五ヶ山ダムの試験湛水がはじまって半年が過ぎ、ついにダムの運用開始まで1年を切った。ダム湖の様子もさることながら、五ヶ山周辺の公園整備の状況も気になっていたので、1ヵ月半ぶりに五ヶ山へ向かった。
那珂川町が五ヶ山ダムを観光化するため、ダム周辺で整備を進めている2つの公園(桑河内ふれあい公園とダムサイト記念公園)は、まだどちらも着工されていなかった。オートキャンプ場となる桑河内ふれあい公園には、”せせらぎ水路”だけができていた。物販やカフェなどが入る予定のダムサイト記念公園は、まだ造成中だった。ちなみに、公園の完成はダム運用開始と同じ2018年4月となっている。
一方、ダムサイトでは選択取水設備のコンクリートカバー工事がすでに終わっていた。これでダム本体の工事は全て終わったことになる。ダム湖のほうに目をやると濁った水が並々と佇んでいた。水は前回の視察時に比べずいぶん増えていた。定点観測をされていた現場の方に話を聞くと、先週の大雨で水位は一気に3m上昇したとのことだった。運用開始まで1年、ここまで貯まっていればもう余裕だろうか。
福岡県が環境保護のために整備していたビオトープは、ほぼ完成していた。那珂川町は、これらのビオトープと下流の南畑ダム沿いにある”グリーンピアなかがわ”とを連携させて観光スポットにするという。それにしても、この場所でビオトープがどれほどの効果があるのだろう。ダム周辺の山は新緑が芽吹き、難を逃れたところに小さな花が咲いていた。自然は自らの力で回復してゆくものと言わんばかりに。
撮影日:2017.4.24
桑河内ふれあい公園(仮称) せせらぎの水路(写真左)
選択取水設備(写真中央)立派な建物
濁ったダム湖 管理棟(写真右)横にダムサイト記念公園(仮称)ができる
新倉谷線そばのビオトープ 今は近くまで行くことができない
ダム湖とビオトープ
ビオトープ完成
ビオトープの水はこの沢(写真中央)から取り込んでいるが、このあたりで土砂崩れが起きている
定点観測
とうとうここまで、、
上写真と同じ場所(昨年7月24日撮影)
ダム湖のそばでひっそりと タチツボスミレかな
《関連記事》
・五ケ山ダム:2公園整備 那珂川町、観光スポットへ オートキャンプ場、物販やカフェ施設 来春完成目指す(毎日新聞 2017.2.10)
《関連資料》
・那珂川町HP。五ヶ山ダム水源地域公園等整備計画検討委員会(2017.4.1更新)