具土神をご祭神として現在に至ります。
火除の神としての信仰が厚く、下町には愛宕様が祀られているので他で火事が出たとしても、ここだけは免れるといわれてきました。行田は古くから火事が多く、防火の神として多くの神社が祀られてきました。酉の市は明治になって始まった比較的新しい行事と言えますが、町内会が一丸となって盛り上げてきた行田の貴重な文化と言えるでしょう。
末社として稲荷神社を勧請しています。商店街の多くは商売繁盛を祈願して稲荷神社を厚く信仰しています。初午は新暦ではなく旧暦で祝い三月にお祭りすることが多いようです。
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