三月のBeの勉強会の作品を、もう、読んでしまいました。発想が新鮮でおもしろかったから。
『おしかくさま』谷川直子は、第四十九回文藝賞をとった作品。大人向きです。
おしかくさまは、お金の神様。ATMがお社になります。あやしい新興宗教のようなこの神さま。東日本大震災の募金のことなどからみ、おもしろく、また、お金と人間の幸せ、お金で買えないもの、買えるものなど、いろいろ考えさせられるものになっています。
そもそも大震災の募金は、いくらするのか正しいのか? なんて、疑問を書いちゃうからすごい。AKBが、◎億円したなどとの新聞記事が踊る中、穢れてない活性化したお金の使い道をおしかくさまは導いてくれることになっているのですが、それって怪しくない?
だれもが疑いながら、おしかくさまにまきこまれていって、その結果……。
文体は、読みやすいとはいえません。章が変わるわけでもないのに、いきなり一人称の視点がくるくる変わるので、(それも複数)混乱しちゃいそう。だれが、ママで、だれがだれの父なのか、整理しながら読まないと。
ただ、お金や知名度、人気、そういうものに左右されやすい現代のあやうさを皮肉をこめて、書かれていて、児童文学ではありえない世界だけど、なんかこういうものも中、高生が読んでおいたほうがいいかな、なんて思ったりします。今の児童文学に、毒というか皮肉がなさすぎる気がしたりするものですから。
なーんて、えらそうなことをいっても、空につばをはいているようで、おまえは何をかいているんだと言われそう。
次は、伊藤遊の新刊『狛犬の佐助』を読みます。表紙の岡本順の狛犬がかっこよくて、かっこよくて、迷わず買ってしまいました。ひさびさの伊藤遊。ファンタジーを読む前は、いつもわくわくします。
『おしかくさま』谷川直子は、第四十九回文藝賞をとった作品。大人向きです。
おしかくさまは、お金の神様。ATMがお社になります。あやしい新興宗教のようなこの神さま。東日本大震災の募金のことなどからみ、おもしろく、また、お金と人間の幸せ、お金で買えないもの、買えるものなど、いろいろ考えさせられるものになっています。
そもそも大震災の募金は、いくらするのか正しいのか? なんて、疑問を書いちゃうからすごい。AKBが、◎億円したなどとの新聞記事が踊る中、穢れてない活性化したお金の使い道をおしかくさまは導いてくれることになっているのですが、それって怪しくない?
だれもが疑いながら、おしかくさまにまきこまれていって、その結果……。
文体は、読みやすいとはいえません。章が変わるわけでもないのに、いきなり一人称の視点がくるくる変わるので、(それも複数)混乱しちゃいそう。だれが、ママで、だれがだれの父なのか、整理しながら読まないと。
ただ、お金や知名度、人気、そういうものに左右されやすい現代のあやうさを皮肉をこめて、書かれていて、児童文学ではありえない世界だけど、なんかこういうものも中、高生が読んでおいたほうがいいかな、なんて思ったりします。今の児童文学に、毒というか皮肉がなさすぎる気がしたりするものですから。
なーんて、えらそうなことをいっても、空につばをはいているようで、おまえは何をかいているんだと言われそう。
次は、伊藤遊の新刊『狛犬の佐助』を読みます。表紙の岡本順の狛犬がかっこよくて、かっこよくて、迷わず買ってしまいました。ひさびさの伊藤遊。ファンタジーを読む前は、いつもわくわくします。