大相撲が面白い。
九州場所(福岡)も中日を過ぎて、千秋楽へ向けての星の取り合いに熱を帯びて来た。
新横綱・日馬富士は、我が「隠岐の海」に一敗をきっしたものの、その後の取り口は安定
しおり、横綱にふさわしい相撲を取っていると言えよう。
ファンの誰もが熱望する日本人横綱不在には少し不満だが、しかし、今場所も小兵なが
ら負けづ嫌いな豪栄道の全勝ターン、松鳳山の闘志あふれる取り口、気合の大関・希勢
の里、ベテランのプライド相撲豊の島、新入幕の千代大龍等、日本勢も良く頑張っている。
大相撲は、子供の頃から何となく観て来たスポーツだが、歳を重ねる毎に入れ込みが強
くなってきている。
今では、場所が終わるとすぐ次の場所が待ち遠しいほどだ!
それに、単に勝敗だけではなく楽しみ方も変わって来て、相撲の歴史等にも関心が深まっ
て来つつある。
大相撲に欠かせない「土俵」や、この絵の「吊り屋根」などにも意外な歴史がある。
この「吊り屋根」、元々4本柱であったものが、観戦の邪魔になるとの理由でS27年秋場所
から天井に吊り下げられたもの。
土俵は「神聖な場所」と言われるが、現在の吊り屋根は、伊勢神宮の神明(天照大神)造り
に模されており、元の4本柱には、季節と神が祀られていて、それぞれ青(春・青龍)赤(夏・
朱雀)白(秋・白虎)黒(冬・玄武)の布が巻きつけられていたものを、柱を撤去した際に、同
じ色の「房」としたもの。
また屋根に巻かれている幕は、「水引幕」といい黒(冬・玄武)から始まり、季節を巡り冬に還
ってくる巻き方となっているとか。
この様に平素、何気なく観ている本場所の舞台は、「土俵祭り」に代表される儀式によっても
明らかなように、相撲は神と深く結びついているスポーツであり、国技と言われる所以のよう
です。
品格も重んずる相撲、「豊真将」の礼に始まって礼に終わる相撲には好感が持てる!
それにしても島根出身の力士は、江戸末期から明治中期にかけて、横綱・大関・関脇・小結
などの三役力士が誕生しているが、その後は全くの不振で、「隠岐の海」は88年振りの幕内
力士だ。
今場所は星色はあまり良くないが、取組内容は悪くなく、じっくりと力を付いてきている様に思
われる。
是非とも頑張って欲しい、今後に期待だ!
~今日も良い一日であります様に~