赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『レイさんといた夏』安田夏菜・著

2016-07-17 15:33:47 | その他
安田夏菜さんの新刊を読みました。
本に帯にヤンキー幽霊と書いてあったので、あー、また幽霊ものかって思いましたが、(なんと、わたし自身も幽霊落語家がでてくる話を書き直している最中なので…)読んでいったら、ぐいぐいと引き込まれてあっという間に読み上げてしまいました。
中一の莉緒は、ちょっとしたことがあって、人間が信じられなくなって引きこもりに。
この辺り、とてもうまい。麻婆豆腐がうまくつかわれています。
わたしも軽く相づちをうってしまうほうで、なんか、こういうことあるよなーーって身につまされました。この人間不信、実は今も引きずっているんですよね。莉緒とわたしは、ちょっと似ているかもしれません。

そして、幽霊のなくした記憶をひとつひとつ取り戻していくうちに、少しずつ気持ちがかわってきて・・・。ああー、わたしのところにも、レイさんみたいな幽霊が出てこないかなーー、なんちゃって。


最後、普通の話でなく、この話だからこそのいいところがたくさんあります。でもネタばれになってしまってここにはかけません。残念。関西に住んでいる人だからこそ、書けたんだなーーって思いました。

アマゾンでひこ・田中さんがレビューをあげてますが、それは納得。わたしもおもしろく読みましたし、読後感がすごくいい。めでたしめでたしの解決ではないですが、そこにリアリティを感じました。

児童文学新人賞から講談社で三作目。のりにのっているところですね。

さて、もうすぐ夏休み。
今日は小学校のサマースクールの準備をしました。
本番は7月26日(火曜日)
毎年やっている『物語を書いてみよう』のクラス、今年もたくさん人数が集まってくれたようでうれしいです。今年のテーマは『学校の怪談を書いてみよう』です。
わたしは先生ではないので、やはり子どもたちの前に立つのは緊張します。だから、レジメをつくって行きます。
どんな怪談を書いてくれるかな。わくわく。三小のみなさん、よろしくね~~。