何処から匂って来るのか甘い秋の香りが、「あっ金木犀だ!」と、すぐ分かる
とても良い香り。
「香り十里・千里」と言われる花は、梅や沈丁花、ジャスミンなど幾つかありま
すが、この言葉が一番ふさわしい花は、やはり「金木犀」でしょう。
子供の頃、前庭に甘柿と金木犀の木が隣り合わせに植えてあって、10月に
入ると金木犀の花が一斉に咲き強い香りを放ち、柿の実も熟れることから匂
いを頼りにもぎ取って食べたものです。
また、秋祭りやキノコ狩りの時季とも重なる事から、大変思い出深い花(香り)で
もあります。
この「金木犀」は、中国・桂林地方が原産、わが国には江戸時代に渡来したもの
で、中国では「丹桂」と呼び(「丹」~だいだい色、「桂」~木犀の意)桂林の地名
は町中に金木犀がたくさんあることに由来するそうです。
こんなに良い芳香を放つ「金木犀」ですが、モンシロチョウ等幾つかの昆虫にと
っては、忌避臭で近付づかないそうです。
でも、そこは良くしたもので、金木犀は雌雄異株、日本には雄株しか入ってきて
おらず、もともと結実しないとか。
~今日も良い一日であります様に~