師走は座っていても気持ちがザワザワ
今月の軸は「看々臘月尽」
あっという間に過ぎ去る一年に
甘んじている私に
「喝」を入れてくれる言葉です
今年の心残りは
「口切の茶事」ができなかった事
11月に入り茶壷は床に荘ってありましたが
開炉になったばかりで濃茶のお点前が皆さん気になり
なかなかお稽古で茶壷を手に取る事はなく
師走に突入してしまいましたが
このまま茶壷をしまってしまうのも心苦しいので
思い切って口切の茶事のお稽古をしてみました
まず客が席入りを
亭主とご挨拶の後
正客は「お床のお茶壷は、ご由緒がおありのようで
どうぞ後ほど拝見をお願いいたします」
亭主は床の茶壷を4畳半であれば点前座の拝見物を出す所
に下ろし、網、口紐、口覆を外して勝手付けにおいて
いったん水屋に入り「御茶入日記」を正客へ
「ご希望のお茶をおっしゃってください}
客はいただきたい濃茶を相談します
亭主は葉茶漏斗を持って出て茶壷の下座に置きます
葉茶漏斗の底には美濃和紙一帖を二つ折にして敷き
左から糊板、糊、糊へら、肉池その下に印判、小刀
五分(1.5cm)幅の封紙、その上に二個の挽家
準備し茶壷の封印を確認し、封を切り
「ご所望のお茶は?」
決めがたいと思えば
正客は「ご亭主にお任せいたします」と
茶壷を葉茶漏斗の上に傾けて、葉茶をさらさらとあけて
濃茶の袋を取り出し向かって右の挽屋の中に入れ蓋をし
葉茶漏斗にあけた薄茶用の葉茶をもう一つの挽屋に満たし
入りきらないものはそのまま残しておく
茶壷の蓋をする
封紙を糊付けして茶壷と蓋の合口の封をする
亭主の印をするが黒色の印に限るそうです
ここで正客は
「お茶壷、口覆ともに拝見いたしとうございます」
お茶壷拝見が始まります(所作は小習い壺荘)
亭主は葉茶漏斗一式を持って水屋に入り控える
後は小習い壺荘となります
*実際の口切では、水屋に入れば早々に挽屋から
濃茶を取り出し石臼で引き始める・・・・
ここまでの事だけでもたいそうなお茶事です
これから石臼の音を聞きながら、初炭、懐石へと進んでいきます
ただ湯を沸かし茶をいただくという事が
とっても手間の掛かる事と改めて思い知らされます
憧れの口切の茶事を社中でできたらと思っています
皆でガンバロウ!!
私も精進いたします
今月の主菓子は
蕎麦上庸(三割蕎麦です)
袴腰餅(羽二重餅と同じ求肥で)
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