日本一の山、「富士山」と静岡市の三保松原が、世界文化遺産に登録決定され、日本
人として大変誇らしく嬉しく思うのですが、正直言って「まだ登録されていなかったんだ
・・・」と思った人も多かったのではないでしょうか?
あたまを雲の上に出し 青空高くそびえたち
四方の山を見下ろして からだに雲のきもの着て
かみなりさまを下にきく かすみのすそのっを遠くひく ふじは日本一の山 ふじは日本一の山
小学生の頃から慣れ親しんできた、童謡「ふじの山」によって想像は出来ても、「どんな
に美しい山なんだろう?」と、夢に描いてきた山。
その富士山を実際に見たのは二十歳過ぎてからのこと、車窓から初めて見る富士は、
想像通りの優美な姿、しばし見惚れたものでした。
三保松原から見た富士山を、白砂青松の海岸線と一体のものとするのは、固有の美意
識を持つ日本人としては、ごく当然のこと、当初ユネスコから「三保ノ松原は除外すべし
!」との勧告があったようだが、各国の委員から、「除外すべきではない」との意見が相
次いだため、含めたものとして登録されたとの経緯があった様。
それはそうでしょう、富士山を題材にした葛飾北斎や歌川広重の「冨嶽三十六景:赤富
士」や「駿河三保之松原」など、浮世絵の世界では広く世界中から愛されている訳で、富
士山は、各国から「日本の象徴」として認知されている証でもあろうと言うもの。
古くから霊峰とされ、取分け富士山頂は神聖視(天高くそびれる)されてきました。
古来、活火山である富士山の噴火を鎮静するために、浅間神社が祭祀されており「富士
信仰」が日本人の心の中に脈々と今も息づいている。
わたしは「富士山に登って見たい!」と思いつつも、いまだ一度も登拝したことがありま
せん。
世界遺産登録を機に、富士登山者も多くなるだろうが、私は年に数回機上から、「頭
を雲の上に出し~」た、富士山を拝むことにしています。
~今日も良い一日であります様に~