北海道新聞 2017/08/16
再埋葬に使う墓標「クワ」の仕上げ作業を行う葛野さん(右)
【新ひだか】北海道大学が保管しているアイヌ民族の遺骨のうち、十勝管内浦幌町で発掘された63体が地元に返還されることから、日高管内などのアイヌ民族有志の団体「コタンの会」が再埋葬する際に慰霊の儀式で使う墓標「クワ」を制作した。遺骨は19日、浦幌町の町営浦幌墓園に再埋葬される。
コタンの会はアイヌ民族の遺骨返還を求める取り組みを続けており、クワ作りの実績を見込まれ、浦幌アイヌ協会側から制作の打診があったという。
コタンの会によると、クワは死後、「天界」に行く際に使うつえ。墓地に立てるクワの長さは2メートル10センチ~2メートル20センチ。重さは1本で30~50キロ。会員数人がドスナラと呼ばれる木の皮をはぎ、ヤスリで削るなどして13日に完成させた。
クワは、先端がY字形の男性用と丸みを帯びた女性用があり、計7本を用意した。同会の葛野次雄副代表(63)は「伝統のある慰霊の儀式で再埋葬するので、安らかに眠ってほしい」と語った。(升田一憲)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/125847
再埋葬に使う墓標「クワ」の仕上げ作業を行う葛野さん(右)
【新ひだか】北海道大学が保管しているアイヌ民族の遺骨のうち、十勝管内浦幌町で発掘された63体が地元に返還されることから、日高管内などのアイヌ民族有志の団体「コタンの会」が再埋葬する際に慰霊の儀式で使う墓標「クワ」を制作した。遺骨は19日、浦幌町の町営浦幌墓園に再埋葬される。
コタンの会はアイヌ民族の遺骨返還を求める取り組みを続けており、クワ作りの実績を見込まれ、浦幌アイヌ協会側から制作の打診があったという。
コタンの会によると、クワは死後、「天界」に行く際に使うつえ。墓地に立てるクワの長さは2メートル10センチ~2メートル20センチ。重さは1本で30~50キロ。会員数人がドスナラと呼ばれる木の皮をはぎ、ヤスリで削るなどして13日に完成させた。
クワは、先端がY字形の男性用と丸みを帯びた女性用があり、計7本を用意した。同会の葛野次雄副代表(63)は「伝統のある慰霊の儀式で再埋葬するので、安らかに眠ってほしい」と語った。(升田一憲)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/125847