苫小牧民報 (2015年 10/20)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/c8/568e8a1502ca9fe974faf80825dc7917_s.jpg)
千歳川のカワシンジュガイ
千歳アイヌ協会(中村吉雄会長)は、環境省が絶滅危惧Ⅱ類に指定し、アイヌ民族が伝統料理にも用いるカワシンジュガイの保護に力を入れる。24日午後1時からは北ガス文化ホール(千歳市民文化センター)で専門家による講演会を開催する。同貝をめぐっては昨春、千歳川で何者かによる大量捕獲が判明しており、講演会を通して保護への機運を高め、千歳市の保護条例や道条例の制定を目指す考えだ。
同貝は淡水域に生息する二枚貝。北海道から中国地方まで広く分布するが、河川の汚染や河床がコンクリート化されて砂利が少なくなるなどで生息域が狭まり、環境省が絶滅危険性の増大を意味する「絶滅危惧Ⅱ類」に指定している。北海道で生息河川は多いが、安心できる状態ではない、と指摘する専門家もいる。
そうした中、千歳川上流域で昨年4月、2人の男性が同貝を大量に採取している姿が目撃されている。同貝が、二枚貝に卵を産み付ける習性を持つ淡水魚(タナゴ)の飼育愛好者にインターネットで販売されているとの情報もある。
アイヌ語で「ピパ」という同貝。細かく刻み酢みそとあえるアイヌの伝統料理があるほか、貝殻は穀物を採取する道具に用いられた。同協会では大量捕獲の問題を受け、今年4月の総会で保護に向けて取り組むことを決定。市に対し条例制定など保護に必要な規制を求める方針を決めた。
講演会には一般市民のほか環境保全団体や市議会、行政関係者など、多くの人に参加を呼び掛る。中村会長は「千歳市に保護条例の制定を求めていく。河川、森林、野生生物が一体だからこそ千歳川は清流といえる。カワシンジュガイを保護したい」と話す。最終的には保護に向けた道条例の制定も視野に入れている。
24日午後1時からの講演会は「千歳のカワシンジュガイ乱獲の謎」と題し、道立水産孵(ふ)化場の元場長で、同貝の研究家である粟倉輝彦氏(札幌市)が講師を務める。同貝の生態や現状について話す。
http://www.tomamin.co.jp/20151031305
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/c8/568e8a1502ca9fe974faf80825dc7917_s.jpg)
千歳川のカワシンジュガイ
千歳アイヌ協会(中村吉雄会長)は、環境省が絶滅危惧Ⅱ類に指定し、アイヌ民族が伝統料理にも用いるカワシンジュガイの保護に力を入れる。24日午後1時からは北ガス文化ホール(千歳市民文化センター)で専門家による講演会を開催する。同貝をめぐっては昨春、千歳川で何者かによる大量捕獲が判明しており、講演会を通して保護への機運を高め、千歳市の保護条例や道条例の制定を目指す考えだ。
同貝は淡水域に生息する二枚貝。北海道から中国地方まで広く分布するが、河川の汚染や河床がコンクリート化されて砂利が少なくなるなどで生息域が狭まり、環境省が絶滅危険性の増大を意味する「絶滅危惧Ⅱ類」に指定している。北海道で生息河川は多いが、安心できる状態ではない、と指摘する専門家もいる。
そうした中、千歳川上流域で昨年4月、2人の男性が同貝を大量に採取している姿が目撃されている。同貝が、二枚貝に卵を産み付ける習性を持つ淡水魚(タナゴ)の飼育愛好者にインターネットで販売されているとの情報もある。
アイヌ語で「ピパ」という同貝。細かく刻み酢みそとあえるアイヌの伝統料理があるほか、貝殻は穀物を採取する道具に用いられた。同協会では大量捕獲の問題を受け、今年4月の総会で保護に向けて取り組むことを決定。市に対し条例制定など保護に必要な規制を求める方針を決めた。
講演会には一般市民のほか環境保全団体や市議会、行政関係者など、多くの人に参加を呼び掛る。中村会長は「千歳市に保護条例の制定を求めていく。河川、森林、野生生物が一体だからこそ千歳川は清流といえる。カワシンジュガイを保護したい」と話す。最終的には保護に向けた道条例の制定も視野に入れている。
24日午後1時からの講演会は「千歳のカワシンジュガイ乱獲の謎」と題し、道立水産孵(ふ)化場の元場長で、同貝の研究家である粟倉輝彦氏(札幌市)が講師を務める。同貝の生態や現状について話す。
http://www.tomamin.co.jp/20151031305