ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

なぜ日本の企業は、上得意客にいい情報を流さないのか?

2016-02-10 20:33:10 | 思うこと
格安SIMに切り替えて一日過ごしたが、不具合などは全くない。かつての大手携帯会社のWi-Fiスポットが使えなくなるなどの不都合はあるが、それでも街中はフリーWi-Fiだらけだし、LTE環境も随分整っている。充分だ。

さて昨日から温存したネタだが、7年前に住宅ローンを借り換えた時のビデオテープを見るかのようなやり取りを携帯会社(某A社)とする事になってしまったのである。

ナンバーポータビリティ(以下MNP)は、まず今使っている携帯会社に出向くか電話をして、MNPの申請をせねばならない。そこで10ケタの番号をもらわないと、今までの電話番号を新しくお世話になる電話会社に引き継げないのだ。
私はミエミエの引き留めをされるのがイヤで、A社とのやり取りは電話で済ませた。
MNPしたい旨を電話で告げると、

「…お客様、19年の長きにわたり弊社をご利用下さいましてまことにありがとうございました。大変残念です…
今回、弊社との契約を解除される理由について、差支えなければお教えいただきたいのですが…」
と来たので、私は
「新規や流入する客ばかり優遇して、私のような長年契約している客には全く何のサービスもないからです!」
とハッキリ言ってやった。
まぁコレは、MNPという制度がそもそもそういうものだから仕方がない。A社に限った事ではないのだが、長く使うメリットが全くなかったのも事実である。

さらに、問題はここからだ。
「お客様、今でしたら料金が安くなるお得なプランをご紹介致しますが…」
ほら来た。住宅ローンの時と同じ。私はすかさず7年前と同じように、
「アナタねぇ、そのプランは私が『A社を辞める』と言ったから今出したんでしょ?私が辞めると言わなければ出さなかったんですよね?それって要するに、寝た子を起こさずこのまま高いカネを払い続けててほしい、という事でしょ?
悪いけど、私はA社になる前から使ってる。そんな古い客が、なんで新規や流入客より高いカネをずっと払ってなアカンの?」
と。
この時点で、このスタッフはタジタジである。

やり取りは、さらに続く。
「お客様、どのような使い方だったでしょうか?」
そんなもん、アンタの目の前の画面に私の利用状況は全部出てるやろ!と心の中で怒鳴りながら、
「通話は全くと言っていいほど致しません。通信も毎月2GBぐらいです」。
するとこのスタッフ、
「今ご案内しておりますのが、3GBプラス『かけホーダイ』の…」
と言い始めた。私は
「アナタ、私の話を聞いてますか?私は『通話は全くしない』と言ってるんですよ。そんな客にかけホーダイを薦めるとは、アンタらはどんな営業をしてるんですか!
まさか『転出希望者には、これを薦めろ』という手元のマニュアルを、人の話も聞かずただ読んでるだけじゃないでしょうね?」

私は間違った事は何一つ言っていないし、別にこのスタッフをイジメているわけでもない。ただ余りにも接客が杜撰だと感じただけだ。
動揺が極まったのか、このスタッフは同じ箇所をまた読み始めた。
「それは、さっき聞きました。もういいですから、早くMNPの番号を下さい」
と催促し、13分に及ぶ無駄なやり取りはようやく終わったのである。

断っておくが、A社だけがというワケでは絶対にない。どこの電話会社も、似たりよったりだろう。
さらに言えば、このやり取りにデジャヴュを覚えたという事は世の中の銀行という銀行もおおむねそんな感じなのであろう。

日本は、生え抜きを尊び「この道何年」に価値を見い出す農耕民族である。
いつからこの国は、そんな古参の客よりもヨソ者・新参者を優遇するようになってしまったのか…