ふろしき王子のブログ◎
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ふろしきは折り紙の布版と、いっとき語っていた。
ほぼ正方形の布を、切らずにたたみ結ぶだけで
様々なかたちへと展開させる点は共通している。

違いは、折り紙は曲げた状態でハリを保持するのに対し
風呂敷はふにゃっと重力に押されるため
形を保つには基本的に中身が必要となる。
風呂敷の一部や結び目を支えにすれば
いくらかの形を保てるが、折り紙のように
天へ向かってピンと立てるのは難しい。

風呂敷のよさは、ばんばんと実用できること。
折り紙にも、ふくさや箱という実用品はあるが、
主には飾りとして鑑賞するもの。

しかし、風呂敷にしても折り紙にしても、
素材次第で用途や機能の幅は変わる。
和紙の靴下すらも存在するように、
丈夫でコシもつよい手すきの和紙であれば、
子どもがちょっと遊んだ程度で破けたり潰えたりはしない。

風呂敷も、かつて引き出ものの包まれていたような
薄手のナイロン製では、重みに耐えきれずに
裂けるかもしれないが、
麻や藍染の木綿で、丈夫かつしなやかな生地であれば
アウトドアにも存分に生きるほどの強度をもち、
非常時の防護服としても頼もしいものになる。

あれこれと述べたが、それでも、四角いものから
指先であらゆるものを生み出せる
風呂敷と折り紙は、異母兄妹ほどの近さはある。

そこで、風呂敷を結んで、折り紙のように
いろんな生きものたちを作ってみようという
思いと、その可能性を抱いていますが、
たとえば10年近く前に出版した本には、
金魚、魚、亀、うさぎなんかを紹介した記憶がある。

その金魚は、個人的には嫌いじゃなかったが、
娘っちが「尾びれが大きすぎて変」というので
昨年の夏、改良を加えてみました。

せっかくなので、折り紙では実現しづらい
遊び方として、結んだ金魚を川に放してみました。
布は、軽くて浮くのではなく
船の帆が風をうけるように
布のひろい面積を水で押されることで
浮いたり流れたりすることができる。

本物の川に、ふろしきの金魚が泳いでいるのは
このごろのゲームのように、画面の中では
リアルな街角の位置にモンスターが生息しているというのとも
また異なるファンタジーの趣きがあって、
なんとも心のやすらぐ光景だった。



(モデル:asamin'  撮影:白井智)

そして、改めて感じ入るのは、
風呂敷は植物でできているということ。

植物がかたちを変え、金魚として
川を海へと向かってゆくのは、
原料のコットンが、海へ出てから
ふるさとの近くの川を目指しているのだろうかと
詩的な感慨にくらんでしまう、夏の暑い日だった。

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この画像に写っているふろしきは4枚です。

●はおり
ちょいと寒いとき、ささっと結んでほっこりとします。
また、生地が水につよければ、簡易的な雨具ともなります。
そのとき、リュックや背中に回したショルダーバッグを
覆うように羽織ると、雨から守りやすくなります。

●かごカバー
自転車のカゴに入れた荷物を押さえたり、
目隠し、日よけ、ひったくり防止にも役立つでしょう。
ちなみに写真のカゴは、川原のクズのつるを編んだものです。

●サドルカバー
硬くてお尻が痛いとき、雨がしみ込んでいるときは、
タオルをのせてから小風呂敷で包むとやさしい椅子へ。
かなり濡れている場合は、タオルの上からレジ袋をかぶせてから、
風呂敷でくるみます。

●巻きスカート
大風呂敷といっても、幅は1メートル前後なので
前から巻くと後ろが多少空くことがあります。
そこで、横から巻いて、側面にスリットが出るようにすると
ほどよくまとまります。
丈が長すぎるときは、折り曲げた角同士を結ぶか、
曲げた角それぞれ結びつけたひもを交差してから結びます。

(モデル:asamin'  撮影:白井智)

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姿勢がよいというのは、定規のようにまっすぐにすることではなく、
(それは硬直という)
下半身の土台の上に上半身がきちんとなることで、
重力に負けない(反重力的な)指向を得、心もそこに同期された状態。

足腰は大地に根差しつつ、腹筋より上は空へ向かって、
飛行機のように空中を縦横無尽にうごめきはばたくバネを意識すると、
下半身と上半身の相互補助という理想的な態勢がととのう。

腰が弱いと、背や肩の筋肉で引っ張り上げることになり
重心が上がってしまうし、それもしないでいると
猫背になって口が開いて口呼吸となり、
頼りない腰にミを詰めようと無意識的にも食べ過ぎに走り、
胃下垂にもつながってくるとイメージしている。

腰を安定させるには、足腰をよくつかい歩くこともそうだが、
帯を締めるだけでも断然変わる。
帯に頼るばかりでなく、締まりへの反発で腰の筋肉も育つ。
材料としての蛋白質は当然必要なので、
糖質に偏っている食事はたんぱくしつと入れ替えて調える必要がある。

上半身をほどよく鍛えるには、ただ歩いていても
負荷が少なすぎるので、デューク更家氏のように
腕を上げ振りするのも効果的と思うが、
背中を鍛えるなら風呂敷を背負って日常歩くこともおすすめ。
ただし、背負ってばかりでは腕は育たないので、
とにかく、様々な作業をしていろんな筋肉をつかうことといえる。

ジムではそのために、多様なトレーニングがあるわけだが、
個人的には、自分が生活や仕事でつかう実動作によって
絶妙なさじ加減と全身のバランス感覚とともに鍛えられる
プロセスと結果が、より使える身体になると思うので
(内村航平選手は、体操に必要な筋肉は体操でしか身につかないとし、筋トレを行なわないという)

筋トレだけに偏らず、すすんで様々な作業を買って出ることで
自分のからだを知ることが大事とかんじる。

筋力とは別のバランス感覚や集中力、体幹を育むために
よいと思うのは、不安定な地面を行くこと。
たとえば、石のころころしている川原を
下駄で歩くこと。木登りなど。

使わない筋肉をつけすぎると、かえって重くなり
動作に支障が出たり、基礎代謝がふえて大食になって
胃腸の負担がふえる、重心が上がって足腰の負荷が増す、
という不安定になりかねないので、
鍛えたら実生活のうごきやすさ向上につながっているかを
確認しながらがよいと思っています。

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