気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

初夏小満正午の茶事の献立は

2016-05-30 13:40:13 | お茶会・お茶事
初夏小満正午の茶事の献立を紹介します。
我社中だけですので、お客様五人分、
少しは楽になるかなーと思っておりましたが、
稽古茶事でも、茶事は茶事、手は抜けませんね。
次から次へと「おもてなし」を考えるだけでも
楽しくなり・・・これだけは止めれません。
前日のお手伝い、そして当日の裏方をしていただいた方々、
「先生」と呼ばれる事も少なくなり、うれしくなりました。
 
膳の準備中、  (手慣れてこられました)
    
皐月の茶事の開始です。

汲み出し:白湯(名水百選「ごろごろ水」に、
         自家製梅シロップを極少量)    

  
 汁  :茄子、蓴菜(じゅんさい)合わせ味噌仕立て
 飯  :白米(富山コシノヒカリ)土鍋炊き
 向 付:ゴマ豆腐(柚子胡椒、自家製芽春菊、出し醤油)
 
ゴマ豆腐は前日からで、美味しくできたようです。

 一 献:百楽門、純米吟醸・生原酒(葛城酒造


 煮物椀:ゆり根真薯(板蕨、さやいんげん)
去年、ユリ根がなくできなかったゆり根真薯、
今年は前持って準備し、リベンジはたしましたよ。


 焼き物:焼き豚、獅子唐


 預け鉢:子芋ずんだ和え


 預け鉢:炊き合わせ、破竹 生麩 木の芽

 強 肴:おくら、新玉ねぎ、桜エビ、酢の物


 小吸物:干し野イチゴ(自家製)
 八 寸:一寸豆 稚鮎山椒煮
 鮮魚売り場で稚鮎を見つけて挑戦しましたが
 危うく焦げてしまいそうでした。
 綺麗な形に仕上がりほっとしました。


 香の物:水ナス、セロリ、蕪


私たちも、美味しくいただきました。

料理方にはいつもご苦労様です。
またよろしくお願いします。

初夏小満正午の茶事を

2016-05-29 21:32:50 | お茶会・お茶事
今年は、初風炉で「初夏小満の茶事」を 
お客様5名、お水谷4名で行うことが出来ました。
ありがたい事です。
お茶に興味を持っていただける方がおり、
快くお水谷で頑張ってくださる方がいて
お茶事が成り立ちます。
今回始めて我社中だけで正午の茶事を
どうなる事かと気を揉んでいましたが、
お天気も・・・終わるまではなんとかもち、
4時間でなんとか終える事ができました。
社中の皆様方の成長が見られます。
特にうれしいことは、
お互いに望む事を慮って、相手方が動きやすいようにと、
気遣う心、これがおもてなしに繋がります。
そうしてお茶を通じて学んで頂いていることです。

実を言うと、朝から、準備をちゃんとしたのかと、『自問自答』
不安の中、外回りの掃除、水やり、蹲踞と・・
塵穴にも常緑樹を、玄関にはいただいた紅白の「やまぼうし」
色紙には「蛙」、「畦草・・・夏嵐」栖鳳さん
絵も句も面白いですね。
奈良では田んぼに水が入り始めております。
田植えまではもう一週間、先でしょう。

待合いには三浦竹泉さん ”柳にツバメ ”
盛んに、飛び回っております。

腰掛待合い

蹲踞あたり

本席
 
そして本席軸は、もうすでに紹介した、海雲さんの
 野に山に 春夏秋冬 うるわしく 
          世界をかざる 唯心のはな』


解っていただけるでしょうか、
私の中での今回のお茶事のテーマ「柳緑花紅
お客様もおいでになりました。
やはり緊張しますが、始めます。

汲出しがでました。
 
やはり皆様まだ暗中模索ですかね?
 
料理方もスタンバイOK
 

 
お客様には喜んでいただくことができましたが
時間もかかり、足もしびれましたよね。
まだまだですよね。
これだからやりがいもあると言うものです。

それでも皆様のおかげで、行う度に
私も成長させていただいています。
これからもお稽古の一環として、気軽に行いたいと思います。
一緒に楽しみましょうね。

「茶の湯の書」初級終了祝いに、正午の茶事をしていただけました。

2016-03-30 08:57:41 | お茶会・お茶事
私に、苦手なものがあります。
お茶事は楽しいのですが、
会記、案内状そして礼状を書くことです。
時間切れ、苦し紛れに、いつも最後になってしまいます。
茶の湯の書』初級という講座があることを知り、
この一年間、6回の講座、京都まで出かけておりました。
①日常にかかわる「書」
②案内状・礼状①(巻紙)
③案内状・礼状②(巻紙)
④茶会記を書く①
⑤茶会記を書く②
⑥記録を書く
佐山宗準先生の丁寧なご指導、
目から鱗のことばかりで、
教えていただけたことを、どれくらい理解できたか?
これからも苦悩することにはなると思いますが、
少しは自信を持って筆を持つことが出来ます。
本当にありがとうございました。
でも
”書道の心得がなくても、ご安心ください。
 講師が丁寧に指導致します。”
と案内には書かれておりましたが、
もう少し、書道を勉強してから受講すればと・・・。

終了の祝いにと佐山宗準先生から
「正午の茶事」までしていただけることになり、
春の京都へと昨日は出かけました。

京都、淡交社横の桜も咲いており、入り口には
『見仁見智』
ー仁者が見れば仁と言い、智者が見れば智と言うー
人それぞれ、色んな考え方がありますね。
 
初炭、懐石、濃茶、後炭、薄茶と3時間半
後炭省略が多い中、後炭までもしていただき、
丁寧な所作にうっとり、
濃密なすてきな時間を過ごせました。

菓子もすてきです。
主菓子は「春風」(忘れました)
 裏千家十三代 淡々斎の好だそうで、
 ”春立ちて野辺の下萌”から、
 蕨餅の中に青餡が入り、早蕨の季節感を味わえます。
干菓子は二つあり、
如心納豆」千歳屋菓舗・京都市
 表千家七代如心斎さんが大徳寺納豆がお好きなことより
 大徳寺納豆を芯に豆粉で包み白い粉糖をまぶされており、
 ほんのりとした甘みに、大徳寺納豆の香りと塩味が

雪たる満・都鳥」奈良屋本店・岐阜市
 昭憲皇大后から「鳥の形に作ってみたら」とのお言葉より
 「都の御堀に白鳥がいるから、都の鳥を都鳥」と名付けられ
 手しぼりのメレンゲ(卵白とザラメ)のお菓子で、
 同じ形がなく、雪のように白く見た目の可愛さがあり、
 その味は甘く、雪のような口どけでした。
 
帰宅後、何から何まで、考えられたお茶事に興奮して
相方に話し続けておりました。
でも・・
御礼を書かなくてはいけませんね。

東大寺塔頭宝珠院さんの案内で修二会に

2016-03-14 17:32:58 | お茶会・お茶事
東大寺修二会、12日午後7時半からは約3万人の参拝者が見つめる
大松明(籠松明)、観る側では最大のクライマックスでしたが、
「お水取り」の最大の儀式としても、13日の未明には
「お香水」を汲み上げられております。

昨日13日の夕方に、やや静まった東大寺へ、というのも
ひと月ほど以上前のお稽古に伺った折、先生から、
”今年は一緒に修二会に伺いませんか”とお声かけくださり
今日の日を迎えました。
二月堂裏参道沿いにある塔頭「宝珠院」様へ。
宝珠院山門
ご住職は佐保山暁祥さん、今年は練行衆に選ばれず
ゆっくりとお水取りのお話しをしていただけるとのことでしたが、
2月の12日に急遽練行衆(南衆之二)をされることになり、
連続7回(8回目)になりました。
練行衆を出されている証の注連縄が掛けられた山門、
屋根に上がる鬼瓦、牡丹の花の飾り瓦もきれいです。
この山門をくぐり、


お母様の温かいお迎えに感謝しつつ、
広間で主菓子、「お水取りの椿」を頂き

本堂の御本尊阿弥陀如来様に続く茶室で、
お姉さまから、お濃茶を立てていただきました。
逆勝手のお茶室で、本尊に見つめられ
きれいなお点前に感動さえ覚えました。
後でお聞きしますと、家元直門だそうです。

お干菓子は、紅花の京菓子「
 
本紅を練りこんだ「紅」は染司「よしおか」さんのものです。

二月堂の須弥壇に飾られている「糊こぼし」の和紙は
「よしおか」さんが奉納されていらっしゃるということです。
造花の「糊こぼし」の花びらの赤は紅花の赤なんですね。
「どうして造花で作られるのでしょうか」とお聞きしたところ
生花では期間中はもたなく、造花で作り椿の枝に
つけられるようになったと言うことです。
この作り方は、先に大きなお鍋で糊を造り、この糊と和紙で
つくるのでことから「糊こぼし」と呼ばれるように・・・?

須弥壇に置かれた「糊こぼし」も時として、落ちることがあり、
落ちたものは、不浄とされ、二度と使えません。
これを練行衆のどなたかがお持ち帰りになるそうです。
どこかで、汚れた「糊こぼし」を観ることができれば、
それは本物の証なのだそうです。

春時雨の中、用意してくださったポンチョをかぶり、
7時からのおたいまつに間に合うように食堂横へ、
お蔭さまで濡れることもなく、寒くもなく
ここにもお母さまのおもてなしの心が、
私も学ばなければなりません。
照明に二月堂とその下の「良弁杉」が浮かび上りますが、
周りはすごい人出です。

照明が消され
練行衆の上堂が始まりました。

偶然、紅司の吉岡様もいらっしゃっており、
一緒に大松明の火の粉を浴び
無病息災をお祈りいたしました。






お母様手作りの精進料理を頂きました。
箸袋も直筆でかかれており、
一之膳、二之膳は練行衆と同じ二月堂の日の丸盆で
茶がゆ、煮物椀は蓮根餅と  餅、椿の天ぷらなどなど
三之膳と進み精進とは思えない充実感で、
 




大変美味しゅうございました。

第三回珠光茶会に

2016-02-11 20:00:10 | お茶会・お茶事
昨年の12月にお知らせしたとおりに
珠光茶会は、二月八日(月)から十四日(日)までの七日間
春日大社、東大寺、元興寺、大安寺、西大寺、唐招提寺、
薬師寺、法華寺の一社、七寺で行われ、
表千家、裏千家、武者小路千家、遠州流、石州流、
藪内流、宗徧流の七流派が担当されております。
クリックで拡大
各社寺を結ぶ、巡回バスも運行されていました。
境内案内図
 ←巡回バス案内
私は十日(水)、東大寺大安寺のお席の券を
手に入れており、

当日、三人で待ち合わせ、朝9時半過ぎには、東大寺に。

大仏殿の西側、集会所が表千家さんのお濃茶席会場で、
もうすでに、一席は始まっており、頂いた順番は
50番台、なんとか二席目に寄せていただけました。
冬の素晴らしい道具組でしたが、
お水取り大松明の竹を持って作られた花入れに
万作と紅白椿が
寒冷えの大和の春を呼び一番でした。

主菓子は、黒米の椿餅樫舎さん
椿の葉で挟まれており、
紫式部の「源氏物語」34帖 若菜上に記されており、
日本最古の餅菓子とも云われます。
樫舎HPより

大仏様に久しぶりにお会いして、
11時過ぎには点心席へ
久家さんの点心、おいしいかったです。

東大寺ミュージアムへもこの券で入場でき、
光背の残欠も拝見することができました。
前にはおたいまつが飾ってあります。


連絡巡回バスは30分毎に出ており、5000円券は無料で、
大安寺へと向かいます。
大安寺の客殿での、裏千家のお薄席
建国記念日にちなんでの道具組、
お軸は鵬雲斎大宗匠「神敬可敬」でした。

癌封じの笹竹で有名な大安寺ですが、
おみくじのだるまさん(300円)が、
こんな風に残されて、置かれております。

またかわいらしい椿が目に留まりました。


私は二回目ですが、楽しく回ることができました。
帰りついたのは、午後三時半ごろで、

いろんな流派のお茶席を経験できるのが
またとない機会、本当に素晴らしい企画ですね。

初釜の点心は

2016-01-20 19:01:48 | お茶会・お茶事
初釜をするに当たり、
前日からお手伝いして頂けた頼りの料理方の都合が
今回はつかず、残念。
お料理やさんの弁当を取り、
煮物椀、八寸だけを作ることにしておりましたが、
二日続けての初釜になり、費用を考えますと
何とか、作れないかなーと・・・
思いが通じたのか
当日の朝だけ手伝っていただける方が見つかました。

「向付」は、鯛の昆布締め
 鯛、貝割れ、水前寺海苔、菊、山葵、加減酢

「煮物椀」は、蓮根餅
 蓮根、海老、舞茸、鶏、椎茸
 神馬草、芽連草、人参、柚子

「点心」は、
 赤飯(黒米を混じて)
 鰤幽庵焼き、赤大根酢漬け、黒豆、紅白ちょろぎ
 日の出卵、つくね、芽吹菜
 炊き合わせ(ウーハン、蒟蒻、紅白生麩、
         金時人参、蓮根、牛蒡)
 
「香の物」
 すぐき、日の菜、壬生菜・・・この時期の季語「根つき」ちなんで

「八寸」
 数の子、ごまめ、花豆

以上が献立になりました。

みなさんのお手伝いで、
なんとか点心の盛り付けにこぎつけました。

朝から炊いた赤飯を型にいれ、忘れずにゴマを一筋。
完成です。
点心のお運びをお願いします。

熱々をお出ししたいので、煮物椀の準備には気を使います。
 
この熱々の煮物椀を、頂いてくださいね。

お点前に入られる方々も、どうぞ。
”美味しいのですが、次がありますから、
ゆっくり味わえません”と。

さあ、私たちも早く、温かいうちにいただきましょう。

初釜16’(後座)

2016-01-19 15:35:37 | お茶会・お茶事
後座の準備が整い、銅鑼の音にて席入りです。

お濃茶を
 

お炭もよろしいようで、後炭省略、お薄を差し上げました。
干菓子盆は、せいがい盆(左近)に
 青丹よし   (千代の舎竹村
 干支飴(申) (京菓苑花ゆう
 橘(ドライみかん)(えひめ果実クラブ
 

 
以前紹介しました三笑蓋置も、
今年の歌会始御題『人』にちなんで

替え茶器はどちらの物かわかりませんが、
紹鴎棚にしっくりあったのでこれにしました。
どうでしょうか?


記念撮影後に、皆様方から
”楽しかったです”とのお言葉を頂き、
お帰りに。
最後のお客様をお見送りし、
片付けも終え、ほっとしたところ
本日正客をしてくださった方がお茶を点ててくださいました。

裏方全員で、お薄をいただくことができ、
この瞬間、うれしさがこみあげてまいりました。

無事終わることができほっとしてます。
社中の皆様には、お稽古の一環として
経験を積み重ねていただければ幸いです。

初釜16’(中立ちまでを)

2016-01-18 21:48:50 | お茶会・お茶事
初釜の様子をご紹介します。
腰掛待合に、円座も莨盆はOK、
冬ですので手焙も準備しなくては・・・
露地の点検、蹲踞や草履の準備はしていただけました。
 
お床、軸は『彩鳳舞丹霄
結び柳は、矯正で、なんとか下がっております。
 
今年は紹鷗の袋棚で初釜を
 
干支香合で、三代目桐山作(琴浦窯)です。
五郎丸ポーズ(ルーティン)を彷彿とさせませんか。

皆様お集まりのご様子ですので、
半東が汲み出しを(白湯に結び昆布)

腰掛待合へと促します。

亭主の迎え付け後、蹲踞にて清め、初座の席入りを
 
拝見中です。

亭主が進み出て、ご挨拶後、初炭手前をしております。

御時分時でございますので粗飯を差し上げます。
 
一献、形ばかりのお酒ですが、お水も用意しております。
(お料理等は、後日お示しさせてください)

次は、熱々の煮物椀をお出しします。

二献と共に八寸を ありきたりではありますが目出度いものを
 
花びら餅
 
作ってみました。桃色の浮かびが少ないですが、
いかがでしょうか。
皆様、美味しいといって下さり、一安心。

中立ちになります。
(引き続き紹介させていただきます)

初釜の待合いは『春嬉』で

2016-01-17 20:38:28 | お茶会・お茶事
二日続けての初釜
何とか無事、二日とも
喜んで帰っていただけ、本当に感謝あるのみです。

玄関は、
  
色紙は『小松引き図(部分)』冷泉為恭筆 根津美術館
くしくも、1月9日から松竹梅コレクション展開催中です。

初子の日のブログでふれましたが、
子の日せん 小松の中の 小松哉』 子規
初釜はやはり、これに限りますね。

また待合いも紹介いたします。

お炭もいこっております。

お客様を、お待ちするばかりです。

お軸は、『 春 嬉 』
梅の開花もあり、 
春を遊んでいただきく気持ちを込めて

さらに、初春に相応しいものをとの思いを汲んで下さい。

作は奈良一刀彫、荒木義人さんです。

皆さまお揃いです。

さあ、汲出しをお出ししましょう。

八窓庵(はっそうあん)の八窓とは

2015-12-17 21:30:55 | お茶会・お茶事
雲の隙間から時々陽がさしますが、
昨日までの温かさが嘘のように、
寒さが身体に堪える冬の天気になり、
例年”『春日若宮おん祭り』は寒くなる”
と言われている通りになってしまいました。

必需品の貼る懐炉を張って、予備の懐炉も手に取り、
車で奈良国立博物館内にある『八窓庵』へ向かいます。
準備万端と思いきや、二日連続携帯を忘れており、
仕方がありません。
でもお茶事に撮影はNGですので。
(なお写真は、パンフレットより)

今年は“お濃茶席を御願いします”と言われ、
ほとんど茶室内だったので、
昨年ほどの寒さを感じませんでしたが、
粗相のないよう、気持ちが張っていたのか
帰りつくと、どっと疲れが・・・
それでも、いいお道具を使わせていただき
八窓庵でお点前をさせていただき
幸せな時間を持つ事ができ感謝です。

八窓庵(はっそうあん)を紹介いたします。
心字池を挟んで、東側に控室と、腰掛待合があり、
石橋を渡り、西側にある茶室『八窓庵』に向かいます。
江戸中期の作で、古田織部曰く
数寄屋ハカヤブキニツキ定也
という如く、茅葺き屋根の草庵風の外観です。

内部は四畳台目で、
躙り口を入ると左に床、正面に点前座になり、
床の間前の一畳を、貴人座としております。
平面図
床の間は一畳よりも狭い台目床で、
天井は、床前から点前座にかけて蒲の平天井で、
残りは掛込天井で化粧屋根裏になっています。
参考)1816年の稲垣休叟の著『茶道筌蹄』には
「小座敷は網代、、長片、此三通也、
  板天井は小坐しきに用ひず」と。


点前座から観ると、本勝手になり、
中柱は赤松のしゃれ木と二段の雲雀棚が設けられた。


この『八窓庵』も名の通り、窓が八つあり、
それの喩として、造営されてとされます。
①心の窓と人の体の窓七つ(眼二、耳二、鼻孔二、口一)
②六識(見、聞、嗅、味、触、知)と二識(末耶、阿羅耶)
両方とも、合わせて八つになりますね。

茶室の窓も変遷の歴史があり、『茶道筌蹄』では、
「紹鴎このみの四畳半の張壁を塗壁にて
ぬり残しのまどを明る事、居士より始るなり」と
待庵や妙喜庵が良い例になります。
そして利休居士以後の茶人、
織田有楽、古田織部、小堀遠州らは、
座敷の景」として、窓を重用し、
多く開けております。

奥が深く、なかなか理解できませんが、
精進あるのみですね。