薇ビと徽キの画像を追加しました。
微 ビ・ミ・かすか 彳部
解字 甲骨文は、長髪の老人に後ろから手を添えており、老人が支えられながらゆっくり歩む形[甲骨文小字典]。金文から手の形(又)が攴ボク(手に棒を持つ形)に変化した。攴ボクは手に棒をもって打つ意であり、この変化は金文の筆者が字を形よくしようとして間違いをおかした。さらに篆文から行く意である彳が加わったが、意味は、甲骨文が示す「老人が支えられながらゆっくり歩く形」から転じて、わずか・かすか・細かい・よわい・おとろえる等となる。現代字は、攴⇒攵に変化した微となったが、これを字形にそって解字すると、「彳(ゆく)+山(老人の長髪)+兀(老人の体)+攵(支える手の動作)」となる。
意味 (1)かすか(微か)。わずか。ほのか。「微笑ビショウ」「微風ビフウ」 (2)小さい。細かい。弱い。「微細ビサイ」「微小ビショウ」「微塵ミジン」(①こまかいチリ。②ごくわずか)「微塵ミジンもない」 (3)ひそか。ひそかに。 (4)おとろえる。なくなる。「衰微スイビ」 (5)自分のことをへりくだる。「微力ビリョク」
イメージ
「かすか・ちいさい」 (微・黴・徽・薇)
音の変化 ビ:微・薇 バイ:黴 キ:徽
かすか・ちいさい
黴 バイ・ビ・かび・かびる 黒部
解字 「黒の旧字(くろ)+微の旧字の略体(ちいさい)」の会意形声。ちいさい黒い点の意で、これがたくさんできること。カビが生えたさまを表す。
意味 (1)かび(黴)。かびる(黴る)。「黴菌バイキン」「黴雨バイウ・つゆ」(黴が生える雨。=梅雨) (2)性病の一種。「黴毒バイドク」(=梅毒)
徽 キ・よい・しるし 糸部
コスモスをモチーフにした行政書士の徽章
解字 「糸(ひも)+微の旧字の略体(ちいさい)」の会意。紐を小さく結んで全体を表すしるしとしたもの。のち、紐にかかわらず全体を代表する小さなしるしをいう。
意味 (1)しるし(徽)。全体を代表する小さいしるし。はたじるし。「徽章キショウ」(衣服・帽子・提灯などにつける小さなしるし) (2)よい(徽い)。うつくしい。「徽音キイン」(美しい音楽)「徽言キゲン」(ためになるよい言葉)
薇 ビ・ぜんまい 艸部
ぜんまい(苗木の通販サイトから)
解字 「艸(草)+微の旧字(かすか)」の会意形声。うずまき状の新芽が地表から、かすかに盛り上がるゼンマイ。食用にする新芽に注目した字。
意味 (1)ぜんまい(薇)。山地に自生するゼンマイ科のシダ。若芽はうずまき状で食用とする。日本では山菜の代表格としてワラビと並び称される。「薇蕨ビケツ」(ゼンマイとワラビ。中国では若芽を食べる草の意で、貧しい人の常食) (2)カラスノエンドウ。若芽は食用となる。(3)「薔薇ばら・ショウビ・ソウビ」とは、「いばら」の転訛した語。バラ科の落葉低木。多くがつる性でトゲがある。夏に開花し、花は香りが高く、紅・白・黄色など多彩。多くの園芸品種が発達した。薔ショウは、かきねを這い上がるつる性の草の意。薇ビは、古書でカラスノエンドウのこと。茎に巻きひげがあり春になると高さ60 - 150cmに達する二年草。エンドウに似た小型の紅紫色の花を付ける。この二字をあわせた薔薇がバラの意で使われる。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
微 ビ・ミ・かすか 彳部
解字 甲骨文は、長髪の老人に後ろから手を添えており、老人が支えられながらゆっくり歩む形[甲骨文小字典]。金文から手の形(又)が攴ボク(手に棒を持つ形)に変化した。攴ボクは手に棒をもって打つ意であり、この変化は金文の筆者が字を形よくしようとして間違いをおかした。さらに篆文から行く意である彳が加わったが、意味は、甲骨文が示す「老人が支えられながらゆっくり歩く形」から転じて、わずか・かすか・細かい・よわい・おとろえる等となる。現代字は、攴⇒攵に変化した微となったが、これを字形にそって解字すると、「彳(ゆく)+山(老人の長髪)+兀(老人の体)+攵(支える手の動作)」となる。
意味 (1)かすか(微か)。わずか。ほのか。「微笑ビショウ」「微風ビフウ」 (2)小さい。細かい。弱い。「微細ビサイ」「微小ビショウ」「微塵ミジン」(①こまかいチリ。②ごくわずか)「微塵ミジンもない」 (3)ひそか。ひそかに。 (4)おとろえる。なくなる。「衰微スイビ」 (5)自分のことをへりくだる。「微力ビリョク」
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「かすか・ちいさい」 (微・黴・徽・薇)
音の変化 ビ:微・薇 バイ:黴 キ:徽
かすか・ちいさい
黴 バイ・ビ・かび・かびる 黒部
解字 「黒の旧字(くろ)+微の旧字の略体(ちいさい)」の会意形声。ちいさい黒い点の意で、これがたくさんできること。カビが生えたさまを表す。
意味 (1)かび(黴)。かびる(黴る)。「黴菌バイキン」「黴雨バイウ・つゆ」(黴が生える雨。=梅雨) (2)性病の一種。「黴毒バイドク」(=梅毒)
徽 キ・よい・しるし 糸部
コスモスをモチーフにした行政書士の徽章
解字 「糸(ひも)+微の旧字の略体(ちいさい)」の会意。紐を小さく結んで全体を表すしるしとしたもの。のち、紐にかかわらず全体を代表する小さなしるしをいう。
意味 (1)しるし(徽)。全体を代表する小さいしるし。はたじるし。「徽章キショウ」(衣服・帽子・提灯などにつける小さなしるし) (2)よい(徽い)。うつくしい。「徽音キイン」(美しい音楽)「徽言キゲン」(ためになるよい言葉)
薇 ビ・ぜんまい 艸部
ぜんまい(苗木の通販サイトから)
解字 「艸(草)+微の旧字(かすか)」の会意形声。うずまき状の新芽が地表から、かすかに盛り上がるゼンマイ。食用にする新芽に注目した字。
意味 (1)ぜんまい(薇)。山地に自生するゼンマイ科のシダ。若芽はうずまき状で食用とする。日本では山菜の代表格としてワラビと並び称される。「薇蕨ビケツ」(ゼンマイとワラビ。中国では若芽を食べる草の意で、貧しい人の常食) (2)カラスノエンドウ。若芽は食用となる。(3)「薔薇ばら・ショウビ・ソウビ」とは、「いばら」の転訛した語。バラ科の落葉低木。多くがつる性でトゲがある。夏に開花し、花は香りが高く、紅・白・黄色など多彩。多くの園芸品種が発達した。薔ショウは、かきねを這い上がるつる性の草の意。薇ビは、古書でカラスノエンドウのこと。茎に巻きひげがあり春になると高さ60 - 150cmに達する二年草。エンドウに似た小型の紅紫色の花を付ける。この二字をあわせた薔薇がバラの意で使われる。
<紫色は常用漢字>
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