先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ語の世界観、大学教授ら語る 幕別で講演会

2024-08-21 | アイヌ民族関連

安達杏奈 有料記事

北海道新聞2024年8月20日 22:00(8月20日 22:28更新)

浦幌町で暮らしていたアイヌ民族の母や曾祖父たちについて語る瀧口夕美さん

 【幕別】アイヌ語やアイヌ民族の暮らしについて理解を深める講演会「アイヌのことばと物語を伝承する」が町百年記念ホールで開かれた。

 国のアイヌ政策推進交付金を活用した町の事業。1日に開催し、町内外の約90人が参加した。千葉大名誉教授で漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語を監修した中川裕さん(69)と浦幌町のアイヌ民族を母方のルーツに持つアイヌ語講師の瀧口夕美さん(52)が登壇した。

 中川さんは「神」と訳されるアイヌ語の「カムイ」について説明。「意志を持って活動すると感じられるものがカムイ。動植物や道具類もカムイだった。環境と訳した方が近いだろう」とアイヌ民族の世界観を語った。

 瀧口さんは、・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1052581/


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不気味だけどかわいい霊獣、幻獣、怪獣が大集結! 「驚異と怪異ー想像界の生きものたち」国立アイヌ民族博物館で9月開催

2024-08-21 | アイヌ民族関連

東京アートビート2024年8月20日

会期は9月14日~11月17日。プエルトリコのヴェヒガンテ衣装や、ソロモン諸島のトビウオ漁用釣具、インドネシアの舞踏劇ワヤン・オランの衣装《ジャタユ》など、世界各地の人びとが創り出した不思議な生きものたちが集結する

国立アイヌ民族博物館で、第9回特別展示「驚異と怪異―想像界の生きものたち」が開催される。会期は9月14日~11月17日
人類は、常識や慣習から逸脱した異なるものをどのように認識し、説明し、描いてきたのか。本展は、人魚や龍、河童など、想像界の生きものの多様性について祭具、衣装、絵画、彫刻、書籍を通して紹介し、人間の想像と創造の力の源泉を探る。奇妙で怪しい、不気味だけどかわいい、世界の霊獣・幻獣・怪獣が大集合する。

左から、ヴェヒガンテ衣装(プエルトリコ) 国立民族学博物館蔵、トビウオ漁用 釣具(ソロモン諸島) 国立民族学博物館蔵、動物形土製品[国指定重要文化財] 千歳市教育委員会蔵、舞踏劇ワヤン・オランの衣装《ジャタユ》(インドネシア) 国立民族学博物館蔵、張子人形《ショロショロ狐》(鳥取県) 国立民族学博物館蔵

本展のみどころは、プエルトリコのヴェヒガンテ衣装や、ソロモン諸島のトビウオ漁用釣具インドネシアの舞踏劇ワヤン・オランの衣装《ジャタユ》など、暮らしの道具や衣装にみられる世界各地の人びとが創り出した不思議な生きものたちが集結すること。日本からも、国指定重要文化財である動物形土製品、鳥取県の張子人形《ショロショロ狐》などが展示される。水に潜み、天に羽ばたき、地を巡る、想像界の生きものの多様性を探求しよう。

また、北海道会場限定コンテンツとして、変幻自在の怪獣ビビちゃん、開拓使たちがつくりだした「北海道イメージ」の関連資料、現代のイラストレーターが描くアイヌの伝承に伝わるクリーチャー紹介など、北海道のオリジナル・コンテンツも展示される。

アイヌのなかでも、千島アイヌのみに伝わる怪物である「フジル」の木製仮面も展示。「フジル」はいつも仮面をつけていて、その下は「のっぺらぼう」と言われている。千島アイヌの伝承を採録した鳥居龍蔵のフィールドノートとともに展示される稀少な機会だ。

そのほか、博物誌や世界地図、現代アーティストたちの作品に探るアジア・中東・ヨーロッパの比較怪物学も紹介。未知なる世界の驚異や、常ならざる怪異はどのように描かれ、理解されてきたのか? 世界の霊獣・幻獣・怪獣に会いに行こう。

「驚異と怪異―想像界の生きものたち」

国立アイヌ民族博物館(エリア:北海道)

2024年9月14日(土)~2024年11月17日(日)

開催前

https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/regnum-imaginarium-news-202408


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【ノーザンテリトリー】ウルルの砂漠の風景が先住民の芸術作品に命を吹き込む、新たな先住民体験「サンライズ・ジャーニー」が初公開

2024-08-21 | アイヌ民族関連

PR TIMES 2024年8月20日(火)18時16分 

ウルル-カタ・ジュタ国立公園の滞在拠点となるエアーズロック・リゾートを運営するヴォヤジーズは2024年8月1日、ウルルの砂漠の風景がアボリジナルのアート作品に命を吹き込む新たな先住民体験、「サンライズ・ジャーニー」を初公開しました。

~有名アルアング・アーティストと一流の映像体験クリエーター、マンディライツのコラボによる最先端のアニメーション技術を駆使した没入型ストーリーテリング体験~

 この「サンライズ・ジャーニー」は古くからこの地に暮らすアナングの人々と土地とのつながりを讃える全く新しい没入型ストーリーテリング体験で、アナングの有名な3名の女性アーティストと一流の映像体験クリエーター、マンディ・ライツ氏のコラボテーションにより実現しました。

 砂漠の風景をサッカー場3面分(200m×300m)の巨大なキャンバスに見立て、最先端のアニメーション技術を駆使して現代アボリジナルアーティストの作品を万華鏡のように描き出すこのスピリチュアルな体験は、ウルルの夜明けと共に始まる約2時間のエンターテイメントショーです。

 ヴォヤジーズ社は2023年5月に「ウィンジリ・ウィル(Wintjiri Wiru)」をローンチする際に、先住民との協力と先住民の文化的知的財産(ICIP)の尊重に関する業界の基準を設定しましたが、この度スタートした「サンライズ・ジャーニー」はエアーズロック・リゾートのコミュニティへの参加、リーダーシップ、尊重ある観光へのコミットメントに基づくもので、上記の基準を満たしています。

 地元出身のミュージシャン、ジェレミー・ウィスキー(Jeremy Whiskey)による音楽とともに、壮大なショーの舞台となるウルルでアナング文化を体感いただける「サンライズ・ジャーニー」の詳細は以下のとおりです。

<サンライズ・ジャーニー(2時間)>

■料金:大人1人125オーストラリアドル、子供1人75オーストラリアドル(ホテルからの往復バス送迎と朝食を含む)

※朝食メニューは季節により変わります。

※現在提供している朝食には、クァンドン・チアとココナッツ・プディング、スモーク・カンガルー、ヴィンテージ・チェダーとブッシュ・トマトのクロワッサン、オーストラリアン・チャイ・ティーなどを含みます。

<芸術、自然、文化-現代へのオマージュ>

 自然環境に対する深い理解と感謝はアナングカルチャーの本質です。セリーナ・クリジャ(Maruku Arts所属)、デニス・ブレイディ(Kaltukatjara Art所属)、ヴァレリー・ブランビー(Walkatjara Art所属)の3人の有名な女性アーティストにより描かれ、アナングの人々の言葉であるピジャンジャラ語で“Ngura Nganampa Wiru Mulapa”と題されたこの絵は「私たちの国は本当に美しい」という意味で、アーティストたちとこの土地とのつながりを現代風に表現しています。

「サンライズ・ジャーニー」では、この絵画がレーザー、光、ビデオ・プロジェクションを使って砂漠の風景に投影され、アーティスト自身によるナレーションと共に大地に映し出されます。

<最先端技術を駆使した音と光のアート>

 「サンライズ・ジャーニー」に使用されている最先端技術は、光の芸術の世界的リーダーと称されるマンディーライツ(Mandylights)によるものです。シドニー・ハーバーブリッジを始めとする象徴的なランドマークのライトアップやシドニーのビビッド2024での大規模なダーク・スペクトラムのインスタレーションの他、バックストリート・ボーイズのラスベガス・レジデンシー、ドバイの大晦日などはマンディーライツの作品の一例です。

 環境に配慮した方法でウルルに建設された屋外円形劇場では、6台の30Wレーザー、7台の12KWプロジェクター、30台のフィールドライトが連動し、壮大なストーリーを天然のキャンバスに描き出します。

また、最先端のオーディオ・サラウンド・システムは、まるで映画館で映像を見ているような没入体験を提供します。

見事なビジュアルを作り上げるために、マンディライツのデザイナーは絵画の高解像度写真を手作業でトレースし、170以上のデジタルピースに分割しました。さらに、それらの映像は音楽のテンポとアーティストのナレーションに合わせて、ビデオとレーザーのソフトウェアでアニメーション化されました。

 「我々は私たちのカントリーと知識を世界中からこの地を訪れる人々と分かち合いたいという情熱に燃えています。また、私たちは皆様を私たちの文化に招き入れ、私たちの生活様式を皆様と分かち合うために、このサンライズ・ジャーニーを作りました」(カルトゥカジャラ・アートのデニス・ブレイディ(Denise Brady)氏のコメント)

 「フィンチが灌木から顔を出し、オカメインコの群れがレーザー光線に浮かび上がり、乾いた小川の川床と砂丘の波打つラインが映し出された時、観客たちは原画の要素が最新のアニメーション技術によって命を吹き込まれるのを目の当たりにするのです」(マンディライツのCEO、リチャード・ネヴィル(Richard Neville)氏のコメント)

 「サンライズ・ジャーニーによって、私たちは本格的で意義深く、責任あるカルチュラル・ツーリズムへのコミットメントを高めることができます。この地域を代表するアーティストたちと協力し、自然環境と彼らのユニークなつながりを分かち合うことができるのは、本当に名誉なことであり光栄なことです」(ヴォヤジーズ・インディジナスツーリズム・オーストラリアのCEO、マット・キャメロン・スミス(Matt Cameron-Smith)氏のコメント)

さらに詳しい情報はこちら(https://www.ayersrockresort.com.au/experiences/sunrise-journeys)よりご覧いただけます。

また、高解像度画像はこちら(https://www.dropbox.com/scl/fo/q6m7in1e4k371w1h6wez9/AHDB06Q6F6_Xpp5YDhT_cVo/1.%20Sunrise%20Journeys%20Launch?rlkey=qzwhn9qwgmsm42cojeom0z95x&e=1&subfolder_nav_tracking=1&dl=0)より、公式ビデオはこちら(https://www.dropbox.com/scl/fo/q6m7in1e4k371w1h6wez9/AByshopvm6IKf6vEAKDkMcc/Video%20-%20B-Roll%20and%20Interviews%20with%20Richard%20Neville%20and%20Matt%20Camerom-Smith?rlkey=qzwhn9qwgmsm42cojeom0z95x&e=1&subfolder_nav_tracking=1&dl=0)よりダウンロードいただけます。

※画像をご使用の際は以下の画像クレジットを明記願います。

- 1-8: Sunrise Journeys makes it’s stunning dawn debut

- 9: Sunrise Journeys artwork hanging at GoCA together with the three artists: L-R: Selina Kulitja (Maruku Arts), Valerie Brumby (Walkatjara Art and Denise Brady (Kaltukatjara Art)

- 10: Sunrise Journeys artists at work on the collaborative piece at Ayers Rock Resort, Uluru

https://news.biglobe.ne.jp/economy/0820/prt_240820_4949359712.html


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伝統儀式イチャルパ厳かに ラポロアイヌネイション

2024-08-21 | アイヌ民族関連

十勝毎日新聞 2024/08/20 19:29

伝統儀式イチャルパ厳かに ラポロアイヌネイション 2

 【浦幌】浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」(差間啓全代表、会員14人)は18日、町内の浜厚内生活館前で祈りの儀式「カムイノミ」と先祖を供養する「イチャルパ」を行った。
...

●この記事は会員限定です。

https://kachimai.jp/article/index.php?no=615175


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痩せていく方言

2024-08-21 | アイヌ民族関連

宮崎日日新聞 2024/08/20

 盆休みを終え、多くの人は昨日から通常モードに切り替わった。楽しかった分、帰省の疲れが出るころか。県外から帰省した本県出身者は、少しだけ元に戻った方言にふたをして出勤、通学したかもしれない。

 県外から帰ると、家族や友人らの方言やイントネーションにほっとする。とはいえ、すぐに切り替えられないときもある。方言が分からない家族と一緒であれば、日ごろなじんだ言葉が口につき、古里の家族と会話を交わしてもむずむずするような居心地の悪さ。

 「手をふつー上(うえ)せっ 横びんからおろす」「せっぺぐるーっと ふとか円をかくごっじゃ」。先週日曜日、都城市山田町で開かれた同地区一斉ラジオ体操にお邪魔した。おなじみのピアノ伴奏に都城弁の号令がかかる。2015年、ご当地ラジオ体操として作られたものだ。

 ごて(体)、あとじい(かかと)、まいっど(もう一度)など、次から次に方言が繰り出される。参加した70、80代は時折入る「じょしゅじゃ(上手だ)そりゃ」という合いの手にくすくすと笑っていたが、祖父母と同居していないという中学生は「分からない単語ばかりだった」と、お手上げ状態。

 北海道のアイヌ語や沖縄の島言葉などは「消滅危機言語」と位置付けられ、県内の各方言も同様に痩せ続ける。この夏の酷暑、都城の人たちは「ぬきもぬき」と表現したと想像する。「すごく暑かった」では届かないニュアンスが文化の豊かさと改めて思う。

https://www.msn.com/ja-jp/health/other/痩せていく方言/ar-AA1p50a0?ocid=BingNewsVerp


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オーストラリア列車旅:豪華寝台列車ザ・ガンで赤土のアウトバックへ

2024-08-21 | 先住民族関連

ニューズウィーク 2024/08/20

今年で95周年を迎えたオーストラリア中央部を走る大陸縦断鉄道ザ・ガン

日本列島とほぼ同じ2,979kmを結ぶ豪華寝台列車で、壮大なアウトバックを駆け抜ける体験は一生もの。一度は乗ってみたい列車のひとつだ。

今月(8月)4日に「ザ・ガン95歳の誕生会」が開かれるのに合わせ、私も久しぶりにザ・ガン号に乗り込み、会場となるアリス・スプリングスを目指した。

今回私が乗車したのは、ダーウィンからアリス・スプリングスまでの1,413kmの区間。1泊2日の列車旅だ。

The Ghan - What a way to escape

https://www.youtube.com/watch?v=psAee772t0U

ザ・ガンの旅 1日目:ダーウィンを出発、キャサリンへ

トロピカルな雰囲気あふれる熱帯の町ダーウィン。この町の郊外にある駅「ダーウィン・ベリマ・ターミナル」から、ザ・ガンの旅が始まる。

早朝、前泊していたホテルからザ・ガンのゲストのために用意された朝食会場へと向かう。ほんのりと明るくなり始め、群青から紫、紅のグラデーションが幻想的な朝焼けの空が広がっていた。

朝食を終え、ダーウィン市街地からおよそ20km離れたところにある乗車駅「ダーウィン・ベリマ・ターミナル」に到着。すっかり昇り切った太陽の光を燦々と浴びて、先頭車両が見えないほど長いザ・ガン号が待っていた。

トレイン・マネージャーであるトム・ボースウィック氏によると、列車の全長は700m以上。最長のパッセンジャー・トレインとして、平均36両の客車を牽引しているそうだ。

それぞれ割り当てられた客車の前でバスを降り、簡単なチェックインを済ませた後、自分のキャビンへと乗り込む。しばらくすると、この客車を担当するスタッフが挨拶を兼ねて現れ、キャビン内の設備について説明してくれた。

次にドアをノックしたのは、この列車のヘッド・シェフだった。彼は私のアレルギーについて尋ね、列車内でこれから提供されるメニューが大丈夫か確認しに来てくれたのだ。こうした細やかな配慮は、何らかの食物アレルギーがある人にとってはとくに、本当に素晴らしいサービスだと思う。

さすが、世界に名だたるラグジュアリーなクルーズ・トレインだ。

出発の警笛が椰子の木や熱帯植物が生い茂るダーウィンに別れを告げ、ゆっくりと列車が動き出す。これから始まる豪華寝台列車の旅に、いやでも胸が高鳴る。

列車は徐々にスピードを上げ、出発から1時間も経たないうちに車窓に流れる風景はトロピカルな雰囲気から一変し、少し乾燥した雑木林が広がり始めていた。

ダーウィンからアリス・スプリングス間では、キャサリン駅で途中下車してエクスカーションに参加できるが、到着前にランチタイムとなるため、食堂車へと向かう。

食堂車の名は「クイーン・アデレード・レストラン」。高級感あふれるクラシックな雰囲気の中で食事を愉しめる。真っ白なテーブルクロスと銀のカトラリーが、これから始まる列車旅への期待をさらに膨らませてくれる。

ランチを終えてキャビンに戻り、車窓に流れる風景を眺めているうちにキャサリン駅に到着。

キャサリンでのエクスカーションの一番人気は、何といっても渓谷クルーズだ。「ニトミルク・ロックアート・クルーズ」は、リバークルーズを楽しみながら、この地で暮らした先住民によって描かれた数千年前のロックアートを見ることができる。

この地の先住民たちが数千年前に描いたロックアート。上の岩壁に描かれているのは男とカンガルーなどの動物達。下は神話にも登場する虹蛇「レインボー・サーペント」。(2024/8/3 筆者撮影)

エクスカーションから列車に戻った乗客たちは、ラウンジで寛ぎながら思い思いに渓谷クルーズの印象を語り出し、今朝まで見知らぬ者同士であった人たちと長年の友のように会話が弾む。

ラウンジで一杯やりながら、束の間の旅仲間と会話を楽しんだり、または自分のキャビンでリラックスしながら、時間を気にせず心ゆくままに列車の旅を楽しめるのがザ・ガンの魅力でもある。

徐々に日が傾き、そろそろディナーの時間だ。乗客たちは順番に食堂車へと移動し始めた。

ディナーは、本格的な3コース。オーストラリアの食材をふんだんに使ったメニューのお供はもちろん、上質なオーストラリア産ワインだ。

列車内で提供される料理とは思えないほど、満足度の高い食事を終え、キャビンに戻ると、横長のシートが心地良さそうなベッドへと作り変えられていた。

ベッドの高さは、窓の高さに合わせられているため、寝転びながら外の風景を眺められるのも良い。

ザ・ガンの旅 2日目:アリス・スプリングスへ

朝、目が覚めると、窓の外がうっすらと明るくなり始めていた。慌てて飛び起き、半分だけ下げてあったブラインドをあげる。もうすぐ日の出だ。アウトバックならではの鮮やかな色彩を帯びた空と赤土の大地が創り出す、幻想的な朝の風景が車窓いっぱいに広がる。

ラウンジ・カーへと移動すると、まだ誰もいない静かな空間に朝の柔らかな陽光が差し込み始めていた。

朝食後、キャビンで寛いでいると、もうすぐアリス・スプリングスに到着するというアナウンスが流れ、それからほどなくして、ほぼ定刻通りにザ・ガン号はアリス・スプリングス駅に滑り込んだ。

この駅で降車する乗客はもちろん、この先も旅を続ける乗客もここで一度列車を降り、2度目のエクスカーションへと出かける。

アリス・スプリングスでは、町の郊外に位置する雄大なチューワイッジャTjoritja(旧名:ウェスト・マクドネル)国立公園へのエクカーションが最も人気だという。このエリアは、長い歳月をかけて地球が創り上げた太古の山脈と先住民文化が色濃く残る、魅力あふれる場所だ。

シンプソン・ギャップをはじめとするこの国立公園は、私自身、何度か訪れたことのある場所ではあるが、いつ訪れても豊かな自然と素晴らしい景色に感動し、先住民の人々が受け継いできた知恵と文化に心を動かされる特別な場所となっている。

レッド・センターの雄大な自然と文化を堪能して夕方には町に戻り、ザ・ガン95周年の祝賀ディナーへ。ザ・ガン、95歳のお誕生日、おめでとう!〈了〉

ザ・ガン The Ghan - Journey Beyond Rail

※ザ・ガンは、ここで紹介した1泊2日コースもあるが、最もポピュラーなのは、ダーウィンからアデレードまで2,979km全線を走破する2泊3日または3泊4日のコース。中でも3泊4日かけて走破する「ザ・ガン エクスペディション」が、最も泊数が長く、充実した列車旅を体験できておすすめだ。今回、私が体験したテレグラフ・ステーション歴史保護区でのアウトドア・ディナーも通常運行の「ザ・ガン エクスペディション」に含まれている。

<予約の裏技>
ザ・ガンは、1年以上前から予約している人が多く、なかなか予約が取れないと嘆く声も聞かれる。日本から予約するなら、ザ・ガンの旅に特化したパッケージツアーに申し込むのが最も手っ取り早い。個人で予約する場合は、かなり早い段階から動くのが一番だが、直近にキャンセルが出る場合もあるそうなので、こまめにチェックしているとポツッと空きを見つけることができるようだ。

【ザ・ガンでいくオーストラリア列車旅】
Part1:大陸縦断鉄道ザ・ガン 95周年!オーストラリアの荒野を駆ける豪華寝台列車

ご参考に!➡︎ ザ・ガン鉄道の旅 - ノーザンテリトリー政府観光局日本語サイト

Special thanks to:Tourism Northern Territory, Journey Beyond Rail

https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/hirano/2024/08/post-107.php#google_vignette


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天才の「逆転の発想」で世界はひっくりかえった…「未開人」の思考法が最高だと言える「驚きの理由」

2024-08-21 | 先住民族関連

現代ビジネス 2024/08/20 奥野克巳 

「人類学」という言葉を聞いて、どんなイメージを思い浮かべるだろう。聞いたことはあるけれど何をやっているのかわからない、という人も多いのではないだろうか。『はじめての人類学』では、この学問が生まれて100年の歴史を一掴みにできる「人類学のツボ」を紹介している。

※本記事は奥野克巳『はじめての人類学』から抜粋・編集したものです。

「野生の思考」とは何か

レヴィ=ストロースは、『野生の思考』でトーテミズム研究をさらに発展させています。「未開」社会の人たちが、どうやって目の前にある世界の分類体系を構築しているのかに斬り込んだのです。そしてそのような「野生の思考」が、人間にとっていかに重要なものであるのかを明らかにしています。「野生の思考」の具体例を紹介しましょう。

天才の「逆転の発想」で世界はひっくりかえった…「未開人」の思考法が最高だと言える「驚きの理由」 © 現代ビジネス

アメリカ先住民のポーニー・インディアンは、小屋を建てて季節儀礼を行います。その小屋の柱には、方角ごとに4種の木が使われます。木はそれぞれ、違った色に塗られます。南西方向には白いポプラ、南東方向には赤いネグンドカエデ、北東方向には黒いニレ、北西方向には黄色いヤナギが置かれます。方位はそれぞれ季節を象徴しており、季節が集まって年となります。こうした分類は、ポーニーの人たちにとっての方位=空間概念と季節=時間概念の仲立ちをします。

この分類体系は分類のためだけにあるのではなく、空間と時間を結びつけ、宇宙の連続性を表現しています。それは、象徴の次元で現実をいったん解体した上で再構成し、全体像をつくり上げる手段となります。レヴィ=ストロースはこうした分類体系の分析をつうじて、文化の核心部分で働いている思考様式、すなわち「野生の思考」を取り出そうとしたのです。

「野生の思考」とは、非合理的で非論理的だと思われてきた「未開人」の遅れた思考法ではありません。「科学的思考」と同じように合理的であり、人類にとっても普遍的な思考法のことなのです。

「野生の思考」は、はるか昔に存在した思考形態ではなく、今日でもなお息づいています。私たちも、日常においてポーニー・インディアンのように、物事を分類しながら世界を理解しようとします。

今の時代にこそ必要な思考法

たとえば春分や秋分の日には、太陽が真東から昇って真西に沈みます。大乗仏教が浸透している日本では真西に沈む太陽の先に「浄土」があるとされてきたので、春分や秋分の日には「此岸」から「彼岸」へと至る仏事が行われています。このような例からも、現代人の中に「野生の思考」が働いていることが分かります。

レヴィ=ストロースは、「野生の思考」は新石器時代に原始科学のもとになり、その後、農耕や牧畜、陶器や織物などの美術工芸を生み出したと言います。

しかし、「野生の思考」は19世紀ヨーロッパでは「未開人」の思考法として、近代の外側に追いやられるようになりました。「野生の思考」は、私たちの住む近代的な世界こそが合理的だとみなすために、野蛮で劣った思考であるとして語られてきたのです。レヴィ=ストロースが「野生の思考」を持ち出したのは、そんな流れに対する強烈なアンチテーゼを示したかったからです。

彼が言う「栽培化された思考」とともに、「野生の思考」は今日に至るまで生き続けてきています。「野生の思考」と「栽培化された思考」の違いは、前者が感覚、直観に基づいて物事を捉えるのに対して、後者はモノを生産する効率を高めるために用いられるという点にあります。つまり「野生の思考」とは、近代科学によって分断されてしまった人間の感覚的な思考を重視し、それを基に世界を捉えようという思考法なのです。

さらに連載記事〈なぜ人類は「近親相姦」を固く禁じているのか…ひとりの天才学者が考えついた「納得の理由」〉では、人類学の「ここだけ押さえておけばいい」という超重要ポイントを紹介しています。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/天才の-逆転の発想-で世界はひっくりかえった-未開人-の思考法が最高だと言える-驚きの理由/ar-AA1p4xXH?ocid=BingNewsVerp#


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バンクーバー郊外の港町で「マリタイム・フェス」 漁業と造船栄えた歴史紹介

2024-08-21 | 先住民族関連

バンクーバ経済新聞2024.08.20

昨年のフェスティバルの様子(写真提供=Richmond Maritime Festival)

 港町としての歴史を祝う「リッチモンド・マリタイムフェスティバル」がバンクーバー郊外のスティーブストンの「ブリタニア・シップヤード」(5180 Westwater Dr. Richmond)で8月24日・25日の2日間、開催される。

 同フェスでは、船齢102年のタグボートを含む15船の木製ボートを展示するほか、日系移民も多く従事した港の歴史を紹介する。今年で21回目。

 スティーブストンは1900年代初頭、漁業、造船、缶詰工場などで栄えた町で第2次大戦までは日系移民も多く働いていたことで知られる。造船所跡や労働者たちの宿舎を復元して公開する「ブリタニア・シップヤード」は、日系、中国系、ヨーロッパ系、先住民などの人々が働いていた当時の様子を伝える施設で、1992年に国定史跡として認定された。

 竣工1922年のタグボート「SS Master」、1938年竣工の漁船「Midnight Sun」、1954年竣工の「Gikumi」など15船が埠頭(ふとう)に並び、「SS Master」は内部も公開する。10台のフードトラックが並ぶ会場では折り紙や、編み物でクラゲやイカを作るワークショップなどの無料アクティビティーも多数用意。特設ステージではライブミュージックやジャグリング、太鼓の演奏、人形劇を行うほか、日系移民の住居を再現した「ムラカミ・ボートワークス」ではアーティストのケビン・タカヒデ・リーさんが作品の展示とパフォーマンスを行う。

 フェスティバルコーディネーターの堀田ミミさんは「めったに近くに行けないような船を見るいい機会なので、子どもから大人まで楽しんでいただけるのでは」と来場を呼びかける。「会場は日系人に深い関わりのある史跡なので、イベントと共に展示物も見てもらえれば」とも。

 開催時間は両日とも11時~18時。入場無料。

https://vancouver.keizai.biz/headline/2865/


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妻の巨大な像を庭に設置! マーク・ザッカーバーグがダニエル・アーシャムに依頼した彫像が話題

2024-08-21 | 先住民族関連

ARTnews8/20(火) 7:05

ダニエル・アーシャムによる銅像の前でコーヒーを啜るマーク・ザッカーバーグの妻、プリシラ・チェン。

メタの最高経営責任者(CEO)を務めるマーク・ザッカーバーグが8月14日にInstagramに投稿した画像がネット上で話題を呼んでいる。投稿された画像は、妻のプリシラ・チャンを描いた高さ約2メートルの銅像で、ザッカーバーグによる依頼でニューヨークに拠点を置くアーティスト、ダニエル・アーシャムが手がけた。この作品は、緑豊かな庭のような場所に飾られている。

投稿された画像には、彫像と同じ色のマグカップから飲み物をすすっているチャンが、「一人より二人のほうがいいよね?」とウィットに富んだコメントを残している。水を連想させる銀の衣をまとった像のデザインは、古代ローマの彫刻と映画『ターミネーター2』に登場するT-1000を合体させたような外見だが、「妻の彫刻を作るというローマの伝統を今一度」というザッカーバーグのコメントを読む限り、前者を参考にしたようだ。

この作品は、青みがかった緑色の人物と、それを取り巻く銀色の衣が特徴的であり、風化・酸化した自由の女神像を加工して滑らかにした様を思い起こさせる。こうしたなか、ネット上では、彫刻の色合いが映画『アバター』に登場する先住民族ナヴィと比べられたり、ザッカーバーグが妻を利用していい人ぶっているといった冗談が飛び交ったりしていた。

ハーバード大学の学生であった2003年に出会ったザッカーバーグとチャンは、2012年に結婚。二人の間には現在3人の娘がいる。

アーシャムは、彫刻、建築、ドローイング、映画と幅広く活動し、「神話的な現代の考古学 」というコンセプトを探求しており、2024年初頭にフォトグラーフィスカ・ニューヨークで開催された「Phases」と題した展覧会も大成功だった。一方で、全米労働関係委員会に提出された訴状によれば、2024年7月にアーシャムは自身のスタジオの従業員から労働法違反で告発されている。(翻訳:編集部)

https://news.yahoo.co.jp/articles/e32c2c3e152737a5d204a19353035f16750190f3


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