資金のメドがつくと、話はトントン拍子に進んだ。
両親(とはいえ、母用だが)の隠居家のようなものだ。
20坪にアレコレ詰め込んだ設計図を書いた。
当然初めてだから、下手な意気込みもあったようだ。
今ならもっと生活しやすいように設計できるのだが・・・
今後の借金返済を考えると、アパートを引き払う。
だから私用の部屋も、一つ用意した。
この年、父親は何処かに出稼ぎと称し帰ってこなかった。
工務店は大工の父親の知り合いに頼んだ。
施主(私)の設計通りに作るといった。
屋根は雪が自動的に落ちるように急勾配にした。
雪深い地区なのに、民家で急勾配の屋根は誰もしなかった。
今は民家の急勾配が当たり前になっているが・・・
(結構、私の考えは進んでいたのだ)
外壁は丸太を積み上げたような、ログハウス風。
これも今でこそ珍しくないが、当時の民家としては無かった。
だが、何しろ小さな家だ。
玄関も台所も風呂場周りも狭かったなぁ・・・
それでも、一人前に施主として職人さんと話をした。
建前での餅撒きも、挨拶もした。
それまでのグループの付き合いとは違う。
25歳の若造だったが、社会的に一人前の立場だ。
そのつもりで接すると、遥か年上の相手も一人前として接してくれる。
一人前は、年齢じゃないのだ、と気づいた。
付き合いは気持ちであって、年齢じゃない。
その後の人生に影響する、いい経験になった。
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