今日は久し振りに、この春咲いた薔薇の花々を思い出しながら、その時撮
った写真を参考にしながら、水彩で表現して見ました。
「はなひらく」 (のばらめぐみ)
はなびらと
はなびらと
はなびの あいだに
のはらの わらいごえが
すこしずつ
すこしずつ
すこしずつ ためて
ちいさな ばらのつぼみが
ほんのりと
ほんのりた
ほんのりと めをさまし
はなひらく
「ばら」
花弁が散ると そこに
花びらのかたちの
なにかやさしいものが
あつまるように思われる
~くどうなおこ~
冒頭の一編「はなひらく」は、当ブログでも一度取り上げた、北原白秋のか
の有名な「薔薇ニ曲」~薔薇の木に 薔薇の花さく なにごとの不思議なけ
れど~
に見られる様に、薔薇(ばら)と言う花が蕾となり、そして自然のあり様の中
で、誇らしげに ‘はなひらく‘ 様を、優しくそっと見守っている「詩」ではない
でしょうか。
また、「ばら」 においては、咲き誇っていた薔薇の花々が、散ってしまったあ
との様子を詠っていますが、花は散ってしまっても、その福よかな香りと、色
鮮やかさは、より鮮明な余韻を残して散って行ったさまを詠った詩です。(この
詩を人生に置き換えるな、・・・・・散ってしまった後にも、人々の心にいつまで
もいつまでも、思いは残ると言っているのでしょうか。)
「バラ色の人生」:エディット・ピアフ
「バラの刺青」:ペリー・コモ