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兄弟で紡ぐ古式舞踏 竹内章吾さんと隼人さん

2015-08-29 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2015年 8/28)

「ポロトコタンの夜」で踊る兄の章吾さん(左)と隼人さん
 白老町のアイヌ民族博物館で息の合った見事な古式舞踊が披露されている。中でも伝承課に勤務する竹内章吾さん(30)と隼人さん(23)2人の踊りは兄弟ならではの絶妙な間合いが素晴らしく、今月上旬の特別催事で披露された踊りは来館者から絶賛の拍手が贈られた。最近は毎日の定期公演で一緒に踊る機会も多く、兄弟ならではの自然体の踊りが話題を集めそうだ。
 今月8、9日に同館で行われた夜間特別企画「ポロトコタンの夜」。伝承課の職員が白老町のアイヌ民族に伝わる踊りを披露する中、竹内兄弟があうんの呼吸で踊る「エムシリムセ」(剣の舞)に野本正博館長は「兄弟ならでは。まさにDNAなんでしょうね」などと絶賛。来館者からもひときわ注目された。
 幼少の頃から古式舞踊に触れる機会が多かったという竹内兄弟。長男の章吾さんは21歳から同館勤務を始め、今年で9年目。今年勤めたばかりの4男の隼人さんは、春まで札幌大学のアイヌ民族子弟らで活動するウレシパクラブに所属。同館を訪れた際に章吾さんをはじめとする職員から踊りを学ぶ機会も多かったという。
 そんな2人のつながりを知る上司が夜間イベントへの兄弟出演を勧め、初の公式行事参加が決まったが、章吾さんは伝承課の中堅職員として毎日の定期公演を担当。一方の隼人さんも新人として館内業務に忙しく、2人が一緒に練習する機会はわずか2、3回しかなかった。
 十分とはいえない中で臨んだ本番当日。章吾さんは「弟も緊張で大変だったのでは」と語ったが、ステージでは2人とも練習不足をまったく感じさせない見事な踊りを披露。隼人さんは「緊張したけれど兄が合わせてくれる踊りが本当に楽しく、面白かった」と振り返る。
 夜間イベントで予想以上の大きな反響を得たことには「うれしいですね」と声をそろえる。最近は館内の古式舞踊の定期公演で一緒に踊る機会も増えており、アイヌ文化を紡ぐ兄弟2人の今後の活躍が注目される。
http://www.tomamin.co.jp/20150829483
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