児[兒] ジ・ニ・ゲイ・こ 儿部

総角に似た髪型の唐代の人形
https://zhuanlan.zhihu.com/p/335525103
解字 総角(あげまき)という髪型に結っている幼児の象形。総角とは、のびた髪を左右二つに分けて頭上に巻き上げ、角状に両輪をつくったもの。幼年男女の髪形であるが、男の子の意味も表わす。篆文から頭部が臼の形に変化し、新字体では上部が、臼⇒旧に変わった。[甲骨文字小字典]によると、この字は甲骨文字で地名(国名)や、その領主の呼称として使われていた。のち、幼児の意に用いられるようになり、地名(国名)は「郳ゲイ(周代の国名)」、人名(姓)は「倪ゲイ」に分化したものと思われる、としている。
意味 (1)幼い子ども。わらべ。こ(児)。「児童ジドウ」「幼児ヨウジ」「小児麻痺ショウニマヒ」 (2)親にとっての我が子。「愛児アイジ」 (3)若者。青年。「健児ケンジ」
イメージ
幼児の髪型から「幼児」(児・麑)
髪を「左右にわける」(睨・猊・鯢・霓・鬩)
「その他」(倪)
音の変化 ジ:児 ゲイ:麑・睨・猊・鯢・霓・倪 ゲキ:鬩
幼児
麑 ゲイ 鹿部
解字 「鹿(しか)+兒(幼児)」 の会意形声。鹿の幼児、すなわち鹿の子をいう。
意味 かのこ。鹿の子。こじか。「麑鹿ゲイロク」(こじか)「麑裘ゲイキュウ」(小鹿の皮の白いかわごろも)
左右にわける
睨 ゲイ・にらむ 目部
解字 「目(め)+兒(左右にわける)」 の会意形声。目を右と左にむけて見つめること。
意味 にらむ(睨む)。(1)横目で見る。顔を正面に向けたまま、目玉を左右にむけて見る。「睥睨ヘイゲイ」(①横目でじろりとみる。②あたりを睨めつける) (2)鋭い目をして見つめる。「睨競にらみくらべ」
猊[貎] ゲイ 犭部
解字 「犭(けもの)+兒(=睨。左右をにらむ)」 の会意形声。左右を睨みつける威厳のあるけもの。貎ゲイは異体字。
意味 (1)しし(獅子)。 (2)[仏]仏の座。また、高僧の座。「猊座ゲイザ」(仏の座る場所。転じて高僧の座)「猊下ゲイカ」(高僧の敬称)
鯢 ゲイ・さんしょううお 魚部
解字 「魚(さかな)+兒(=睨。左右をにらむ)」 の会意形声。目が左右に離れてついており、この目で左右をにらむ魚。この他、メスの鯨の意や、児(こども)に例えて小魚の意もある。
オオサンショウウオ
http://japan.people.com.cn/BIG5/n/2014/0707/c35467-25249284.html
意味 (1)さんしょううお(鯢)。山椒魚。サンショウウオ科の両生類。山間の渓流・湿地に生息する。「鯢魚ゲイギョ」 (2)メスの鯨。「鯨鯢ゲイゲイ」(メスの鯨) (2)(児こどもに例えて)小魚。「鯢鮒ゲイフ」(小魚)
霓 ゲイ・にじ 雨部
解字 「雨(あめ)+兒(左右)」 の会意形声。雨の中を左右に横断して架かる虹。
意味 にじ(霓)。にじを龍とみなし、雄のにじを「虹」、雌のにじを「霓」という。「虹霓コウゲイ」(にじ)「霓裳ゲイショウ」(にじのように美しいもすそ。裳はスカート)
鬩 ゲキ・せめぐ 鬥部
解字 「鬥トウ(たたかう)+兒(左右)」の会意形声。左右にわかれて争うこと。鬥トウは音符「鬥トウ」を参照。
意味 せめぐ(鬩ぐ)。いいあらそう。なかたがいする。「鬩訟ゲキショウ」(口論する)「鬩牆ゲキショウ」(兄弟げんか。兄弟(けいてい)牆 (かき=垣根の内側)に鬩 (せめ)ぐ、 から)「兄弟牆に鬩げども、外(そと)其の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ(詩経)」(家の牆の内側で兄弟げんかをしていても、外から務(あなど)りを受けると兄弟がそろって禦(ふせ)ぐ)「闘鬩トウゲキ」(せめぎあい。闘も鬩も、あらそう意)
その他
倪 ゲイ イ部
解字 「イ(人)+兒(人名)」の会意形声。兒は甲骨文字で人名(姓)としても使われており、イ(ひと)を付けて、その意味を明確にした。また、兒のイメージの「左右」から、左右の両端の意で用いられる。
意味 (1)姓のひとつ。(2)両端のきわ。はて。「端倪タンゲイ」(端は、いとぐち、倪は、はての意。はじめから終わりまで。全体)「端倪すべからず」(初めから終わりまで、その全貌が測り知れない)(3)ながしめ。(=睨)「俾倪ヘイゲイ」(=睥睨)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。


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解字 総角(あげまき)という髪型に結っている幼児の象形。総角とは、のびた髪を左右二つに分けて頭上に巻き上げ、角状に両輪をつくったもの。幼年男女の髪形であるが、男の子の意味も表わす。篆文から頭部が臼の形に変化し、新字体では上部が、臼⇒旧に変わった。[甲骨文字小字典]によると、この字は甲骨文字で地名(国名)や、その領主の呼称として使われていた。のち、幼児の意に用いられるようになり、地名(国名)は「郳ゲイ(周代の国名)」、人名(姓)は「倪ゲイ」に分化したものと思われる、としている。
意味 (1)幼い子ども。わらべ。こ(児)。「児童ジドウ」「幼児ヨウジ」「小児麻痺ショウニマヒ」 (2)親にとっての我が子。「愛児アイジ」 (3)若者。青年。「健児ケンジ」
イメージ
幼児の髪型から「幼児」(児・麑)
髪を「左右にわける」(睨・猊・鯢・霓・鬩)
「その他」(倪)
音の変化 ジ:児 ゲイ:麑・睨・猊・鯢・霓・倪 ゲキ:鬩
幼児
麑 ゲイ 鹿部
解字 「鹿(しか)+兒(幼児)」 の会意形声。鹿の幼児、すなわち鹿の子をいう。
意味 かのこ。鹿の子。こじか。「麑鹿ゲイロク」(こじか)「麑裘ゲイキュウ」(小鹿の皮の白いかわごろも)
左右にわける
睨 ゲイ・にらむ 目部
解字 「目(め)+兒(左右にわける)」 の会意形声。目を右と左にむけて見つめること。
意味 にらむ(睨む)。(1)横目で見る。顔を正面に向けたまま、目玉を左右にむけて見る。「睥睨ヘイゲイ」(①横目でじろりとみる。②あたりを睨めつける) (2)鋭い目をして見つめる。「睨競にらみくらべ」
猊[貎] ゲイ 犭部
解字 「犭(けもの)+兒(=睨。左右をにらむ)」 の会意形声。左右を睨みつける威厳のあるけもの。貎ゲイは異体字。
意味 (1)しし(獅子)。 (2)[仏]仏の座。また、高僧の座。「猊座ゲイザ」(仏の座る場所。転じて高僧の座)「猊下ゲイカ」(高僧の敬称)
鯢 ゲイ・さんしょううお 魚部
解字 「魚(さかな)+兒(=睨。左右をにらむ)」 の会意形声。目が左右に離れてついており、この目で左右をにらむ魚。この他、メスの鯨の意や、児(こども)に例えて小魚の意もある。

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意味 (1)さんしょううお(鯢)。山椒魚。サンショウウオ科の両生類。山間の渓流・湿地に生息する。「鯢魚ゲイギョ」 (2)メスの鯨。「鯨鯢ゲイゲイ」(メスの鯨) (2)(児こどもに例えて)小魚。「鯢鮒ゲイフ」(小魚)
霓 ゲイ・にじ 雨部
解字 「雨(あめ)+兒(左右)」 の会意形声。雨の中を左右に横断して架かる虹。
意味 にじ(霓)。にじを龍とみなし、雄のにじを「虹」、雌のにじを「霓」という。「虹霓コウゲイ」(にじ)「霓裳ゲイショウ」(にじのように美しいもすそ。裳はスカート)
鬩 ゲキ・せめぐ 鬥部
解字 「鬥トウ(たたかう)+兒(左右)」の会意形声。左右にわかれて争うこと。鬥トウは音符「鬥トウ」を参照。
意味 せめぐ(鬩ぐ)。いいあらそう。なかたがいする。「鬩訟ゲキショウ」(口論する)「鬩牆ゲキショウ」(兄弟げんか。兄弟(けいてい)牆 (かき=垣根の内側)に鬩 (せめ)ぐ、 から)「兄弟牆に鬩げども、外(そと)其の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ(詩経)」(家の牆の内側で兄弟げんかをしていても、外から務(あなど)りを受けると兄弟がそろって禦(ふせ)ぐ)「闘鬩トウゲキ」(せめぎあい。闘も鬩も、あらそう意)
その他
倪 ゲイ イ部
解字 「イ(人)+兒(人名)」の会意形声。兒は甲骨文字で人名(姓)としても使われており、イ(ひと)を付けて、その意味を明確にした。また、兒のイメージの「左右」から、左右の両端の意で用いられる。
意味 (1)姓のひとつ。(2)両端のきわ。はて。「端倪タンゲイ」(端は、いとぐち、倪は、はての意。はじめから終わりまで。全体)「端倪すべからず」(初めから終わりまで、その全貌が測り知れない)(3)ながしめ。(=睨)「俾倪ヘイゲイ」(=睥睨)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。