タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

朝咲き 夕べは消ぬる 鴨頭草の 消ぬべき恋も 我はするかも (万葉集:詠み人しらず) 

2012-10-02 | 植物

ツユクサが道端の草むらに群生し、咲いています。

古くから我が国に自生する露草(ツユクサ)は万葉集にも

「朝咲き 夕べは消ぬる 鴨頭草(つきくさ)の 消ぬべき恋も 我はするかも 」

                              (詠み人しらず)

~朝咲いて夕方には消えてしまう 露草のようなはかない恋に、わが身も消え入りそ

う~溜息が洩れてきそう・・・等と詠われています。 

この時代には「つきくさ(月草)」等と呼ばれていた「露草」の名は、朝方咲いて夕には

萎んでしまう一日花であることに由来し、朝結んだ露が、昼を待たずに消えてしまう、

そんな儚さに例えて、歌の世界で永く詠い継がれて来ました

しかし現実には、この露草雄蕊と雌蕊が一つの花の中で共生する「両性花」であって、

花が萎む際には、雄蕊が雌蕊を巻き込むようにして、自家受粉して実を結ぶため

蝶や蜂の助けを借りることなく、確実に子孫を増やしているのです。

だから、「露草」自体には恋の悩みもないのかもしれません。

            ~今日も良い一日であります~