ツユクサが道端の草むらに群生し、咲いています。
古くから我が国に自生する露草(ツユクサ)は万葉集にも
「朝咲き 夕べは消ぬる 鴨頭草(つきくさ)の 消ぬべき恋も 我はするかも 」
(詠み人しらず)
~朝咲いて夕方には消えてしまう 露草のようなはかない恋に、わが身も消え入りそ
う~溜息が洩れてきそう・・・等と詠われています。
この時代には「つきくさ(月草)」等と呼ばれていた「露草」の名は、朝方咲いて夕には
萎んでしまう一日花であることに由来し、朝結んだ露が、昼を待たずに消えてしまう、
そんな儚さに例えて、歌の世界で永く詠い継がれて来ました。
しかし現実には、この露草雄蕊と雌蕊が一つの花の中で共生する「両性花」であって、
花が萎む際には、雄蕊が雌蕊を巻き込むようにして、自家受粉して実を結ぶため
蝶や蜂の助けを借りることなく、確実に子孫を増やしているのです。
だから、「露草」自体には恋の悩みもないのかもしれません。
~今日も良い一日であります~