投票終了直後、午後8時に当確が出た。これだけはないようにと願っていたが、叶わなかった。高島市長は、過去最多だった前回の得票数28万5435票より4万4171票多い32万9606票を獲得し、過去最多更新で4選。もはや、高島に敵なしといったところか。本人もここまで得票数が伸びるとは思っていなかったようだ。一方、投票率は34.31%、過去最低だった前回(31.42%)よりわずかにアップしているが、有権者の約7割が棄権している。これで市民から信任を得たというのだから、絶望的になる。
高島氏は選挙中、市民に走り寄って握手するだけ。自身のブログでは、選挙中いかに多くの笑顔をつくるかと#をつけ、まったく具体的な政策に触れていない。選挙公報といえば、事実と異なり、良い部分だけを切り取る”高島流”。それでも、市民は高島氏を選んだ。今はただ脱力感しかない。一体、福岡の未来はどうなっていくのか?
一夜明け、さっそくパフォーマンスがはじまった。高島市長が、市営地下鉄を福岡空港国際線ターミナルまで延伸する方向で検討していることがわかったと、西日本新聞が1面トップで伝えた。福岡市長選では、交通システムも焦点の一つだった。田中氏と熊丸氏は政策を公表していたが、高島市長は具体的には述べていなかった。それがいきなりこれだ。さらに、昨日の記者会見では、子育て世帯の負担軽減を実行に移す考えを示していたが、子育て支援についても、選挙中は具体的に語らず、あっと驚くことをすると言わんばかりに市民に期待を持たせていた。市民は高島市長の掌で転がされているようなものだが、これでよいのか?
ところで、高島市長はインタビューで「山の登り方を覚えた」と自負しているが、山は登りは体力、下りは技術力ということを知っているのか。それに応えるように、西日本新聞の市政記者(塩入記者)は、高島市長を登山のベテランと表現している。一体、どこが?と言いたいが、ならば、そのベテラン登山家の登山を見ていくことにしよう。下山中に遭難しないかどうか。(というか、もう遭難しているか)
博多区は28.15%、大丈夫か、、
田中しんすけ氏、10万票は超えると思っていたが、、
敗れた田中氏は、ツイッターで応援した市民にお詫びの言葉を残していた。直接お会いして激励できなかったので、立候補して頂いたことへの感謝の思いを伝えた。結果は残念だったが、少なくとも、今の福岡のまちで何が起きているのか、何が問題なのかということは市民に伝わったと思う。ただ、もう少し早く決断してほしかった。市民に広く行き渡らないうちに、タイムオーバーとなった。選挙の2ヵ月前では、相手が相手だけにどうにもならない。今後については、決めておられないようだが、できれば4年後に再チャレンジしてほしい。(もう私は福岡にはいないが)
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