さまよう刃 (角川文庫 ひ 16-6)東野 圭吾角川グループパブリッシングこのアイテムの詳細を見る |
♪「さまよう刃」東野圭吾著 角川文庫
うはぁ~、やられたぁ~~!!
さすが東野、やっぱり東野、素晴らしい!!
久しぶりに本格的なミステリーを読んだ。
東野圭吾は、やっぱり面白いねぇ!!!
10代の獣のような若者に蹂躙され、薬のショックで死んでしまった一人娘。
父親の長峰は、犯人の居場所を告げる匿名の電話で復讐心に燃える。
一人めの犯人のアパートに忍び込み、偶然帰ってきた「トモザキ」を血祭りにあげる。
そしてもう一人の主犯格の菅野を追って、長野に向かう・・・。
未成年者の凶悪犯罪に対して、法律は家庭裁判所は警察は、何をしてくれるのか。
本来加害者を裁き、被害者を救済し、二度と同様の悲惨な事件が起きないように抑止力となるべき法律や刑罰が、少年法では「更生」という言葉のもとに加害者を守るために存在しているのか。
被害者の家族だけでなく、犯人を追いかける刑事たちにも素朴な疑問と割り切れなさが残る。
今まさに旬のテーマに、真っ向から挑んだ東野の慧眼に感服する。
最後の最後、ラストの6ページで事件解決に絡む重要なファクターが明かされる。
え~、そうだったのぉ?そういうことかよぉ~!やられたぁ~!!
はぁ~、これだから小説はやめられない。