姿勢がよいというのは、定規のようにまっすぐにすることではなく、
(それは硬直という)
下半身の土台の上に上半身がきちんとなることで、
重力に負けない(反重力的な)指向を得、心もそこに同期された状態。
足腰は大地に根差しつつ、腹筋より上は空へ向かって、
飛行機のように空中を縦横無尽にうごめきはばたくバネを意識すると、
下半身と上半身の相互補助という理想的な態勢がととのう。
腰が弱いと、背や肩の筋肉で引っ張り上げることになり
重心が上がってしまうし、それもしないでいると
猫背になって口が開いて口呼吸となり、
頼りない腰にミを詰めようと無意識的にも食べ過ぎに走り、
胃下垂にもつながってくるとイメージしている。
腰を安定させるには、足腰をよくつかい歩くこともそうだが、
帯を締めるだけでも断然変わる。
帯に頼るばかりでなく、締まりへの反発で腰の筋肉も育つ。
材料としての蛋白質は当然必要なので、
糖質に偏っている食事はたんぱくしつと入れ替えて調える必要がある。
上半身をほどよく鍛えるには、ただ歩いていても
負荷が少なすぎるので、デューク更家氏のように
腕を上げ振りするのも効果的と思うが、
背中を鍛えるなら風呂敷を背負って日常歩くこともおすすめ。
ただし、背負ってばかりでは腕は育たないので、
とにかく、様々な作業をしていろんな筋肉をつかうことといえる。
ジムではそのために、多様なトレーニングがあるわけだが、
個人的には、自分が生活や仕事でつかう実動作によって
絶妙なさじ加減と全身のバランス感覚とともに鍛えられる
プロセスと結果が、より使える身体になると思うので
(内村航平選手は、体操に必要な筋肉は体操でしか身につかないとし、筋トレを行なわないという)
筋トレだけに偏らず、すすんで様々な作業を買って出ることで
自分のからだを知ることが大事とかんじる。
筋力とは別のバランス感覚や集中力、体幹を育むために
よいと思うのは、不安定な地面を行くこと。
たとえば、石のころころしている川原を
下駄で歩くこと。木登りなど。
使わない筋肉をつけすぎると、かえって重くなり
動作に支障が出たり、基礎代謝がふえて大食になって
胃腸の負担がふえる、重心が上がって足腰の負荷が増す、
という不安定になりかねないので、
鍛えたら実生活のうごきやすさ向上につながっているかを
確認しながらがよいと思っています。
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