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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

旧ソ連を歩いて:(17)極寒の東シベリア奥地行

2015-02-11 | 先住民族関連
毎日新聞 2015年02月10日
 ◆氷点下40度の町
 旧ソ連製のターボプロップ機「An−24」からの景色は単調なようで少しずつ変わっていった。雪にまみれた針葉樹林帯・タイガ。その中にゴルフ場のバンカーのように点在する、凍った大小の丸い池や沼。やがて、雪を頂いたピラミッドのような低い山地が続き、再びタイガに入る。森林を自在に蛇行する凍った川は複雑に枝分かれし、モノクロの大理石模様を描く。
 日が暮れたころ、真っ白な滑走路に雪煙を上げながら着陸した。東シベリア・サハ共和国の奥地ズィリャンカ。人口約4000人の小さな町だ。船着き場のような素朴な空港ターミナルから氷点下40度の屋外へ出ると、吐いた息の水分が口ひげで白く凍った。ただ、乾燥して風がなく、上下とも分厚いダウンで固めれば、まだ耐えられる寒さだった。地球温暖化の影響を受けつつも、氷点下50度まで下がることがあるという。
 サハ共和国は、ロシア人のほかにアジア系先住民族のヤクート(自称はサハ)の人々などが暮らす世界最大の自治体だ。面積は約310万平方キロと日本の8倍。首都ヤクーツクでもモスクワから飛行機で7時間かかり、時間帯は日本と同じになる。
 1月下旬、取材で訪れたズィリャンカは、ヤクーツクから空路さらに3時間。両者間には2時間の時差があり、その距離は札幌−大阪間に匹敵する。緯度では北極圏より少しだけ南、経度では北方領土・択捉島より東。東シベリアの奥地である。ホテルは長期出張者向けの寮を兼ねたものが2軒、カフェが1軒、レストランはない。食料品店だけは何軒もあった。
 ◆シベリアの「小ドンバス」
 「私は3歳ぐらいのとき、両親に連れられて(ウクライナ東部の)ルガンスク州からやって来ました。両親のお墓は向こうにあるし、親類や友人も住んでいる。一昨年までは毎年、休暇に訪れていました。今は彼らの生活を助けるため、時々送金し、電話もしています」
 ズィリャンカ中心部にある木造の新聞社の一室。サハのテレビ局の支局長を務める女性、ナタリヤ・ロマノワさん(45)は遠く離れた生まれ故郷の現況をまるで隣の州のように熱を込めて語り始めた。
 そこには歴史的な経緯があった。ズィリャンカには支え合う兄弟のような町が約60キロ離れて存在する。ウゴリヌイ。ロシア語で「石炭の」という名前の通り、露天掘りで石炭を産出する炭鉱の町だ。ズィリャンカは東シベリア海へ注ぐコリマ川に面した港町で、ウゴリヌイの石炭の舟運によって発展してきた。帝政時代から流刑の地とされ、ソ連前期のスターリン時代には強制収容所の囚人たちが重労働を課せられた。
 一方、内戦状態が続くウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州は「ドンバス」の愛称で知られる世界有数のドネツ炭田を擁する。帝政時代から開発が進み、旧ソ連屈指の重工業地帯となった。
 共に石炭を産出する両地方の接点は、ソ連時代の労働政策だ。ズィリャンカのような生活の厳しい遠隔地には好待遇を用意し、必要な労働者、技術者を集めた。「1970〜80年代、こちらの給料が良いのでドンバスから大勢がやってきました。だから、かつては『小ドンバス』と呼ばれていたんですよ」と語るロマノワさんはどこか誇らしげだ。
 ウクライナ東部の話が続いた。ルガンスク州に住む独身女性の友達は地元の炭鉱で働いていたが、紛争で職場は閉鎖され、無給状態に。「家庭菜園のジャガイモとビーツで何とかしのいでいるけれど、バターを買うお金も無いと……」。砲撃音が響く中で空腹を抱える遠くの友人へ、ロマノワさんは送金を続けている。
 ウクライナ南東部ザポロージェ州出身でズィリャンカに暮らす友人男性の場合は、電話した母親に「ロシアの分離主義者」とののしられた。両国のテレビや新聞が相手国を敵視するニュースを流す「情報戦」の生んだ小さな悲劇だ。一方で、男性は姉妹に頼まれ、ウクライナの徴兵から逃げてきたおいっ子を預かっているという。
 ロマノワさんは眉をひそめ、「ルガンスクに住む私と夫の知人はみんな、反ウクライナ(反ポロシェンコ政権)。声をそろえて『ウクライナなんて言葉を聞くのも嫌だ。将来はロシアの一部に入りたい』と言っている」と語気を強めた。
 その後、ズィリャンカで何人かの話を聞いたが、クリミア編入を含むプーチン政権の対ウクライナ政策を強く支持する人ばかりだった。メディアへの国の締め付けが厳しい現在のロシアでは、政権と異なる意見を持つ人はそもそも少ない。それでも、モスクワやサンクトペテルブルクでは「異論派」が一定の割合で健在だ。この町の歴史的な事情もあるが、大都市と地方の町村の温度差を感じた。
 ◆タイガの「離島」と北方領土
 韓国製カップ麺でしのいだ3泊の取材を終え、小型機でヤクーツクへ戻る。機内は冷え切っており、ヤクート女性のキャビンアテンダントはくるぶしまである黒い毛皮のコートを着ていた。急病人も乗っている。
 再び白銀の山々と大森林、凍りついた河川を眺めながら実感したのは、想像以上に広大なシベリアの姿だ。資源豊富とはいえ、冬は厳寒となる広すぎる地域を国土に抱えるロシアのジレンマは、その維持コストの高さから、西側の研究者に「シベリアの呪い」と表現された。
 ズィリャンカに即して言えば、大都市との連絡は空路中心で、はるばる陸路で届けられる物資の値段は2倍に跳ね上がる。荒々しいタイガにぽつんぽつんと点在するこうした町の存在は、大海原の中の離島とほとんど変わらない。大学に行くため町を出た若者が戻ってこないという、典型的な過疎化が進んでいた。
 こんな町がシベリアにいくつあるのだろうか。ノーベル賞作家のソルジェニーツィンの文学作品「収容所群島」さながら、市町村の「群島」がタイガとツンドラの海に浮かんでいる。
 それでも住民が暮らし続けるのはなぜか。やはりウクライナ系の血を引く地元紙編集長のミーラ・シャルケビッチさん(45)は即答した。「私たちは素晴らしい自然の中で暮らしています。魚釣りでも、狩猟でもすぐ近くでできる。女性だって楽しんでいますよ。夫は『どこへも行きたくない』と言っています」
 一方で、シャルケビッチさんは「文化的なものからは遠く、バーもクラブもない。若者の楽しみは何もありません」と認め、「ヤクーツクで学生生活を送る次女には、卒業後も仕事を探してそこに住むよう勧めている」と明かした。長女はインターネットを通じて知り合ったウクライナ人男性と結婚し、キエフで暮らしているという。ソ連当時の好待遇や生活支援の仕組みはほとんど消え、あえてズィリャンカに暮らすメリットは小さくなっている。
 身を寄せ合うように軒を連ねる木造の共同住宅、広場に立つ古ぼけたレーニン像、自然豊かで静かな環境、地元を愛する中高年と離れていく若者たち−−。ふと思い出したのは、2013年夏に「ビザなし訪問」で訪れた北方領土の国後、色丹両島の光景だった。ソ連・ロシアに占拠されて今年で70年。最果てともいえる辺境の町同士、状況はかなり似ている。
 ズィリャンカ一帯は炭田が支え、北方四島は国家戦略的な重要性や漁業が支えている。どちらも極めて不便な土地だが、骨をうずめるつもりの住民は少なくない。その上、彼らの多くは大都市住民に比べてより保守的、愛国的にみえる。
 北方領土問題が何らかの形で解決に向かった場合、大きな課題として必ず立ち現れるのが現在の住民の扱いだ。どうすれば共存共栄が可能か。今から少しずつ考えておくべきだと、シベリア上空で思った。【真野森作】
http://mainichi.jp/feature/news/20150210mog00m030006000c.html

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チョコ摂取が健康につながる ── 愛知・蒲郡で日本初の実証研究・その成果は!?

2015-02-11 | 先住民族関連
THE PAGE-2015.02.10 18:16
 もうすぐバレンタイン。街のあちこちの店頭にチョコレートが並び、何を買おうか迷ったり、手作りのチョコを作る人も多いのでは。そんな中、チョコレートの「健康効果」が注目されている。愛知県蒲郡市、愛知学院大学、菓子メーカーの明治が昨年3月から「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」を行い、このほど中間報告をまとめた結果、血圧低下、善玉コレステロール値の上昇などが見られたという。15世紀ごろからヨーロッパでは「薬」として重宝されていたチョコだが、健康に繋げるためにはどのような商品を選び、どんな食べ方をすればよいのか。これらの研究を続ける愛知学院大学心身科学部長の大澤俊彦教授に聞いてみた。
アジア系人種を対象としたチョコ大規模研究は世界初
 「カカオポリフェノールについては、25年ほど前から研究を続けてきました」と大澤教授。活性酸素を抑える働きをもち生活習慣病に有効であるとされるカカオポリフェノールは、ココアやチョコレートに多く含まれる成分だ。
 「ココアに含まれるカカオポリフェノールの抗酸化性については、20年前、第1回チョコレートココア国際シンポジウムで発表しました。おそらく世界初だったのでは」。やがてココアの効能については広く知れわたり、ココアブームのきっかけともなった。今年、このシンポジウムは記念すべき20回目を迎える予定だ。
 海外でのカカオポリフェノールに関する研究では、ハーバード大学によるパナマのクナ族の研究が有名。パナマのサンブラス諸島に住む先住民族・クナ族は毎日、すりつぶしたカカオの実にトウモロコシを混ぜた飲料を10杯ほど飲む習慣をもつ。彼らと、都会のパナマシティで現代的な食生活をしているクナ族出身者を比べた結果、島の原住民の方が血圧が低く、心臓病やがんの発生率が低いことが判明した。
 一般的に、塩分の摂取量が多いと血圧は高くなるもの。しかし、クナ族の伝統食は塩分がとても多く、パナマシティに移住したクナ族の食事の方が塩分は少ないはず。つまりこの結果は常識とは逆転したものといえる。カカオの実の大量摂取から得られたポリフェノールの効果が理由では、というのが研究結果だ。
 アジア系人種を対象としたチョコレートの大規模研究は今回が世界初。「これまで欧米人だけに認められてきたチョコレートの健康効果に対する研究結果が、日本人に対しても認められたことが最大の意義です」
 大澤教授が研究方法でこだわったのは、チョコレートを被験者らの日常生活の中になるべく自然に取り入れてもらうというスタイル。今回の実証研究は、愛知県蒲郡市内外の45~69歳までの347人(男性123人、女性224人)に1か月間、カカオポリフェノールを多く含むチョコレートを毎日一定量摂取してもらい、摂取前後の血圧や血液成分などの身体の状態を検証するというもの。
 ヨーロッパでも似た実験は行われているが、1日に100グラム、約500キロカロリーのチョコレートを被験者は食べなくてはならず、カカオポリフェノールの効果は認められたものの、食べ続けることで体重が増加するデメリットも生じていた。
 蒲郡市の調査では、このようなカロリーの取り過ぎを避けるため、1日に食べてもらう量を25グラムと抑え、その分、カカオポリフェノールの含有量がチョコレートの70%以上と高い「ダークチョコレート」を選択した。
 「この方法は成功でした。高血圧の人はハッキリと血圧が下がり、しかも同時に調査した体重、BMI(体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を示す体格指数)などの数値に影響は出ませんでしたから。血圧は単純に低くなればいいわけではありませんが、高すぎるのは問題です。今回の調査では、チョコレートを食べても正常血圧の人は変化が小さく、高血圧群の人は大きく血圧が下がるという結果に。まさに理想的です」
チョコは脳を活性化させてくれる!?
 血圧が下がったのは、カカオポリフェノールが血管を広げてくれたのが理由だと考えられる。
 「注目すべきは、HDLコレステロールの値が上昇したこと」と大澤教授。「善玉コレステロール」とも呼ばれるHDLは、体の中の過剰なコレステロールを回収して肝臓に戻す機能をもつ。対して「悪玉コレステロール」であるLDLコレステロールは逆に、肝臓から体の中の器官にコレステロールを運ぶ。
 HDLコレステロールが不足すると体内にLDLコレステロールが必要以上に溜まり、このLDLが酸化することで、血管が炎症を起こして細くなる。つまり血管が詰まりやすくなることで血圧が上がってしまうのは、この二つのコレステロールのバランスが乱れるからだ。「カカオポリフェノールは、強力な酸化抑制作用をもっています。ですからチョコレートを食べることでHDLコレステロールの増加に加え、LDLコレステロールの酸化も抑制してくれるのです」
 さらに被験者へのアンケートにより、チョコレートには精神的に活動的になるという効果があることも明らかになった。「カカオに含まれるテオブロミンという成分は精神安定作用を持っていますから。脳を活性化させてくれるので、毎朝チョコレートをひとかけら食べるのはおすすめです」
バレンタインきっかけに摂取が日常化すれば
 とはいえ、食べ過ぎはやはり良くないという大澤教授。効果的に摂取するには、今回の調査でも使われたような、カカオポリフェノール含有量の高いダークチョコレートを食べるのが望ましい。ちなみにホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールは一切含まれておらず、ミルクチョコレートの場合もごく少ない。参考になるとすれば、各商品の成分表示の部分。「カカオマス」と記された多いほど効果があるといえる。
 また、他食材との組み合わせを意識するのもいい。「たとえば蒲郡市の特産品であるみかん。柑橘の皮に含まれる抗酸化物質、カロテンは脂肪分と一緒にとると吸収しやすい。チョコレートには脂肪分も含まれるので、組み合わせることで、それぞれのいいところを効果的に摂取できます」
 同じく抗酸化物質を多く含むナッツ類やゴマとの組み合わせもおすすめだとか。「抗酸化物質はとても多くの種類があり、どれをどのくらいとることで、どんな効果があるか、ということまでは分かってはいません。ただ、一つの食品を過剰摂取すれば体を害してしまうこと、様々な食品から多彩な抗酸化物質をとるほど効果的であることは、確信しています。そうそう、赤ワインにもレスベラトロールというポリフェノールが入っていて、カカオポリフェノールとはかなり機能が違うようです。私はどちらも大好きなので、一緒に楽しんでいますよ」
 日本で食べられているチョコレートの約7割は、バレンタイン時期に売れるという。「つまり、それ以外の時期には、実はほとんど食べられていないんです。バレンタインをきっかけにチョコレートがもっと日常に根付いてくれたら嬉しいですね」
 同調査は、今年3月まで継続して行う予定。今後はカカオポリフェノールのさらなる効果や、被験者らにチョコレートを食べる習慣が身に付いたかどうかも調べるという。なお、カカオポリフェノールには認知症の予防への効果も期待されており、今後も研究の動向が注目される。
(編集プロダクションエディマート)
http://aichi.thepage.jp/detail/20150210-00000008-wordleaf

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平取町の川奈野さんに知事賞 オヒョウの皮で織物 アイヌ工芸展

2015-02-11 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2015年 2/10)

(写真)最優秀賞に輝いた川奈野さんと作品アットゥシ
 北海道アイヌ協会と道は9日、第48回北海道アイヌ伝統工芸展の入賞作品を決めた。伝統工芸品部門の最優秀賞(道知事賞)に、平取町荷負の主婦川奈野元子さん(75)の織物アットゥシが選ばれた。
 アットゥシは、オヒョウの皮で作ったもので、樹皮から糸にするだけでも2カ月を要し、さらに反物に織り上げ、縫製するのにそれぞれ2カ月かかるという労作。オヒョウの樹皮を採取するところから数えると、1年以上の制作期間が必要という。
 川奈野さんが工芸展に出品するのは2012年度に続いて2回目。今回初入賞で最高賞を射止めた。
 アットゥシは、材料の樹皮から糸に仕上げるのは通常、機械を使ってよっていくが、川奈野さんは全て手作り。丈夫な部分はあえてよらないようにしたため、「織り込む時に糸が絡みつき、余計に時間がかかってしまった」と話す。
 審査委員からは「手仕事の迫力を感じさせる力作。素材の持ち味が十分生かされ、技術的にもしっかりしている」(浅川泰北海道文学館学芸員)と絶賛されたが、川奈野さんは「自分で作ったものを、自分で評価するのはなかなか難しい。ただ、近所の人がすごいね、と言ってくれたことがうれしい」と笑顔を見せる。
 採取したオヒョウの皮で今も糸作りをしているが、労を要する手仕事だけに、「来年も出品するかは、まだ決めていない」という。
 今回の工芸展では、伝統工芸品部門に19点の応募があり、平取町の関根真紀さんが出品したイタ(盆)が優秀賞(道教育委員会教育長賞)、同じく平取町の藤谷誠さん制作のイタが奨励賞を受けた。
 また、一般工芸品部門には19点の応募があり、釧路市阿寒地区の小林慶子さんの作品ショルダーバッグが最優秀賞となった。
http://www.tomamin.co.jp/20150222036

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寺木・桃山学院大特任教授:部落史の研究、回顧 来月で退職、36年振り返る /大阪

2015-02-11 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2015年02月10日 地方版
 長年にわたって部落史研究をリードしてきた寺木伸明・桃山学院大特任教授(日本近世史)が3月で退職するのを前に記念講演会が8日、大阪市浪速区の大阪人権博物館で開かれた。寺木特任教授は「私の部落史研究−その回顧と展望」と題して研究の柱としてきた被差別の起源や身分論、近世の実態などについて語った。
 被差別の起源を巡っては10世紀ごろから、仏教の経典や法律に牛馬などの解体や肉食を「けがれ」ととらえる表現が見えることを挙げ、これらが影響して「差別につながる皮革業者らへの社会的排除が始まった」と解説。その上で「文化の違い、特に宗教や民族、社会の違いによって特定の差別が発生したり、しなかったりする。アイヌ民族や琉球文化の下では肉食の禁忌(タブー)はなかった」と指摘した。
 最後に研究生活36年を振り返り、「課題が多く、日暮れて道遠しの感があるが、これからも研究を進めていきたい」と意欲を見せた。【林由紀子】
http://mainichi.jp/edu/news/20150210ddlk27100332000c.html

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小林よしのりVS香山リカのきわどい論戦 「アイヌ問題」巡りエキセントリックな発言も

2015-02-11 | アイヌ民族関連
J-CASTニュース-2015/2/ 9 19:50
アイヌの人たちを1つの民族と捉えるかを巡って、漫画家の小林よしのりさんと精神科医の香山リカさんが月刊誌などで白熱した議論を繰り広げている。そこでは、かなりエキセントリックな発言も出ている。
「アイヌ民族はもういない」などと札幌市議が2014年8月にツイートしたことをきっかけに、アイヌ問題の論議はネット上などでも続いている。
香山さんは、「意見を撤回してもらう」と挑発

(写真)月刊誌などで「激論」交わす
小林よしのりさんは、札幌市議と同様な主張をしており、これに対し、香山リカさんは、月刊誌「創」15年1・2月合併号で対談を呼びかけた。これに小林さんが応じて、2月7日発売(首都圏など)の3月号で、17ページもの長文の「激論」が掲載された。
「小林さんに意見を撤回してもらうために今日は来ました」。香山さんは、1月15日に行われた対談の冒頭から、こう宣戦を布告した。こんな状況から、2時間の予定が3時間を超えるほどの議論になったという。
香山さんは、「アイヌは利権を得るための成りすましだ」などとデマが流され続けているとして、こうしたヘイトスピーチをする人たちが拠り所にしているのが小林さんだと主張した。一方の小林さんは、「なんでわしが」と苦笑したが、香山さんは、アイヌは民族であることを認めてもらいたいと小林さんに迫った。そうしない限り、対談から帰れないというのだ。
小林さんは、「ムチャクチャなこと言うなあ」とあきれながらも、アイヌの血は薄まっており、だれも日常的にアイヌ語を話さないとして、やはり民族とは認められないと説明した。これに対し、香山さんは、民族かどうかは主観的な帰属意識から決まるのが世界的な流れだとして、アイヌ協会に戸籍などから認められれば客観性もあると述べた。すると、小林さんは、「そんな主観的な話で日本は多民族国家だとか言ったって、どうにもならない」「アイヌ系の日本人がいるということで、その文化を大事にすればいい」などと反論して、議論は平行線のまま続いた。
「精神科医にかかってください」と皮肉?
小林よしのりさんは結局、「もう表現の弾圧だよな」と苦笑して、アイヌが民族であることを認めなかった。香山リカさんは、「私の力足らずで、小林さんの主張を撤回してもらえず残念です。悔しいです」と返すなどして、長時間の対談が終わった。
香山さんは、「創」3月号の自らの連載「『こころの時代』解体新書」でも、対談のことを書いている。そこでは、小林さんが2人のスタッフを連れてきたため、「学生が就職活動で言う『圧迫面接』とはこんな感じなのか」との感想を持ったと明かした。さらに、小林さんやスタッフは、対談直後からブログやツイッターで香山さんに批判的な意見を言い始めたとして、その言動に疑問を投げかけている。
一方、小林さんは3月号の発売日にブログを更新し、香山さんが連載で書いたことに対し、「アンフェア、あるいは『卑怯』と言える」と批判した。それは、「印象操作をして、読者に自分の正しさをアピールするため」だと考えるからだという。スタッフ同席を「圧迫面接」みたいだと香山さんが漏らしたことについては、「笑ってしまう言い訳ですが、勝負にこだわりすぎて、緊張してたんでしょうね」と揶揄した。さらに、「被害者意識が強烈な人だなあ」として、「悪いこと言わないから一度、精神科医にかかってください」と皮肉めいた言葉をつづっている。
こうした「暴言」とも捉えかねない発言について、香山さんは、2月9日夕現在でツイッターなどでは特に触れていないものの、対談について香山さんを支持する声を盛んにリツイートしている。
http://www.j-cast.com/2015/02/09227467.html

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マレーシア(上) 世界自然遺産「グヌン・ムル国立公園」 密林に抱かれた秘境

2015-02-11 | 先住民族関連
西日本新聞=2015年02月09日(最終更新 2015年02月09日 11時17分)

(写真)聖母マリア像のような「クリアウオーター・ケーブ」の石筍
 ボルネオ島北西部のマレーシア・サラワク州を訪ねた。西端にある州都・クチンから、空路で北東へ。眼下には深い森が延々と続く。1時間半後、降り立ったのはムル空港。2000年、世界自然遺産に登録されたグヌン・ムル国立公園の玄関口だ。車で5分ほどの公園本部から、早速密林へと分け入った。目指したのは、洞窟の入り口(高さ174メートル、幅122メートル)が世界最大とされる「ディア・ケーブ」だ。
 同公園は、福岡市の1・5倍ほどの面積で、州内最大。巨木が生い茂る熱帯雨林の地だが、洞窟までの道は、地表から1メートルほどの高さに木道が整備されている。足元はスニーカーで十分だ。マレーグマに遭遇しないかと不安だったが、ガイド歴約20年のフィリップ・ロウイングさん(52)は笑った。「ここは先住民族が長く狩猟を続けてきたから大型動物はいないよ」
 ■‐‐‐■
 高さ数十メートル、樹齢は300年を超える大樹の間を縫うように木道は続く。周囲に目を凝らすと、直径2センチほどもあるダンゴムシや、手のひらほどの長さのナナフシなど、規格外の生物にも驚かされる。森は涼しく、澄んだ空気が心地いい。
 約1時間歩いた午後4時過ぎ、切り立った断崖にぽっかりと口を開けたディア・ケーブに到着。「上を見て」。ロウイングさんの声に促され、仰ぎ見ると、コウモリが飛び交い始めた。
 夕刻迫る頃、餌を求めて200万匹が飛び立ち帯状に移動する様は「ドラゴンフライ」と呼ばれる。
 リンカーン元米大統領の横顔にも見える壁面のシルエット、その前で渦巻くように舞うコウモリの大群‐。自然が織りなす一大ショーは、天候や時間によって見られないことも多いという。途中、スコールにうたれたものの、幸運だった。
 ■‐‐‐■
 「長さ」を誇る洞窟もある。全長107キロにも及ぶ東南アジア最長の「クリアウオーター・ケイブ」入り口へは、公園本部からボートで30分ほど川を上りアクセス。何とも冒険心がくすぐられる。
 200段ほどの階段を上り洞窟内へ。暗闇で勢いよく流れる川の音が響きわたる。この豊富な水が、地底の岩を削り、長大な洞窟を築いたという。壁面に刻まれた無数の溝や穴など、荒々しい姿が自然の力強さを語っている。
 一方、別のルートには、ライトアップされた聖母マリア像のような石筍(せきじゅん)がたたずむ。長い年月が作り上げた天然の“オブジェ”。こちらは、優しく神秘的だった。
 帰り際、ボート乗り場の脇にある泉でひと泳ぎした。透明な水をたたえた天然のプールだ。冷えきった山水も、熱帯の山奥では心地よかった。
 今回訪れた場所は、数ある洞窟群のごく一部。同公園は、半世紀ほど前からの調査を経ても、全体の約6割がなお未開の地といわれている。密林に抱かれた秘境。そのスケールは大きく、奥深い。
 ●スリル満点 「空中散歩」
 ディア・ケーブへ向かう道の途中には、ジャングルならではのお勧めスポットがある。林立する巨木をつり橋で渡り歩く「キャノピー・ウオーク」。地上25~30メートル、全長480メートルの“空中散歩”は、スリル満点のひとときだ=写真。つり橋の横幅は30センチほど。両側に張られたネット越しには、足元に広がる森や川が透けて見える。歩くたびに上下に弾む橋の揺れに、歩幅もぐっと狭まる。100メートル前後の橋を次々に渡ること20分、最後まで縄の手すりが心強かった。
 ●メモ
 グヌン・ムル国立公園へは、マレーシア航空系列のマスウイングスが、サラワク州都クチンの空港からムル空港へ1日2‐5便を運航している。小型のプロペラ機が愛らしい=写真。
 マレーシア航空=http://www.mas-japan.co.jp/
 マスウイングス=http://www.maswings.com.my/en
http://www.nishinippon.co.jp/nlp/travel_report/article/144449

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世界宣教協議会、ツバルとフィジーで気候変動被害者との連帯プログラム 世界中から神学生・卒業生を募集中

2015-02-11 | 先住民族関連
クリスチャントゥディ 2015年2月9日15時16分

(写真)ツバルの首都フナフチの公民館。海水が地面の下から噴き出しでいるという。(写真:太平洋教会協議会提供)
世界宣教協議会(CWM、シンガポール)は、4月から6月まで南太平洋のツバルとフィジーで気候変動の被害者たちとの連帯プログラムに参加する神学生や神学校の卒業生を世界中から募集している。申し込みの締め切りは2月28日まで。
「フェイス・トゥ・フェイス・フィジー2015(Face to Face Fiji 2015)」と名付けられたこのプログラムは、世界中の若手の神学者たちに、太平洋の島国で気候変動と闘う人たちと連帯して立ち上がり、不釣り合いな形で辺境にある社会に対して悪影響を及ぼしている気候変動を、正義の問題として理解することができるようにすることを目的としている。
これは、いのちを肯定する社会をつくろうと試みている被害者たちに寄り添うことによって、「帝国」のただ中で宣教を展望し直すためのCWMの運動の一環。「フェイス・トゥ・フェイス」プログラムには、オリエンテーション、さまざまな島の地域社会への連帯訪問と、彼らの現実や闘いの中に飛び込むこと、オンラインによる環境正義の宣教奉仕の学位プログラム、そしてフィジーで気候変動に関する会議に参加することが含まれている。
対象は、現役の神学生かまたはすでに神学校を卒業した人で、按手礼を受けた牧師は除く。期間は2015年4月21日から6月3日まで。場所は、フィジーの首都スバにある太平洋神学院(Pacific Theological College)を基盤として、参加者たちはツバルやフィジーで気候変動によって移住を余儀なくされた地域社会を巡る。神学者のグループが参加者たちと共に、その地域社会で生活し、体験談や洞察、視点や新たな展望を、気候変動と闘うその人たちから引き出す。
CWMの「力をつける訓練ユニット」がこの「フェイス・トゥ・フェイス」プログラムを統括している。ただし、実際にそれを実施するに当たっての責任は、CWM、派遣元の教会や神学校、受け入れ先の神学院、そして参加者が共有するものだとしている。
CWMが参加者の国際的な旅行を手配しまかなう。CWMはまたプログラムの期間中、宿泊設備と食費を負担し、これには現場実習に配置される間の給付金も含まれるという。
CWMによると、参加者は自分のパスポートや必要に応じて通過ビザも含めた、必要なビザの手配を行う。支援金は所属教会や神学校に求めるものとし、CWMはパスポート代を負担したり参加者のビザに必要な手続きは行わない。参加者は、CWMが負担するもの以外の追加費用は自分で持参する必要がある。また、参加者は神学校の担当教員による指導の下で、自らの経験を批判的に省察する論文を作成することが期待されるという。
このプログラムはいかなる学位の一部をなすものではないが、その論文は、参加者の母校である神学校との事前の合意に従って、参加者の授業内容の評価の過程に含まれることがあり得る。CWMはこれらの論文を出版することを検討することもあり得るという。
「気候変動は被造物の共同体が今日体験している地球規模の現実です。けれども、地球温暖化についての私たちの支配的な分析は、それをよくある自然災害の事例として示す傾向があります。気候変動を否定する科学者たちや、神が定めた運命として気候変動を解釈する宗教指導者たちがいます。支配的な社会の生態学的な罪のために太平洋諸島の社会が海水の氾濫に直面し、死のただ中でいのちを保護し守るために、富裕な国々が生きるか死ぬかの闘いの先頭に立っているのは、異なる視点からなるこの不協和音のただ中においてなのです。自らの生きる権利を肯定する彼らの決意は、彼らの信仰と先住民族の伝統に深く根ざしています。気候の不正義に対する彼らの回復力を通じて、彼らは『帝国』の暴力をあからさまにするのです」と、CWMはこのプログラムの背景について述べている。
そして、「世界宣教協議会は、太平洋諸島の社会の闘いと回復に教えられつつ、気候の不正義に対する運動を主導しています。この運動は気候の不正義という現実に対する新たな神学的・宣教的な関わりを発展させ、帝国のただ中における私たちの信仰共同体を宣教共同体へと変革していくためのものです」と、CWMはこのプログラムが一環をなしている運動について説明している。
参加申し込みなど詳しくは、CWMのウェブサイト(英語)を参照。
http://www.christiantoday.co.jp/articles/15258/20150209/face-to-face-fiji-2015.htm

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