四季・めぐりめぐりて

近隣の城館跡・古墳などの史跡めぐりなどをぼちぼちながらやっています

講演会「本庄・児玉地域における埴輪の導入と展開」

2024年11月30日 | 講演会・講座

本庄早稲田の杜ミュージアム ミュージアム企画展講演会 
 本庄・児玉地域における埴輪の導入と展開 ー生産と流通ー
講 師:日高 慎 氏(東京学芸大学教育学部教授)
日 時:令和6年11月30日(土) 13:30~15:00
会 場:早稲田リサーチパーク・コミュニケーションセンター3階レクチャールーム1(本庄市西富田)

を聴講してきました。
本講演会は、早稲田本庄の杜ミュージアムにて開催中の企画展
 ー本庄市とその周辺地域における埴輪の導入から終焉までー の関連イベントです。



【講演内容】
 はじめに
 1.埴輪の生産と供給(平窯と窖窯)
 2.各地の窯跡について
 3.埼玉県における埴輪窯
 4.形象埴輪の種類と特徴
 5.埴輪の生産と供給ーその方法とはー
 おわりに
について埴輪や遺跡の写真等をパワーポイントで紹介しながら説明を頂きました。
このうち、《3.埼玉県における埴輪窯》についてですが、全国で119遺跡をカウントしており埼玉県では
 本庄市・赤坂埴輪窯跡 
 本庄市・宥勝寺裏埴輪窯跡 ※
 本庄市・八幡山埴輪窯跡
 本庄市・蛭川埴輪窯跡
 本庄市・小島本伝遺跡
 美里町・宇佐久保埴輪窯跡
 深谷市・熊野遺跡 
 深谷市・割山埴輪窯跡
 熊谷市・姥ケ沢埴輪窯跡  
 熊谷市・権現坂埴輪窯跡 ※
 寄居町・末野窯跡(須恵器系埴輪壺) ※
 東松山市・桜山窯跡群  ※
 吉見町・和名埴輪窯跡  ※ 
 鴻巣市・馬室埴輪窯跡  ※ 
 鴻巣市・生出塚埴輪窯跡 ※ 
 
の15遺跡(埴輪窯)を数え全国一となっている。
(窯跡は埴輪窯以外にも古代瓦窯、須恵器窯などもあり、窯跡そのものの数は更に多い)
この15件のうち※印7カ所を訪問済ですが、埋め戻しがされており窯跡自体は見ることはできません。場
所確認をする程度かもしれませんが参考になります。埴輪窯跡4カ所について下に写真を載せておきます。
全国で119遺跡とはとても信じられる数ではなく、まだ発見になっていない埴輪窯が相当数あると思われ
ます。



本庄市「宥勝寺裏埴輪窯跡」(埼玉県指定史跡)                 2019.12.6撮影


鴻巣市「馬室埴輪窯跡」(埼玉県指定史跡)                   2020.5.28撮影


東松山市「桜山窯跡群」(東松山市指定史跡)                  2019.11.24撮影


吉見町「和名埴輪窯跡群」(埼玉県選定重要遺跡)                2020.5.28撮影


                                        2023.4.20撮影
埼玉県ではありませんが、埴輪窯の中で紹介された群馬県藤岡市の「本郷埴輪窯跡」(国指定史跡)

聴講日:令和6年(2024)11月30日(土)

秋の雀宮公園

2024年11月23日 | 花・鳥・風景

荒川に架かる正喜橋のすぐ下流左岸にある「雀宮公園」(所在地:大里郡寄居町寄居643-1)を今年も
訪ねてみました。
歌舞伎の名優七代目松本幸四郎(1870~1949)が大正時代に建てた別邸「武州寄居町雀亭」の跡地を寄
居町が買い取り「雀宮公園」として整備したものです。
まだ紅葉しきっていないもの多くありましたが、11月23日から12月1日までライトアップが行われ、その
準備も整っていました。
















散策日:令和6年(2024)11月22日(金)

さきたま講座「古墳時代の装い」

2024年11月16日 | 講演会・講座

令和6年度 さきたま講座⑤
 講座名:「古墳時代の装い」
 日 時:令和6年11月16日(土)13:30~15:30
 場 所:埼玉県立さきたま史跡の博物館 2階講堂 (埼玉県行田市埼玉)
 講 師:中 井 歩 氏(さきたま史跡の博物館学芸員)
 主 催:埼玉県立さきたま史跡の博物館
 内 容:はじめに
     プロローグ
     第1章 古墳時代のヘアメイク
     第2章 古墳時代のファッション
     第3章 古墳時代のアクセサリー
     おわりに

を聴講してきました。
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本講座は、埼玉県立さきたま史跡の博物館で現在開催中(10月5日(土)~12月1日(日))の令和6年度
企画展「古墳時代の装いーおしゃれな古代人ー」の関連講座で、企画展の内容に沿った講義内容です。本
講座講師の中井歩氏が本企画展の企画・図録執筆を担当しました。
なお、自身は本年10月20日(日)に企画展を観覧済で図録も購入済。
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講座会場(講堂)へ


さきたま史跡の博物館前の並木も紅葉していました

聴講日:令和6年(2024)11月16日(土)

大類の万葉歌碑

2024年11月02日 | 歌碑・句碑

毛呂山町大類地内を走る県道39号川越坂戸毛呂山線沿いに個人の方が建立した万葉句碑があるというこ
とをひょんなことから知りましたので、場所を特定して訪ねてみました。

万 葉 歌 :萬葉集 巻十四東歌三三七八 「入間道の 大家が原の ・・・」
揮   毫 :小澤香秋
建 立 日 :平成5年11月嘉祥日
建 立 者 :新井安雄 (個人)
所 在 地 :入間郡毛呂山町大類


        
【碑文】         萬 葉 の 歌 碑

         入間道のおほやが原のいはゐ蔓 
         引かばぬるぬる吾にな絶えそね 
           伊利麻治能於保屋我波良能伊波為都良  
           比可波奴流奴流和尓奈多要曽祢
           読売歌壇十余首入選を喜びて建立 新 井 安 雄
           還暦を迎えての幸せとして    仝   ふ み
             平成癸酉五年霜月嘉祥日建之
                 狭山市 峯   小澤香秋書
                 石匠  助力  森  進謹刻

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この歌碑にある歌は、萬葉集 巻十四東歌三三七八 にある
  いりまじの   おおやがはらの  いわいづら
 伊利麻治能 於保屋我波良能 伊波為都良
  ひかばぬるぬる   わになたえそね
 比可波奴流奴流 和爾奈多要曾禰
    
《大意》「入間道のおほやが原のいわゐ蔓を 引けばぬるぬるとよってくるように あなたと私の仲を
     絶やさないでください」

歌にある「大家が原」がどこかは不確かながら、入間地方のいくつかの市町が、我が町が「大家が原」発
祥の比定地と名乗っています。
これまでに越生町・日高市・狭山市・坂戸市の4カ所でこの歌の歌碑を確認しておりますが、建立者は当
該市町の教育委員会のものが3基、ロータリークラブが1基であり、これらは比較的知れ渡っているもの
の、ここ大類の歌碑は意外と知られていませんし、現に自身も数日前に知った次第ですし、個人の建立と
いう珍しいものです。

因みに、越生町には「大谷(おおや)」、日高市には「大谷沢(おおやざわ)」、狭山市には「入間(いるま)」、 
坂戸市には「大家(おおや)」という場所(地名)があり、これらを根拠にしているようです。なお、毛呂
山町には「大谷木(おおやぎ)」という地名があります。



【碑陰】
歌碑建立に至る経緯、建立にあたってお世話になった方々への謝辞、家族のことなどが建立者の言葉が書
かれて(刻まれて)いますが、銘文はあえて転記しません。
歌碑の前を走っている道路が「埼玉県道39号川越坂戸毛呂山線」です。


散策日:令和6年(2024)11月1日(金)

特別展「堂山下遺跡ヒストリア~渡河点の宿と交通路~」

2024年11月01日 | 企画展・見学会

第22回特別展 史跡鎌倉街道上道展
堂山下遺跡ヒストリア~渡河点の宿と交通路~
会期:令和6年10月27日(日)~令和7年3月9日(日)
会場:毛呂山町歴史民俗資料館(入間郡毛呂山町大類)
内容:国指定史跡鎌倉街道上道を構成する宿場跡の堂山下遺跡の紹介

を観覧し、更に堂山下遺跡付近の散策をしてきました。
毛呂山町の「鎌倉街道上道」(かまくらかいどうかみつみち)が、国の史跡に指定されたのが令和4年11月10日で、
この11月で満2年になります。
指定の範囲は、交通遺跡、集落跡、寺院跡、塚の異なる種類の遺跡で構成されており、堂山下遺跡もその
ひとつです。
特別展では鎌倉街道の説明・道筋の紹介、 堂山下遺跡からの出土品、発掘調査時の写真等が展示されて
いましたが、訳あって写真撮影はしておりません。特別展(企画展)観覧のリポートで関係写真がないの
もおかしな話ではありますが・・・



掲示板に貼られている特別展のポスター
残念ながら本特別展のチラシ、パンフレット等はありませんでした
そう言えば11月3日に行われる『出雲伊波比神社の流鏑馬』はもう20年近くも行っていないな!!



毛呂山町歴史民俗資料館から転進して、大類グラウンドそばに来ました
大類グラウンドは堂山下遺跡の遺構群で、街道の宿場のひとつで苦林宿の跡とされる場所です
この鎌倉街道上道の両側が堂山下遺跡の跡で左側が大類グラウンド
「堂山下遺跡」の名称は、ここが毛呂山町大字川角字堂山下であることから



上の写真の反対方向から  ガードレールの先の方に「越辺川」(おっぺがわ)が流れています
この辺りで越辺川を渡河し、鳩山・笛吹峠・菅谷(嵐山町)・奈良梨(小川町)・赤浜(寄居町)・・
と、鎌倉街道上道は続き群馬に至ります



大類グラウンド  石組の井戸等遺構は埋め戻されており、今はその姿を見ることはできません


堂山下遺跡説明板  この説明板がなければかつてここに街道の宿場(苦林宿)があったことを知らずに
いるでしょう



越辺川 堂山下橋の下流 このいずれかの地点に渡河点(渡し場)があっったようですが、流路も変わっ
ていることもあり場所の特定はできないようです
以上、何度も散策した場所ですが、あらためて散策してきました。


観覧・散策日:令和6年(2024)11月1日(金)