火星への道

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SAMが生命を見つけた?

2012-11-24 06:49:26 | MSL

火星の土の中に有機物等の何か重要なものを発見したということで、ネット上で結構賑わっています。
ネタ元は、11月20日にNPR(US broadcaster National Public Radio)で放送された John Grotzingerさん (lead mission investigator)のインタビューです。
WIREDさんにもで詳しく載ってます。
MarsDailyの続報によりますと、11月21日になってNASAがこの件の過熱を冷まそうとしているとのことです。

それにしても、Grotzingerさんがまさに、Curiosityから素晴らしいデーターを受け取っているところにNPRのリポーターが偶然入り込んでインタビューしたとのこと。
凄くオープンな感じですね。
従って、Grotzingerさんも口が滑ってしまったのではないでしょうか?
Grotzingerさんは「このデータは歴史に残るだろう」「それは、本当に良いデータに見える」と言ってます。
しかし、何を発見したかは、リポーターに話していません。

リポーターは、科学者達がいくつかの刺激的な新しい結果を持っている時に、彼らは、何を見つけたか皆に伝え、興奮を共有したいと思う一方で、結果が単にあるまぐれ当たりだったり、機器のエラーではないことを確かめる必要があるので、発表に慎重になっていると言います。
Grotzingerさんと彼のチームは、以前同じような状況で一度苦しみを味わっています。
SAMが最初に火星大気試料を分析した時、メタンがその中にあるように思われました。(これは、大発見=生命が生きている・・・)
しかし、彼らは、フロリダの空気がCuriosityの機器内や周辺に残っている危険性を知っていましたので、その可能性を打ち消す為に、再測定を行なう必要がありました。
そして、再測定の結果、メタンのサインは消えていました。

Richard Zareさん(スタンフォード大学の化学者)は、Grotzingerさんの今置かれている不快な立場に理解を示しています。
彼も同様な経験をしています。1996年に、彼は、南極大陸で発見された火星からの隕石に有機化合物を見つたことを報告したチームの一員でした。

*米惑星協会のEmily Lakdawallaさんも、ブログにおいてこの件を伝えています。

*John Grotzingerさんは、WIREDにメールで、詳細については12月3日から7日に開催される米国地球物理学連合(American Geophysical Union:AGU)の学会で記者会見を行うと伝えてきたとのことです。
非常に影響力のある結果なので、研究チームはチェックを重ねているとのことです。

非常に素晴らしい情報を持っているけど、今は誰にも言えない。
結構、同じような悩みを持っている人多いでしょうね。
でも、フロントランナーとなると、もっと孤独でシビアーな立場に置かれるのでしょうね。
慌てずに、待ちましょう!

下図は、SAMで分析できる元素や有機物の表です。

コメント (2)
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